ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動 「WBC集団測定・児童図書館 第2回」 (2)

2013-05-07 | 放射能関連情報
 さて前回数値が低かったので、ビタペクト3を飲んでいないけれど、再測定に来た人もいたので、比較対象群としてグループ化しておきます。

12歳 女子 12.91ベクレル → 12.20ベクレル (0・71ベクレル減)
12歳 女子 16.65ベクレル → 10・89ベクレル (5.76ベクレル減)
12歳 女子 14・80ベクレル → 13.13ベクレル (1.67ベクレル減)
32歳 女性 15・77ベクレル → 11・50ベクレル (4.27ベクレル減)
47歳 女性 11・44ベクレル →  7.23ベクレル (4.21ベクレル減)
54歳 男性 10・04ベクレル →  7.86ベクレル (2.18ベクレル減)
64歳 女性 11・57ベクレル →  9.64ベクレル (1.93ベクレル減)

 ちなみにこの中で一番被曝量が減った12歳女子ですが、これはうちの子です。ビタペクト3を飲んでいないけれど減っています。
 新陳代謝のスピードが早いのかどうかよく理由は分かりませんが、4月に一ヶ月間ヨウ素剤を飲んでいました。ベラルーシは風土病でヨウ素欠乏症があるので、ときどきヨウ素剤を飲むことが勧められており、簡単に薬局で買えます。ヨウ素剤を飲んでいたので、セシウムの蓄積を防いだのかどうかは分かりません。
 ふつうセシウムの蓄積を防ぐのはカリウムで、ヨウ素ではないからです。ただ甲状腺にセシウムが蓄積するデータもありますので、何かヨウ素剤の摂取がセシウム排出に作用したのかもしれません。

 それからうちの子はりんごを毎日1個は食べていました。多いときは3個を毎日休まず食べ続けていました。(これは私が無理やり食べさせていたのではなく、本人がりんごが好きだからです。)
 これがペクチンサプリの代わりになった可能性があります。こうして考えると、ペクチンサプリに頼らなくても、りんごを食べることによって、ある程度のセシウム排出を促してくれる効果に期待できると思います。
 もっとも、WBC測定をしてみて体重1キロ当たり20ベクレル以上(成人は70ベクレル以上)の場合は、のんびりりんごを食べてセシウム排出効果を待っている場合ではなく、ビタペクトなどペクチンサプリを使って、セシウム排出のスピードを速めるほうがいいと思います。

 ペクチンを多く含む野菜や果物を普段使いにして、1年に何度かWBC測定をし、気になる数値が出たら、ペクチンサプリでセシウム排出を促し、念のため再測定する・・・というのが理想だと思いました。

 他にも今回初測定で一桁の数値だった人が
「私はいつもセルロースを飲んでいますから。」
と微笑んでいるのを見て、やはり知識があって、実行する人は救われる・・・と思いました。

 最後になりましたが今回の測定費用、ビタペクト3購入費用を提供してくださった日本の方々に厚くお礼申し上げます。

 図書館でのWBC集団測定は今回で終了しますが、あとSOS子ども村での3回目の測定が予定されています。
 また結果の報告を楽しみにしてください。 

 画像は今回測定に協力してくれたベラルーシ・ユネスコ・クラブの皆さん。元医師、元ジャーナリストといった人が多く、被曝に関してとても熱心でした。自分の結果をプリントアウトしてもらって、質問をしていました。全員被曝量は少なくて、普段から健康に気を使っている、とのことでした。

 

チロ基金の活動 「WBC集団測定・児童図書館 第2回」 (1)

2013-05-07 | チロ基金
 予定通り5月7日、ミンスク市立第5児童図書館内で第2回目となる集団WBC測定を行いました。
 第1回目の図書館での測定についてはこちらをご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/cf77c23828331b83f064d9fe319a4e02


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/fd3b225b5043f26dd60e555aa833d57c


 再測定となる今回は41人が測定しました。前回測定した人でビタペクト3を渡した人のうち67歳の女性とロシア在住の5歳の男の子以外全員が再測定に来ました。そしてほぼ全員放射能が減っていました。
 1週間前、SOS子ども村で再測定した私は0ベクレルになっていました!!! もちろんこの1週間もビタペクト3をちゃんと飲みましたよ。
 つまり、20.88ベクレル →(ビタペクト3を3週間飲み続けて)→ 8.02ベクレル →(さらに1週間飲み続けて)0.00ベクレル になったということです。ばんざーい!

 前回と今回の測定の結果はこのようになっています。またどれだけ被曝量が減ったのか、あるいは増えたのかも示していますが、5ベクレル以下は0ベクレル(不検出)として表示されることがあるので、0ベクレル以外だった結果について増減を記します。

12歳 女子 23.20ベクレル → 16.86ベクレル (6・34ベクレル減)
25歳 女性 12.15ベクレル →  8.34ベクレル (3.81ベクレル減)
40歳 女性 13.45ベクレル →  8.10ベクレル (5.35ベクレル減)
43歳 女性 20.88ベクレル →  0.00ベクレル 
47歳 女性 21.14ベクレル → 15.33ベクレル (5.81ベクレル減)
48歳 男性  7.27ベクレル →  5.70ベクレル (1.57ベクレル減)
52歳 女性 10.45ベクレル →  5.62ベクレル (4.83ベクレル減)
53歳 女性  7.31ベクレル →  6.57ベクレル (0.74ベクレル減)
55歳 女性  9.76ベクレル →  6.47ベクレル (3.29ベクレル減)
56歳 女性 13.45ベクレル →  7.85ベクレル (5.60ベクレル減)
60歳 女性  8.61ベクレル →  7.44ベクレル (1.17ベクレル減)
76歳 女性  6.39ベクレル →  8.69ベクレル (2.30ベクレル増)

 一桁代の人が増えてうれしいです。
 ちなみに48歳の男性は
「毎日ちゃんと飲まなかった。思い出したときだけ飲んだ。」・・・そうで、およそ1ヶ月経った現時点で、まだ半分ぐらい残っている、と話していました。
 ビタペクト3は64錠入りなので、毎日2錠ずつ4月9日から飲んでいれば、ほとんど飲み終わっているはずなのです。
 他の人は「ちゃんと飲んだ。」と話していましたが、76歳の女性は病気になり、点滴や注射を受けたから、ビタペクト3の効果がなかった、と自己分析していましたが、私には因果関係は分かりません。どちらにせよ、病気になる、ということは免疫力が落ちていることになるから、放射能被曝もしやすい体質になってしまう可能性があります。
 とにかく病気にならないことが肝心です。そして被曝すると発病のリスクが高まり、悪循環になりますので、病気ではないときはとにかく被曝を防ぐように務めないといけないと思います。

 そして今回、3月に保養のためSOS子ども村に来ていた家族にも再測定に来てもらいました。
 この家族についてはチロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第145回」をご覧ください。(家族B)の家族です。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67b82e7ea465b7fdc8d9b1d36efd906d


 この家族はミンスクに近いコロディシ(チェルノブイリ原発から約350キロ)に住んでおり、3月には長男と三男にビタペクト3を渡しています。今回お母さんが三男と次女を連れて再測定に来ました。その結果はこの通りです。

母親(事故発生時15歳)17.59ベクレル → 14.24ベクレル (3.35ベクレル減)
三男 (7歳)24.82ベクレル → 16.73ベクレル (8.09ベクレル減)
次女 (4歳) 0・00ベクレル → 29.35ベクレル

 3月に0ベクレルだったのでビタペクト3を渡さなかった次女が29ベクレルになってショックです。
 三男はビタペクト3を半分ほど飲み終えたころ、けがをして1週間入院し、そのままビタペクト3を飲まない時期があったのですが、最近また飲み始めたものの、まだ全部飲み終えていない、ということでした。
 今回は測定に来られなかった長男(21ベクレルでビタペクト3を3月に渡しました。)はちゃんと飲んだそうですが、どうなっているのか気になります。
 私の判断でこの家族にはビタペクト3を2個渡しました。1個は次女専用。もう1個はお母さんと三男、念のため長男の3人で分けて飲むよう話しておきました。

 今回で通算163回目のビタペクト配布となりました。今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2039個となりました。
 
 前回23ベクレルだった12歳の女の子が、とても結果を気にしていて、今回は「ちゃんとビタペクト3飲んでいる。」と緊張気味に測定していたのですが、結果が20ベクレル以下になっていて、ほっとした笑顔を見せ、私もとてもうれしくなりました。