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ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

中国の大気汚染と放射能

2013-02-05 | 放射能関連情報
 今中国の大気汚染が西日本に到達し、微粒子状の物質が各地で増えてきているそうですね。
 研究されたことがないので、確証はありませんが、この微粒子が日本の大気中で放射性物質と結合し、さらに呼吸を通じて体内に入ると、非常に健康に悪い物質になると予想されます。
 どうか西日本の皆さん、気をつけてください。
 とは言うものの、西日本は放射能汚染されていないから大丈夫、と思っている人のほうが多いと思います。
 しかし西日本で放射能汚染されている可能性のあるガレキを焼却処分していますから、油断は禁物だと思います。
 念のため、外出はできるだけ控えるなど、体に悪いものを吸い込まない対策をとってください。


ストロンチウム90の基準値

2013-01-22 | 放射能関連情報
 ベラルーシの市場で食品の測定をしたことは紹介しましたが、測定室の壁にはいろんな注意事項が書いてある紙が貼り出されていました。
 順番待ちの合間にそれらを眺めていると、基準値についても掲示されていました。
 皆さんすでにご存知のセシウム137の基準値のほか、ストロンチウム90のベラルーシの基準値も掲示されていました。
 もっともこの測定室ではストロンチウム90の測定は行われていません。

 でもせっかくなので、ベラルーシのストロンチウムの基準値についてご紹介します。

 単位は1キロ、あるいは1リットルあたりのベクレル数です。

 飲料水 0.37
 牛乳・純正乳製品 3.7
 パン・パン製品 3.7
 じゃがいも 3.7
 子どもが対象であることを表示している食品 1.85

 ・・・だそうです。
 「これだけ?」と私は思ってしまいましたが(^^;)他の食品についてはどうなっているのか、気になるので調べてみようと思っています。




 
 
 

シイタケの測定 市場編 5

2013-01-22 | 放射能関連情報
 これが測定結果の裏です。やっぱり私の自宅住所が書いてあるので、画像を一部加工しています。
(そんなに住所って大事なのだろうか・・・。それよりこのシイタケがとれた場所のほうが大事なような気がするのですが。)

 表の中ほどに2500という数字が見えますが、これは乾燥キノコの基準値が1キロ当たり2500ベクレルであることを示しています。
 その横に1キロ当たり20ベクレル以下、とロシア語で書いてあるのですが、これが結果です。
 これはつまりこの測定室の測定器の検出限界は1キロ当たり20ベクレルで、このシイタケはそれより少ない値だった。(不検出のこと)と言う意味です。

 ベルラド研究所での測定で、7ベクレル以下であることは分かっていたので、この結果を見てもびっくりはしませんが、検出限界20ベクレルというのは、いまいち精密ではないな、という印象です。

 測定員さんが容器に入れたシイタケを見せてくれましたが、とても浅い容器でシイタケが5枚ぐらいしか入れられない容量でした。
 そして測定員さんは
「この測定に使ったしいたけは返却できません。こちらで処分しますがいいですね。」
と念を押し(その前に読まされた同意書にその旨書いてある。)測定に使わなかったしいたけだけ袋に戻して返してくれました。

 放射能が検出されなかったのに、衛生上の目的で処分されてしまうんですね。
 でも5枚ていどのシイタケとさよならするぐらいなら許せますね。測定結果のほうが知りたいし・・・

 このように貴重な体験ができました。
 もしベルラド研究所での測定結果を全くちがう数値が出ていたら、びっくりしてしまいますが、今回のシイタケでの比較測定は想定内でした。

 私が行ったのは平日だったのにひっきりなしに測定に来ているベラルーシ人がいて(ほとんどがキノコの測定)意外と測定をこまめにしているんだなあ、と感心しました。
 が、実はこの市場では検査していないキノコは販売していけない、という決まりになっているため、商売でキノコを売りたい人は絶対に測定しないといけないのでした。

 どちらにせよ、私のように商売目的でなくても手続きを踏めば、安価で測定してくれるのでとても気軽ですよね。

 日本人の皆様ももしベラルーシに来ることがありましたら、食品の測定体験もぜひお試しください。
 カマロフカ市場でなくても測定を行っている市場がベラルーシ国内にはありますので、機会があればぜひ。

シイタケの測定 市場編 4

2013-01-21 | 放射能関連情報
 シイタケをたくした後、料金支払い窓口に並び、約210円支払って、レシートをもらいました。(料金先払い。)
 念のためレシートは測定結果をもらうまでなくさないようにしてください。

「測定には10分ほどかかるので、そのへんで時間をつぶしてください。」
と言われ市場で買い物などしました。
 
 再び測定室に戻って待っていると「キノコの測定を頼んだ人ー。結果出ましたよー。」と呼ばれたので、支払い窓口のところへ行くと、担当測定員さんが書類を持っていました。
 画像はその結果の表のほうです。
 私の自宅住所など、個人情報に関する記載もあるので、そこの部分は画像を加工してあります。

 この表のほうにはスタンプ(公印)は押してあるけど、検査結果は載っていません。
 なぜか測定したときの測定室内の気温と湿度が記載されており、空間線量は毎時0.17マイクロシーベルト(0.05マイクロシーベルトの誤差がある可能性あり。)と記されています。

 

シイタケの測定 市場編 3

2013-01-21 | 放射能関連情報
 こちらが左の測定室の内部です。
 このように壁に窓口がいくつかあいています。
 「野菜(キノコ類、果物を含む)」「加工肉」「卵」・・・というように食材によって受付窓口が異なるので注意してください。
 さらに料金を払う窓口は食材の違いに関係なく、一つですので注意してください。この画像で言うと真ん中に写っているのが料金支払い専用の窓口です。

 展示してあるのは食べられるキノコと毒キノコの見分け方です。(放射能は関係ありません。)

 さて、シイタケは野菜窓口で受付なので、その窓口に並びました。けっこうひっきりなしに測定に来る人がいて、混んでいる場合もあります。
 「シイタケの測定をしたいのですが・・・。」
と受付の人に頼むと
「生か乾燥のきのこしか測定できません。」「セシウム137しか測定できません。」と言われました。
 瓶詰めや酢漬けになっているキノコは測定できないそうです。

 さらに身分証明書(パスポートの提示)を求められます。
 そして測定に関する同意書を読まされ(ロシア語)依頼する旨、署名します。パスポートの番号や自宅住所なども記載しなくてはいけません。(全てロシア語。)
 
「検査結果は口頭で伝えますか、それとも書類にしますか?」
ときかれるので、印刷するほうを頼みました。

 1回の測定は日本円にして100円。口頭で結果を伝える場合は測定費用だけでいいのですが、書類を頼むと110円追加料金を払うことになります。(測定より、紙代と手数料のほうが高い。) 

 そして窓口越しにシイタケを渡しました。測定機械は窓口の奥のほうにあるので、測定のようすなどは全く見ることができません。
 働いている人はみんな白衣を着ていて、お医者さんのようです。
 しかし
「これ、どこのキノコ? 日本? 種類は? シイタケ? 知らない・・・。」
と言いながら、シイタケを鼻先に持って行って臭いをかいだり
「なかなか香りがいい。おいしそうなキノコ。」
といろいろ感想を言っていました。
 
 どうしてシイタケのことを知らないのだろう・・・
 ちなみにシイタケはもともとベラルーシにははえていないキノコです。
 森の中で生えていないので、今までベラルーシ人食べたこともなければ名前も知りませんでした。
 ところが、今から約10年前、私はベラルーシの新聞でこのような記事を読みました。
「日本の体によいキノコ、シイタケをベラルーシ科学アカデミーが実用化を目指して研究に乗り出す。」
 それから数年後、ベラルーシでその名も日本語名そのままの「シイタケ」(複数形はシイタキ)が栽培されるようになり、今では生や干ししいたけの状態で、売られるようになりました。

 なのに、ミンスク最大の市場にある測定室で働いている人たちがどうしてシイタケを知らないのでしょうか・・・。
 こうして私のシイタケはつつかれたり、嗅がれたりした挙句、測定室の奥へと持って行かれたのでした。

シイタケの測定 市場編 2

2013-01-21 | 放射能関連情報
 この画像は右にある測定室の入り口付近のようすです。
 いろんなお肉の絵が表示されていますので、すぐ分かると思います。
 お肉の測定はこの測定室で受け付けていますが、私が持って行ったのはシイタケなので、右の測定室へ行ってきました。

シイタケの測定 市場編 1

2013-01-21 | 放射能関連情報
 次は市場で測定することにしました。
 行ったのはミンスク市内最大の市場カマロフスキー。(愛称カマロフカ)
 この市場の公式サイトはこちら。(ロシア語版しかありません。) 

http://www.komarovka.by/


 市場の中に測定室があります。この市場は国営で、(ただし中で商売している人は自営である場合が多いです。)測定室も国営です。
 公式サイトの中に市場の見取り図がありますが、分かりにくいですね。

http://komarovka.by/index.php/komarovskij-rynok/shema-komarovskogo-rynka.html


 ぱっと見て、ほぼ真ん中の上のほうに二つ緑色した場所がありますが、これが測定室です。(二つ測定室があります。)
 でもこの見取り図を見ても分からない人がほとんどなので、言葉で説明すると・・・
 まずカマロフカ市場には屋外と屋内の市場があります。
 屋内の市場用の建物の中央入り口(座ったおばあさんの銅像があります。)から入りそのまままっすぐ進みます。
 そして屋内市場をまっすぐ突っ切って、渡り廊下のようなところもまっすぐ進みます。途中に測定室の入り口(ドア)があります。
 画像は左側にある測定室のドアです。
 右の測定室はお肉を専用に測定しています。それ以外の食材、そして肉製品でも加工肉の場合は左の測定室で受け付けています。

 測定室に気がつかず、そのまま直進してしまうと、建物の外に出てしまいますので気をつけてください。

 それからベラルーシでは普通、市場は毎週月曜日は休みですので、注意してください。

シイタケの測定 ベルラド編 4

2013-01-21 | 放射能関連情報
 スイッチがいろいろ並んでいますが、研修を受けないと見ただけでは使い方が分からないですね。
 でも慣れてしまえばとても操作しやすい測定器だと思いました。
 重量ではなく、容器にいっぱい入っているのか(100%)半分入っているのか(50%)四分の1か(25%)で計算するようになっています。

 測定するのはセシウム137だけです。

 そして結果はその場で数字として表示されますが、ご覧のように0ベクレル!
 これは0か検出限界以下の数値であることを表していますが、ベルラド研究所の検出限界は1キロ当たり7ベクレルです。
 頼めば、結果をプリントアウトしてくれます。
 
 1回の測定費用は日本円にして約200円です。気になる場合は念のためもう一度測定してもかまいません。たまに別の数値が出ることがあります。食品から出てくる放射線がまちまちに出ているためです。再測定すると、また1回分の料金を払わないといけません。
 測定時間は約15分。
 とても簡単な測定で、気軽にできると思いました。

 測定に使ったしいたけは割ったものも全て、袋に戻して全て返してくれました。(食材によっては返却が難しいものもあるかと思います。)
 
 

シイタケの測定 ベルラド編 3

2013-01-21 | 放射能関連情報
 食品の測定をする前に、測定器の中にある空気の線量を測定するため、電源を入れてから15分ほど待たなくてはいけません。
 この空気の線量もしいたけが含む放射能だと間違えないように計算しておく必要があります。
 それからしいたけが入った容器は測定器にセットされますが、それがさらに鋼鉄、銅、亜鉛製の容器の中に入っている構造です。このような何重もの容器に入れることによって、外部からの放射線が測定器内部に入ることを防ぎます。
 蓋の部分も亜鉛製です。

シイタケの測定 ベルラド編 2

2013-01-21 | 放射能関連情報
 ぎゅうぎゅうに詰めたしいたけ。
 当然たくさん入っていればいるほど正確な数値が出ます。
 でも粉のように砕いたりはしません。

シイタケの測定 ベルラド編 1

2013-01-21 | 放射能関連情報
 昨年12月に宇都宮大学での講演に招かれ、宇都宮のホテルに滞在しました。ホテルの部屋に入ると、京都の実家から小包が届いていました。開けると「これで年越しをしなさい。」とそばや餅が出てきました。ああ、ありがとう、お父さんお母さん。これでベラルーシで年越しそばを食べられるわ・・・と喜んでいると、箱の中から変なビニール袋が出てきました。
 そこには干ししいたけが・・・!!!
 
 日本のしいたけが全て放射能汚染されている、と言うつもりは全然ありません。
 が、透明なビニール袋に口をしばった形で入っているしいたけを見て、産地は分からないし、親には申し訳ないが、本当に食べて大丈夫なのかと気になったのです。
 大体、このブログやら講演会で「チェルノブイリ事故の後きのこの汚染がひどく・・・」といつも言っている私がですよ、日本から汚染されたしいたけをベラルーシへ持って帰って、被曝したりしてたら、お話にならないじゃないですか。

 ・・・というわけで、ベラルーシで測定することにしました。
 せっかくなので、いつも測定してもらっているベルラド研究所と、一般ミンスク市民が測定している市場の測定室と両方で調べて、結果を比較することにしました。

 まずはベルラド研究所での測定です。
 前にもベリーを測定してもらったことがあるので、そちらもご覧ください。
食品の放射能測定 その1

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/2cb5114ed5dbe6f80e5b83b6fe075034


 今回は干しシイタケですが、重さは測らないタイプの測定器で、測定員の方はできるだけ隙間が出ないように詰めていました。
 シイタケを割って、隙間にも入れていました。

森林地帯の除染(追加情報あります)

2013-01-18 | 放射能関連情報
 これから不定期ですが除染について更新していきたいと思っています。

 まず森林地域についての除染なのですが、昨年12月宇都宮大学でのシンポジウムで林業がテーマになったので、少しお話しました。
 チェルノブイリの場合、森林の除染にリグニンが使われたことがあります。リグニンとは木材の中に含まれている繊維の一つです。製紙作業に出る(紙から除去される)成分なので安価です。


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%B0%E3%83%8B%E3%83%B3


 これはウイキペディアの日本語のページですが、ロシア語のほうを開くと、もっと内容が詳しくてちゃんと「チェルノブイリ事故後の除染に使われた。」とあります。
 リグニンのことはベルラド研究所の所長さんから教えてもらいました。
 それによるとリグニンを飛行機から空中散布して除染をしたそうです。その結果その森で採れたきのこの放射能が減少していて、実験は成功とされたのですが、その後は実用されませんでした。
 どうしてかというとリグニンそのものより、飛行機の燃料のほうがコストが高く、ベラルーシの汚染された森の面積を考えると「予算がない」ということでこのリグニンによる除染は行われなかったのです。(がっかり)
 こうして森林地帯の除染はあきらめられたのですが、特に汚染がひどい地域は、立ち入り禁止になったり、国立公園として管理されるようになっています。(このような場所では森林火事が発生しないように常時警戒されています。)

 日本の場合は私有林や個人所有の山などもあるわけですから、自分たちが住んでいる地域のすぐそばにある山だけでも何とかリグニンで除染できないものか、と思います。
 関東地方在住の方が、自宅の周囲を測定したら、土の部分(花壇)の線量が高かったので、コンクリートを敷いたのですが、山のほうから風が吹くと線量が上がるので、コンクリートを敷いた意味があまりない・・・といった話を聞きました。
 このように住宅地の近くにある山などは優先してリグニンで除染できないものでしょうか。
 日本にもリグニンを研究している学者や機関があると思うのですが、ぜひリグニンの除染効果に注目してほしいです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ここからは追加情報です。リグニンについてベルラド研究所の所長さんからもう一度教えてもらいました。
 リグニンは汚染された森から、そこに生えているキノコやベリーなどが汚染されないようにガードするものであって、森林そのものの除染をしているわけではないそうです。
 だから「リグニンで森林の除染ができる。」と言うのは語弊がある、と言われました。

 この記事のタイトルは森林の除染ですが、誤解ないようにお願いします。

 上記の空中散布実験をしたのはベラルーシのゴメリにあるベラルーシ科学アカデミー森林研究所です。
 HPはこちら。
http://www.forinst.basnet.by/node/1

 しかしこのHP内を検索しても、(私の検索の仕方が下手なのか、実験をしたのがHP開設前だからなのか)リグニンのことが出てきません。
 もう少し詳しく実験のことを知りたかったのですが・・・(今後の宿題ですね。)

 しかしリグニンをいろいろな形に応用して、汚染から植物(野菜や果物)を守るものとして実用化できないものでしょうか?
 私の理系ではない頭では何も思いつかないのですが、誰か日本の研究者でリグニンに注目してほしいです。 
 

交流が増えるのはいいことですが

2013-01-09 | 放射能関連情報
 福島第一原発事故が発生してからチェルノブイリと福島、さらにはベラルーシと日本の交流が増えました。
 それはそれでもちろんすばらしいことだと思います。
 チェルノブイリの教訓が日本で生かされることを願っています。

 しかし気をつけないといけないこともあると思います。
 例えばベラルーシ人が日本へ来て、講演会で話をする・・・のはいいことだと思います。でも中には
「放射能は危険ではない。上手に付き合えばよい。」「放射能の健康被害は科学的に証明されていないから大丈夫。」
といったことを話すベラルーシ人もいると思います。
 またベラルーシでなくても他の外国人の専門家が「放射能は危険ではない。」と言うこともあります。

 こういう講演会に出席した人から私のところに
「これは本当ですか? 放射能は本当は危険ですよね?」
と確認してくる人がいます。

 結局は、日本に招待した側の意向にそった意見しか招待されたベラルーシ人側は言わないと思います。
 あるいは言えないと思います。
 また招待した側にとって都合によい発言だけが、大きく取り上げられると思います。

 だから注意しないといけません。そういう私の意見も、皆さん注意して聞いてください。
 こんなことを言うと叱る人もいるかもしれませんが、あえて書くと、私や私が信用しているベルラド研究所の意見も、100%正しいと思わずに、それぞれの人が自分の冷静な視点で聞いてほしいと思います。 

 10月に講演のため来日したときも、ネステレンコ所長を招待したのは、ビタペクトを輸入販売している会社でしたから、講演会場では見本のビタペクトを来場者に無料で配っていました。
 つまりは商品宣伝のために日本へ招待したわけです。ベラルーシ人を遠い日本まで招待するのはお金がかかります。誰がそのお金を出しているのか、考えておくのも大事です。

 (私自身は日本人の内部被ばくが少しでも減るように、ペクチンがもっと浸透すればいいと思っています。ですから講演会に同行できてよかったと思っています。) 
 
 例えば福島市がベラルーシ人を招待するとなると、福島市政が主張したいことを言ってくれるベラルーシ人が選ばれて来日すると思います。
 そしてその発言の中でも福島市が大きく取り上げたいところだけが、記事になったり強調されたりするようになるのだと思います。
 
 現在はこのようにいろんな立場の人間が、自分の言いたいことだけを言ったり、書いたりしています。そして自分を同じ意見の人だけと仲良くなります。そして反対意見の人に対しては攻撃してくることもあります。残念ですがこれが現実だと思います。
 「絆」とか「日本人一丸」となって・・・といったスローガンが震災以降多く聞かれるようになりましたが、私には虚しく響きます。
 そもそも日本人だから、という理由だけで日本人全員が仲良くなれるものではないのです。
 それが本当なら、日本国内で日本人が日本人を殺害する殺人事件などは全く起こらないはずです。が、現実はどうでしょう?
 ベラルーシには現在30人ほどの日本人が住んでいますが、日本人会なども存在せず、こんなに少人数なのに「絆」はもちろん「一丸となった仲間意識」もありません。
 (ちなみに私がベラルーシに住み始めた95年は10人しか日本人が住んでおらず、その後20人台だったのがずっと続いていましたが、昨年に突然30人台に増加しました。)
 ですから、日本人みんな一斉に救済されるといったことは待たずに、できるだけ自分と自分の家族の健康だけは守るよう、対策を取って下さい。

 対策方法ですが私が勧めているペクチンサプリについても効果に疑問があるようでしたら、飲まなければいいだけの話です。
 ペクチン以上に有効な被曝対策があると考えるなら、ぜひその対策を行ってください。それぞれが自分の信じる道を進んでください。
 「私の周りには私と同じように被曝を心配している人がいない。」と孤独感を感じる方は、ネットなどを通じて、離れていても同じ感覚でいる人たちだけと繋がればいいと思います。
 日本人全員が同じ対策を取らなくてはいけないものではないですし、日本人全員が同じように心配しなければいけないものではないし、また同じように安心しなければいけないものではないです。
 おかしな絆意識は捨てるほうがより現実的だと思います。 

 福島県はIAEAの指導を受けることに決定したそうですね。他にも「放射能は健康被害には無関係。」「日本はチェルノブイリと違って大丈夫。」という意見の団体やプロジェクトが福島でこれから次々と発言していくようになるでしょう。
 そういった意見に絶対耳を傾けるな、とは言いませんが、結局はいろいろな意見を聞いたうえで、総合的に考え、自分で判断する能力が求められていると思っています。
 今の日本人に自分できちんと判断できる人がどれぐらいたくさんいるのか分かりませんが、多ければ多いほど日本の未来は明るくなると思います。

サイトのご紹介「島薗進・宗教学とその周辺」

2012-12-27 | 放射能関連情報
 「島薗進・宗教学とその周辺」というサイトをご紹介します。

http://shimazono.spinavi.net/


 内容がとても濃いので、私自身もまだ全て読めたわけではないのですが、注目してほしいのはチェルノブイリ原発事故のときに、「生涯70年間に35レム(350mSv)までの被曝は許容される」という説を唱えた当時のソ連医学アカデミー副総裁の考えが、福島第一原発事故後の日本にも受け継がれているということです。
 1ミリシーベルトでも危険だ、とする学者もいれば、350倍でも大丈夫、移住しなくても「きれいな」食品さえあげておけば住むことができる、という学者もいるわけです。
 同じ頭のいい人でもこれだけ見解が異なるのです。
 その理由はいろいろあると思うのですが、結局放射能被曝の実態や根拠や標準にするべき数値・・・などはまだまだ未定の部分が多いということです。世界的な見解が一致していません。
 このようなあやふやな状況のまま、原発事故が起きて被曝し、どうしたらいいのかちゃんとした手立ても方針も示されません。時間がばかりが過ぎ、また被曝をしてしまいます。

 とにかくチェルノブイリから日本へこのような系譜がつながってほしくないです。
 
 

ネット上での公開質疑応答

2012-12-24 | 放射能関連情報
 子ども福島世界ネットワークのサイトについてご紹介します。(日本語版もあります。)

http://www.save-children-from-radiation.org/


 このネット上でベルラド研究所所長アレクセイ・ネステレンコさんと福島の方々の公開質疑応答が始まりました。
 ネステレンコ所長のインタビュー記事も日本語訳されて掲載されています。
 早速最初の質問があり、英語版がまずサイトで公表されますが、日本語に訳され次第、また日本の方々から他の質問を募るそうです。
 

http://www.save-children-from-radiation.org/2012/11/30/チェルノブイリと福島-をつなぐ-第一回-ベルラド研究所アレクセイ-ネステレンコ所長への質問/


 他にも回答者の方が登場する予定だそうです。かく言う私も回答者の1人になるかもしれないのですが、まだ未定です。
 私へ質問が来た場合は、日本語から英語に訳されます。

 もしネステレンコ所長さんに質問のある方は、まず子ども福島世界ネットワークのサイトにアクセスしてみてはいかがでしょうか。日本語で質問してもちゃんとスタッフの方が英語に訳してくれるので安心です。