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ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ベラルーシの保養施設の食事 第1日目 おやつ

2013-07-16 | 放射能関連情報
 保養メニュー1日目のおやつです。
 ウエハースと牛乳。・・・とメニューにはありましたが、牛乳は「子ども牛乳」を買ってきました。
 子ども牛乳についてはこちらの記事を参考にしてください。
 直接牛乳を飲むのでなくても、ココアに混ぜたものや料理に使った牛乳は、全て子ども牛乳です。
 
 

ベラルーシの保養施設の食事 第1日目 昼食

2013-07-16 | 放射能関連情報
 保養メニュー1日目の昼食です。

 海草(昆布)とキャベツのサラダ。(昆布はサハリン沖産のものがベラルーシで売られています。ニンジンも混ぜてみました。)
 ボルシチ。(これはビートから作りました。白いのはサワークリームです。)
 いわしのハンバーグ。(メニューでは魚の種類は何でもいいということになっていたので、スーパーで安売りしていたいわしの缶詰で作りました。)
 マッシュポテト。
 きゅうりのピクルス。(自分で漬けたものです。) 
 黒パン、白パン。 
 りんごジュース。(これもメニューには果物だったら何でもいい、ということだったので、りんごにしました。果汁70%の市販のもの。自分で絞って作るほうがいいでしょうね。でも、保養施設では100%ジュースは出ないと思います。)

 今回のメニューはヨウ素がとれるメニューですね。

ベラルーシの保養施設の食事 第1日目 2回目の朝食

2013-07-16 | 放射能関連情報
 保養メニュー第1日目の2回目の朝食です。
 バナナとヨーグルトです。

 ちなみにバナナはコスタリカ産。ヨーグルトは輸入ものです。
 バナナでカリウムが摂れますね。

ベラルーシの保養施設の食事 第1日目 朝食

2013-07-16 | 放射能関連情報
 ベラルーシの保養施設(サナトリウム)では1日6回食事が出るところもある・・・と今までこのブログにも書いていましたし、会った人にもそういう話をしていたのですが、普通の日本人からすると
「1日に6回もご飯?! 食べられないよ、そんなにたくさん。」
と思うでしょう。

 それで、やはり1日6回の食事を提唱しているSOS子ども村に質問してみました。サナトリウムでは食堂でいっせいに食事をするので、調理師さんもちゃんといます。しかしSOS子ども村は食事は自炊なので、基本的に好きなものを作って食べればいいのですが、食育プログラムの一環で「強制ではないが、このような食事作りをしてみましょう。」とキッチンの壁に
「お勧めの保養メニュー20日分」が貼ってあります。
 SOS子ども村には調理師や栄養士は働いていないので、このメニューは誰がどう作ったのかと言うと
「ベラルーシのサナトリウム用の食事として栄養士が作ったメニューをそのままコピーした。」
そうです。

 さて、そのコピーのコピーをもらってきて、1日6回の食事メニューの内容をじっくり読みました。
 さすがに20日分全部、このとおり実行するのは大変なので、このうち「典型的メニュー3日分」を選び、自宅で再現することにしました。
 とは言うものの、1人だけこんな食事をしていてもしょうがないので、子どもが学校に行っていない(学校の給食を食べない)夏休みに実行することにしました。
 
 というわけで夏休み企画「ベラルーシの保養施設の食事 第1日目」です。

 その前に1日6回の食事とは・・・「朝食」「2回目朝食」「昼食」「おやつ」「夕食」「夜食」から成ります。
 そして食事時間ですが、朝食は午前7時。その後3時間おきに食事になりますので、2回目の朝食は午前10時、昼食は午後1時、おやつは午後4時、夕食は午後7時、夜食は午後10時になります。
 時間は絶対にこうしないといけないわけではないのですが、このとおりに実行することにしました。
 またメニューには、食べなくてはいけない量は指定されていません。

 というわけで昨日から始まって今日は2日目・・・。
 まず第1日のメニューからご紹介します。

 セモリナのおかゆ。(レーズン入り。砂糖と牛乳も入っています。)
 ハム。(好きなタイプのものを選べばいいので、脂肪分が少なく柔らかいものを買ってきました。)
 キャベツの蒸し物。
 ミルクココア。 
 黒パン、白パン。
 スィロークというカッテージチーズのデザート。(画像で言うと左下のお皿に写っているもの。)

 スィロークをもう少し詳しく説明すると、カッテージチーズを棒状にしてチョコレートコーティングしたもので、最近は中に果物のジャムが入ったものなどいろんな種類があります。
 代表的なソ連のお菓子です。お菓子ですが、冷蔵庫に入れておかないとどんどん柔らかくなっていきます。
 このスィロークはハンガリーにも輸入され、ハンガリーでは「トゥーロー・ルディ」という名前で売られています。
 今ではハンガリーだけではなく、旧ソ連の国やヨーロッパでも作られています。
 画像では包装された状態のものと包装から出した状態のものの両方を撮影してあります。

 朝からボリュームたっぷりです。ちなみにサナトリウムの食堂ではパンは普通かごの中にたくさん入れられており、
「これでも足りない人はパンを好きなだけおかわりしてください。」
ということになっています。
 私ははっきり言って小食日本人なので、これだけの量で十分ですね。
 
 それからセモリナのおかゆはベラルーシの幼稚園ではほとんど毎日出ていました。消化がいいので、ベラルーシでは子ども向け、そして病人向けのメニューです。でも普通レーズンは入っていないことのほうが多いです。

 こうして見ると、レーズンとココアでカリウムがとれるし、消化のよい食べ物ばかりで、子ども向け保養メニューとしては完璧な感じですね。

 それから今回出てくる黒パンには、画像ではよく分かりませんが、かぼちゃの種が表面についています。
 パンフレット「自分と子どもを放射能から守るには」食育編を参考に、私なりの工夫も追加しています。

 
  

ベラルーシとロシアの放射能汚染地図

2013-06-06 | 放射能関連情報
 現在のベラルーシの放射能の汚染状況はどうなっているのか? ときかれることがあります。
 そういう私自身もとても興味があります。しかしなかなか情報が見つからなくて困っていました。どうやらこの国では汚染の状況は秘密事項になっているにちがいない、と思っていると、実は簡単にダウンロードできることが分かりましたので、皆さんにもお知らせします。

 チェルノブイリ原発事故の後、放射能はどうなっているのか? といった土壌の調査ですが、広範囲にわたるため、細かく毎年行われて細かく公表されていません。大掛かりでしかも公式な発表はこの2009年のものです。
 この本は「Атлас современных и прогнозных аспектов последствий аварии на Чернобыльской АЭС на пострадавших территориях России и Беларуси」というもので、分かりやすく言えば、チェルノブイリ原発事故の被害を受けたロシアとベラルーシの地域の現在の汚染状況を表した地図と未来の予測地図を掲載したものです。

全てロシア語なので分かりにくいですが、こちらのサイトからダウンロードしてみてください。

http://www.chernobyl.gov.by/index.php?option=com_content&view=article&id=26&Itemid=55


 この↑ サイトを開くと、ページの右下のほうに緑色の矢印があり、その横に水色の文字があります。
 これがロシア語の「ダウンロードする」なので、それをクリックしてください。
 そうするとPDFファイルで汚染地図をまとめた本の中身が全部ダウンロードできます。
 ただ全部ロシア語表記で、しかも横向きに地図を掲載している箇所もあるので、分かりにくいと思います。

 また、これは2009年の調査結果を表した地図がほとんどですが、中には過去の汚染地図や、未来の予測地図もあるので、注意してください。
 
 表題からも分かるようにウクライナの汚染地図は掲載されていません。あくまでベラルーシとロシアの両国で共同で作成した物です。
 またロシアは広いので、ロシアの中でも汚染地域になった3つの地域しか地図はありません。
 それとベラルーシがくっついた変な形が「全図」という扱いで表示されているときもあるのですが、見慣れていない人から見ると「これはどこの国?」と変に思うかもしれません。

 ちなみにこの本は、一般には市販されず、関係機関にだけ配られました。そのため一般人が目にする機会はほとんどありません。
 放射能や被曝などに関心を持っている一般人はダウンロードしてみてください、という感じです。
 逆に言えば、関心のない人は全く目にすることなく過ごしているということです。

 画像はミンスク市内のある普通の公立の学校の図書室でこの本が所蔵されているのを発見し、驚いて撮影させてもらったものです。
 ミンスク市立の学校の図書室全部にこの本があるわけではなく、この学校は特別なほうです。
 ちなみに私が勤務している公立児童図書館にはこの本はありません。

 でも、PCで見ることができるのでよかったです。
 このように毎年ではありませんが、ロシアとベラルーシは公式に汚染地図を作成しきちんと発表しています。
「ロシアやベラルーシの国なんて信用できない。」と穿った見方をする日本人もいるかとは思いますが、私としては
「これが公式発表された地図で、現在のところ最新版ですよ。」
とこのブログでも情報提供したいです。
 日本の皆様の疑問への回答に少しでもなれば幸いです。
「このページの地図の意味が知りたいけど、ロシア語なのでどうしても分からない。教えてほしい。」と言う方は、私宛にメールでページ数などご連絡ください。
 

  





キクイモについて

2013-06-01 | 放射能関連情報
 2011年に「自分と子どもを放射能から守るには」(世界文化社)の日本語訳が出版されたとき、日本で著者のバベンコさん(ベルラド研究所副所長)が講演会を行ったとき、キクイモの話をしたのです。
 キクイモは日本でも栽培されており、根っこの部分を食用にするのですが、ロシアやベラルーシでは健康食品として、最近注目されているのです。 

 なぜなら、キクイモは汚染地域で栽培しても放射能を絶対吸収しない、つまり安全な食材とされているからです。
 つまり、汚染地域でも栽培できる根菜で、農業の活性化に役立つかもしれないのです。
 さらにキクイモは食物繊維(ペクチンではなくイヌリン)が多く、これもアップルペクチンのように放射能を排出する作用がある可能性が高いのです。

 そこでベラルーシではキクイモが健康によい食品として浸透してきており、商品化がされています。
 スーパーで売られているセルロース商品にも、キクイモ配合のタイプがあります。
(チロ基金がセルロースを内部被曝が認められた子ども達に配布したときの活動をご参考になさってください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5d48a74eef693b9246d188dfa277d076


 そんな理由から、バベンコさんは日本でも栽培、摂取を奨励したわけなのですが・・・
 その後、日本で栽培されているキクイモから放射能が検出された、という情報が飛び込んできました。
 栃木県の調べによります。こちらのページにあるリストのうち2012年11月19日から22日測定分のうち、20日更新の表をご覧ください。

http://nasushiobara.ficsc.jp/nasushiobara/search.htm?key=%E3%82%AD%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%83%A2

 
 これを見て私はがっかりしました。少ない量で基準値以下なので出荷もできるし食べられる量ですが、キクイモが放射能を絶対吸収しないという確証がなくなったと思ったからです。
 他の時期での検査では「ND」だった結果もあります。一方で2013年3月の検査でも、少しですがセシウム137が検出されています。
 
 ところが先日ベルラド研究所へ行ったとき、この「日本のキクイモから放射能検出」の話をバベンコさんにしたところ、
「キクイモが放射能を吸収することはありえません。それは測定の間違いです。」
と言われました。
 キクイモは放射能を吸収しないというのが、常識だということでした。

 栃木県のキクイモのケースはどうなのか? というと、測定の間違いで、土がついていた、空気中の放射能もいっしょに測定した、などのミスが原因だろうということでした。
 もう一度精密な測定をするようにアドバイスしていました。

 もっとも日本のキクイモは塊茎が小さく、なかなかイヌリンが採取されないそうなので、ロシアやベラルーシと栽培されているものとは、品種が微妙にちがうのかもしれません。

 ロシアやベラルーシでは健康食品として注目を浴びているキクイモです。日本にとっても役立つかもしれません。
 日本でも研究をして、本当に汚染されない食品と証明されれば、汚染地域での農業活性化、安全な食品の提供、さらには放射能排出作用、と一石三鳥にもなる食材ですので、どうか関係者の皆様、キクイモ研究をお願いします。


チロ基金の活動 「WBC集団測定・SOS子ども村 第3回」 (2)

2013-05-29 | 放射能関連情報
 今回私は時間がなくて、自分自身の測定はできませんでした。0ベクレルを維持していることを祈ります。
 でもベルラド研究所のWBCのように小数点第2位のレベルまで測定するとなると、新陳代謝もあるし、1日3回食事をするのだから、毎日体内の被曝量は変化していると思います。
 厳密に言えば、食事をするたび、またトイレに行くたびに被曝量は変わっているはずです。
 WBC測定での結果がよくても、安心しきってしまうのもよくないし、また悪かったからと言って嘆くこともしないでいいと思います。
 
 2箇所で行ったWBC集団測定を終えて感じているのは、まず機会があれば、子どもを優先して測定に行くことです。
 無料であるならなおさらです。
 そして出てきた結果に対して冷静に考えることが大事だと思います。
 
 しかしやはり子どものうちは自分で判断できませんから、大人に責任がかかってきます。
 このブログを読んでいる人は、おそらく子どもの健康、被曝、対策に関心がある人ばかりだと思います。このような親の元で育つ子どもは運がいいと思います。
 逆にそうではない人の子どもは運が悪い、とまでは言いませんが、将来被曝による発病のリスクが多少高まると予想されます。
 被曝なんて少しでもしないほうがいいのですから・・・

 ビタペクト3の効用ですが、子どもで、さらに高い被曝をしていた場合がより排出の効果があり、成人で低い被曝をしていた場合は、摂取してもあまり変化がない、と感じました。
 ペクチンサプリを活用して、次世代をになう子どもを優先して、被曝対策をすることがこれからの日本でも重要になってくると思います。

 5回にわたって実施されたWBC集団測定に使った費用を提供してくださった日本の方々に深謝いたします。
 また機会がありましたら、チロ基金のほうでWBCの集団測定を行いたいと思っています。

 (今回は高い被曝量の人はいませんでしたので、ビタペクト3の無料配布活動は実施しませんでした。)
 
 

チロ基金の活動 「WBC集団測定・児童図書館 第2回」 (2)

2013-05-07 | 放射能関連情報
 さて前回数値が低かったので、ビタペクト3を飲んでいないけれど、再測定に来た人もいたので、比較対象群としてグループ化しておきます。

12歳 女子 12.91ベクレル → 12.20ベクレル (0・71ベクレル減)
12歳 女子 16.65ベクレル → 10・89ベクレル (5.76ベクレル減)
12歳 女子 14・80ベクレル → 13.13ベクレル (1.67ベクレル減)
32歳 女性 15・77ベクレル → 11・50ベクレル (4.27ベクレル減)
47歳 女性 11・44ベクレル →  7.23ベクレル (4.21ベクレル減)
54歳 男性 10・04ベクレル →  7.86ベクレル (2.18ベクレル減)
64歳 女性 11・57ベクレル →  9.64ベクレル (1.93ベクレル減)

 ちなみにこの中で一番被曝量が減った12歳女子ですが、これはうちの子です。ビタペクト3を飲んでいないけれど減っています。
 新陳代謝のスピードが早いのかどうかよく理由は分かりませんが、4月に一ヶ月間ヨウ素剤を飲んでいました。ベラルーシは風土病でヨウ素欠乏症があるので、ときどきヨウ素剤を飲むことが勧められており、簡単に薬局で買えます。ヨウ素剤を飲んでいたので、セシウムの蓄積を防いだのかどうかは分かりません。
 ふつうセシウムの蓄積を防ぐのはカリウムで、ヨウ素ではないからです。ただ甲状腺にセシウムが蓄積するデータもありますので、何かヨウ素剤の摂取がセシウム排出に作用したのかもしれません。

 それからうちの子はりんごを毎日1個は食べていました。多いときは3個を毎日休まず食べ続けていました。(これは私が無理やり食べさせていたのではなく、本人がりんごが好きだからです。)
 これがペクチンサプリの代わりになった可能性があります。こうして考えると、ペクチンサプリに頼らなくても、りんごを食べることによって、ある程度のセシウム排出を促してくれる効果に期待できると思います。
 もっとも、WBC測定をしてみて体重1キロ当たり20ベクレル以上(成人は70ベクレル以上)の場合は、のんびりりんごを食べてセシウム排出効果を待っている場合ではなく、ビタペクトなどペクチンサプリを使って、セシウム排出のスピードを速めるほうがいいと思います。

 ペクチンを多く含む野菜や果物を普段使いにして、1年に何度かWBC測定をし、気になる数値が出たら、ペクチンサプリでセシウム排出を促し、念のため再測定する・・・というのが理想だと思いました。

 他にも今回初測定で一桁の数値だった人が
「私はいつもセルロースを飲んでいますから。」
と微笑んでいるのを見て、やはり知識があって、実行する人は救われる・・・と思いました。

 最後になりましたが今回の測定費用、ビタペクト3購入費用を提供してくださった日本の方々に厚くお礼申し上げます。

 図書館でのWBC集団測定は今回で終了しますが、あとSOS子ども村での3回目の測定が予定されています。
 また結果の報告を楽しみにしてください。 

 画像は今回測定に協力してくれたベラルーシ・ユネスコ・クラブの皆さん。元医師、元ジャーナリストといった人が多く、被曝に関してとても熱心でした。自分の結果をプリントアウトしてもらって、質問をしていました。全員被曝量は少なくて、普段から健康に気を使っている、とのことでした。

 

チロ基金の活動 「WBC集団測定・SOS子ども村 第2回」 (2)

2013-04-30 | 放射能関連情報
 このほか前回の測定結果がよかったので、ビタペクトをもらっていないし当然飲んでもいないけれど、再測定に来てみた、という人が10人いました。これは比較対象群ということで、グループ化しておきます。
 ビタペクトを飲んでいないのに、12ベクレルが0ベクレルになって喜んでいる人もいましたが、5ベクレル以下は0ベクレル(不検出)として表示されることがあるので、一概に12ベクレル引く12ベクレルで、ゼロになったという計算にはなりません。
 今回0ベクレル(不検出)だった3名を除いて、どれだけ被曝量が減ったのか、あるいは増えたのか示します。

37歳 女性 12.31ベクレル →  0.00ベクレル
25歳 男性  7.86ベクレル →  5.86ベクレル (2.00ベクレル減)
15歳 男子 11.92ベクレル →  0・00ベクレル
14歳 男子 11.78ベクレル →  9.87ベクレル (1.91ベクレル減)
12歳 男子 14.60ベクレル → 11.70ベクレル (2.90ベクレル減)
12歳 男子 12.18ベクレル →  0.00ベクレル
11歳 男子 12.80ベクレル → 12.03ベクレル (0.77ベクレル減)
 9歳 女子 10.05ベクレル → 13.98ベクレル (3.93ベクレル増)
 8歳 女子 13.28ベクレル → 12.14ベクレル (1.14ベクレル減)
 8歳 女子 17.65ベクレル → 16.76ベクレル (0.89ベクレル減)

 0ベクレルが仮に5ベクレルだとすると、約7ベクレルも減っている人もいます。ペクチンサプリを飲まなくても、新陳代謝がスムーズな人、前回の測定以降、汚染された食品を摂っていない、あるいは微量しか摂っていない場合、またペクチンなど食物繊維が多い食品を摂った場合は、自然と放射能が体外に排出されます。
 でもビタペクト3を飲んだグループと比較するとやはり、ペクチンサプリをきちんと飲むほうが、効率よく放射能(ここではセシウム137)が排出される、と思いました。
 また一方で、ペクチンサプリに頼らなくても、食事から食物繊維を多めに摂るなど、普段の食生活を気をつけていれば、被曝対策にもなると言えます。

 しかし正直言ってもう少したくさんの人数の結果がほしいところです。  
 今回は全部で40人測定しましたが、20ベクレル以上の子どもや70ベクレル以上の成人は1人もいませんでした。
 ただ今回初測定で、19.24ベクレルだった8歳の女の子がいましたので、この子にはビタペクト3を渡しました。

 職員さんの中で「痩せたい。」と言う人、そしてはっきり理由を言わないのですが、おそらく便秘症の人がビタペクト3を飲みたい、と希望したので、ビタペクト3を12個渡しました。実際には11人が希望したのですが、そのうち一人は体重135キロの男性で、心臓の調子が良くないそうなので、特別に2個渡しました。
 この人たちは全員職員(成人)ですが、協力的な人ばかりなので、次回の3回目の測定にも再測定に必ず来てくれると思います。
 
 合計13人(子ども1人、成人12人)に計14個のビタペクト3を渡しました。
 今回で通算162回目のビタペクト配布となりました。今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2037個となりました。
 また再々測定の結果をご報告します。
 

チェルノブイリ原発事故から27年

2013-04-26 | 放射能関連情報
 今年4月26日、チェルノブイリ原発事故が発生してから27年になります。
 またこの日がやってきた、と思うベラルーシ人もいるでしょう。一方で30歳以下の人にとっては、特別な日でも何でもないかもしれません。
 ベラルーシ人の平均寿命は短いので、事故の後に生まれた人が占める割合がこれからもどんどん増えていくでしょう。
 しかし原発事故が起こったことによって、生まれた時期に関わらず多かれ少なかれ多くの人の運命が変わってしまいました。日本人も同じです。

 3月11日の記事で、日本ですでに子どもの甲状腺がんが見つかっており、しかし
「チェルノブイリでは事故から4~5年たってから甲状腺がんが発生しているので、総合的に判断すると被曝の影響は考えにくい」
とされている、という内容を投稿しました。

 でもベラルーシ人にこの話をすると
「今の日本の高い医療技術や検査方法をタイムマシンに乗せて、1987年頃のベラルーシに持って行って、子どもを検査したら、とても多くの子どもの甲状腺に異常が見つかったに決まっている。」
と言う反応が来たのですが、さらに私の投稿を読んだ日本人の方(医師)の方から感想をいただきました。
 
「日本の健診制度はすぐれていて、ひょっとして2、3年以内に甲状腺がんをすべて発見して、2年以内だったから原発事故の
せいではなかった、と胸を張ってしまわれる可能性もあるのでは、と思いました。」

 この発言にはっとしました。
 もちろん早期にがんを発見し、早急に治療することが望まれます。
 しかし、「原発事故は無関係。」とされてしまうと、考え込んでしまいます。

 やはり日本では日本独自の状況になると思います。
 日本は賠償を求めて訴訟を起こすことができます。しかし責任を誰が取るのか、なかなか決まりませんし、認められないこともあります。
 どちらにせよ、もし甲状腺がんになった子どもが出てきても、あるいはそのほかの病気が増えるとしても、原発事故の影響は認められるようにならない可能性があります。
 もし訴訟に勝って賠償金がもらえるようになったとしても、そこまでとても長い道のりが必要です。長い時間が経ってしまいます。
 
 とにかく病気にならないように注意しながら、これから生活していくしかないのですね・・・。


チロ基金の活動 「WBC集団測定・児童図書館 第1回」 (2)

2013-04-10 | 放射能関連情報
 2013年4月9日に児童図書館で実施されたWBC集団測定の結果です。

 合計30人(成人25人、子ども5人)を測定した結果、成人で体重1キロ当たり70ベクレル以上の人はいませんでした。
 子どもで体重1キロ当たり20ベクレル以上だったのは1名でした。ただし、17ベクレルだった子ども1人にもビタペクト3を渡しています。また再測定に協力してくれる成人12人にもビタペクト3を渡しました。合計14個です。

 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2023個となりました。また今回で通算161回目の配布となりました。

 ビタペクト3を渡した人は1人の男の子を除き全員ミンスク市在住です。
年齢、性別、被曝量はこのとおりです。

 5歳 男子 17.18ベクレル
12歳 女子 23.20ベクレル 
25歳 女性 12.15ベクレル 
40歳 女性 13.45ベクレル 
43歳 女性 20.88ベクレル  
47歳 女性 21.14ベクレル 
48歳 男性  7.27ベクレル 
52歳 女性 10.45ベクレル 
53歳 女性  7.31ベクレル 
55歳 女性  9.76ベクレル 
56歳 女性 13.45ベクレル 
60歳 女性  8.61ベクレル 
67歳 女性 11.08ベクレル
76歳 女性  6.39ベクレル 


 「一桁台の人なんてビタペクト飲まなくていいんじゃないか。」と思われるかもしれませんが、そもそもペクチンサプリはこちらでは、ダイエット、便秘に効く、ということで、放射能排出というより、そっちのほうの理由で飲んでいる人のほうが多いのです。
 
 みなさん再測定に必ず来ると話しており、集団測定について大変好意的、協力的でした。
 やはり無料で測定できたことを大変喜んでいて、多くの感謝の言葉をもらいました。私も大変うれしく思っています。

 再測定の結果が楽しみですね。このほか病欠などの理由で測定したかったのにできなかった人もいるので、5月の測定が初測定になる人も数名出てくる予定です。
 再測定の結果を楽しみにお待ちください。
 
 最後になりましたが測定費用やビタペクト代を出してくださった方々に厚くお礼申し上げます。

サイトのご紹介「OKFOOD/OKフード|安全な食品で放射能,内部被爆対策」

2013-04-01 | 放射能関連情報
 内部被ばくに不安がある方に役立つ情報がのっているサイトをご紹介します。
 
OKFOOD/OKフード|安全な食品で放射能,内部被爆対策

 放射能フリーの食品のこともOKフードと呼ぶようになったのですね。勉強になりました。
 西日本産の食品が全て、OKフードで、東日本産の食品が全てOKフードではない、というわけではありません。(このことはこのサイトをよく読めば分かります。)
 
 今後は長期間にわたり内部被ばくが大きな問題になってきますので、このように食品の安全や放射能汚染について意識することが大事です。
 四六時中意識するのは神経が疲れてしまいますが、自然体で安全な食品を選べるようになりたいものですね。
 

チロ基金の活動 「WBC集団測定・SOS子ども村 第1回」 (2)

2013-03-22 | 放射能関連情報
 2013年3月21日にSOS子ども村で実施されたWBC集団測定の結果です。

 合計59人(成人18人、子ども41人)を測定した結果、成人で体重1キロ当たり70ベクレル以上の人はいませんでした。
 子どもで体重1キロ当たり20ベクレル以上だったのは5名でした。ただし、19.94ベクレルだった女子と19.91ベクレルだった男子もほとんど20ベクレルだったので、ビタペクト3を渡しました。
 合計7人分、7個のビタペクト3を渡しました。

 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2007個となりました。また今回で通算159回目の配布となりました。

 ビタペクト3を渡した子ども7人は全員ボロブリャヌィ市にあるSOS子ども村で暮らしている孤児です。
 住んでいる家はほぼばらばらです。つまり育てているお母さんはばらばらですので、「このお母さんの元で育てられているこどもばかりに高い被爆が見られた」・・・というわけではありません。

 7人の子ども達の年齢、性別、被曝量はこのとおりです。

14歳 男子 20.82ベクレル
12歳 女子 21.49ベクレル
11歳 女子 22.03ベクレル
11歳 女子 19.94ベクレル
11歳 男子 19.91ベクレル
 9歳 女子 21.37ベクレル
 9歳 男子 20.27ベクレル

 この7名は4月末に予定している再測定を受けて、その結果を発表します。
 あとはビタペクト3を毎日ちゃんと飲んでもらうことを祈るばかりですが、監督役であるお母さんの意識に左右されるでしょうね。特に小さい子供はビタペクト3が何なのかよく分からず飲むので、忘れがちになってしまいます。お母さんにはしっかりしてもらわないと・・・。

 今回測定した結果、20ベクレル以下だった子どもや70ベクレル以下だった大人で、ビタペクトももらわなかった人は、「これで安心、もういいや。」
と思って再測定に来ないと予想されます。
 本当はビタペクトを飲んだグループと飲んでいないグループに分けて再測定して比較するのがいいのですが、やはり病院の検査と違って強制力がないので、次回の再測定に何人来るか分かりません。
 ただ今回希望していたのに来られなかった職員さん10名ほどがいるので、その人たちは4月の測定に参加すると思います。
 また今回半分の子どもが来なかった(その母親も来なかった)のですが、その子たちは優先して4月の測定に行くよう促すことになりました。

 このような状況で、4月の「再測定」が、「初測定」になる人も出てくると予想されます。
 そこで、5月に再々測定を実施することにしました。SOS子ども村では3回の測定を行うことになります。
 SOS子ども村の住人、職員がこのような状況なので、SOS子ども村以外の場所でも集団測定をするかどうか検討中です。

 ともかく4月末の再測定のご報告をお楽しみにお待ちください。
 今回の移動式WBC測定費用、ビタペクト3購入のため寄付を寄せてくださった日本の皆様に深く感謝しております。

 それから、この測定の日、SOS子ども村内で講演会「東日本大震災から2年・私が見た福島」も行いました。
 しかし、参加者約10名のうち、大人は2名、子供は8名・・・で、大人より子供のほうがよっぽど真面目でした。
 大人よ、もう少ししっかりして・・・。

(画像は福島原発事故の問題を話しているときのようすです。)
 

宇都宮大学シンポジウム報告書が完成しました(郵送料に訂正があります)

2013-03-18 | 放射能関連情報
 昨年12月に宇都宮大学で開催された宇都宮大学生国際連携シンポジウム第3弾『ベラルーシから学ぶ私たちの未来――チェルノブイリ原発事故と福島原発事故を振り返る』の報告書が刊行されました。
 私の講演録のほか、学生実行委員会のメンバーの方々とパネルトークも収録されています。
 シンポジウムに参加された方もされなかった方も入手できますので、ぜひご覧ください。報告書そのものは無料です。

■入手方法■
 まずは、電話(℡ 028‐649‐5228)でお問い合わせください。なくなり次第、終了となりますのでご了承ください。
 次に、郵便切手(注)を貼り、ご自分の郵便番号・住所・氏名を書いた返信用封筒(角3以上)を同封のうえ、「『ベラルーシから学ぶ私たちの未来』希望」と明記し、以下に送付してください。

(注)
1部希望の場合、210円 
2部希望の場合、290円
3〜5部希望の場合、340円

 
〒321-8505 宇都宮市峰町350
宇都宮大学国際学部附属多文化公共圏センター宛

 宇都宮大学国際学部附属多文化公共圏センターのサイトはこちらです。

http://cmps.utsunomiya-u.ac.jp/news/news1.html


 1人でも多くの方に読んでいただければ幸いです。
 講演のときはうまく話せなかったなあとか、後からもうちょっとこのように話したらよかったなどと後悔したことも多かったのですが、宇都宮大学の方々が文字起こしをしてくださっ、上手に分かりやすく報告書にまとめていただけて感謝しています。
 講演会の内容が末永く残ることになり、本当にうれしく思っています。

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 宇都宮大学のHPからシンポジウム「ベラルーシから学ぶ私たちの未来」が講演会冊子のPDFファイルとして更新されました。
 手に取って見られるわけではありませんが、こちらもぜひご覧ください。

http://www.kokusai.utsunomiya-u.ac.jp/fis/research/index.html


 内容が広く宇都宮から日本の多くの方へ伝わってほしいです。


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 3月18日、宇都宮大学より郵送料の訂正の連絡をいただきました。
 上記の郵送料が正しいものですので、ご注意ください。

2013年3月11日

2013-03-11 | 放射能関連情報
 東日本大震災発生から2年になりました。
 もう2年・・・という気持ちとまだ2年という気持ち、これから日本はどうなるのだろうという気持ちが混ざったまま、また3月11日を迎えました。
 来年の3月11日、5年後の3月11日、10年後の3月11日の日本は・・・いや、日本人はどうしているでしょうか。

 ベラルーシでは日本の震災や福島第一原発事故のニュースなども減り、関心を持っているベラルーシ人もいるのですが、現状はどうなっているのか、知らない、という人が多くなっています。
 日本文化情報センターは2年目に当たる3月11日、講演会を行いました。詳しくは改めてご報告しますが、私が話したことは、やはり地震や津波の被害は日本人先祖代々、経験していることであって、必ず復興することができると思っていますが、日本を多い尽くすかのような放射能汚染は経験がないので、どうしたらいいのか分からないというのが実情。しかし念のためということを考えて、対策を打っておいたほうがいいので、そのためにはチェルノブイリの経験も必要、ということです。
 
 実際最近の日本のニュースを聞いていて、対策をちゃんとしておかないといけない、と思います。  

 福島県の県民健康管理調査の検討委員会では2013年2月に18歳以下(震災当時)の2人が新たに甲状腺がんと確定したと報告されたそうですね。
 2012年9月に判明の1人と合わせ、これで3人となったことになります。さらに7人に腫瘍の疑いありということです。

 子どもに甲状腺がんができる可能性は、通常では「100万人に1人」だというのが通説です。しかし4万人検査してすでに3人が発症した、という結果は通常ではない事態だということです。

 しかし検討委の鈴木真一・福島県立医大教授は
「チェルノブイリでは事故から4~5年たってから甲状腺がんが発生しているので、総合的に判断すると被曝の影響は考えにくい」
と述べています。だから、この3人の患者さんは、事故が起きる前にすでに発症しており、それが今回の検査で偶然見つかった。だからカウントされた、ということになります。

 確かに、ベラルーシやウクライナではチェルノブイリ事故後4~5年たってかた子どもの甲状腺がんが急増しています。
 厳密に言うと、鈴木教授が言っているような「発生」ではなく「急増」です。
 事故1年目でも「発生」はすでにありました。
 
 ベラルーシ人にこの話をすると
「今の日本の高い医療技術や検査方法をタイムマシンに乗せて、1987年頃のベラルーシに持って行って、子どもを検査したら、とても多くの子どもの甲状腺に異常が見つかったに決まっている。当時のベラルーシには精密な検査ができる技術がなかったから、異常が起きていても気づかなかっただけ。気づかないから数としてカウントされてないだけで、実際には事故発生直後から異常はあったはず。」
と言う答えが返ってきます。

 たまたまカウントされたものがデータになり、記録になり、グラフになって「チェルノブイリのときはこうでした。」ということになっています。
 実際にはグラフの空白部分にも意味が隠されていることもあるのです。
 ベラルーシから日本に向けて、情報発信している私のような人間がこう言うのもなんですが、「チェルノブイリのときはこうだったから」福島の事例にそっくりそのまま当てはまるとは限りません。参考にならないことや、逆に参考にしてはいけないこともあるのです。

 放射能が人体に与える影響の詳細など、科学的に解明されているのはまだわずかです。
 人類の長い歴史の中で見ると、研究はごく最近始まったばかりです。
 何が起きるか分からない・・・だから「何もしない」「ただ不安がる」・・・のではなく、知恵を使って前もって対策をとっておくようにしてください。