ふだんから、PCでは主にUbuntu Linux と ブラウザは Chrome(Chromium) を使っていますが、国勢調査を始めとして、Windows か Mac じゃないとダメなしょうのない仕様の事例を見せられることがあり、日本のいわゆる「IT化」の底の浅さを感じることがあります。これまでの実績では、次のとおり。
年 調査名 Linux/Chromeでの可否
2020 農業センサス ◯
2020 国勢調査オンライン ×
2021 クロネコメンバーズ ◯
2022 goo dアカウント設定 ×
2022 JA共済利用者アンケート ◯
今回は、映画館「フォーラム」でドキュメンタリー映画「百姓の百の声」をオンラインで予約してみたら、ちゃんと手続きできました。まったくスムーズです。何も問題はありません。
うーむ。民間の、あまり大手とは言えない事業体でもできるのに、どうして国勢調査ではできないのだろうと不思議です。もしかすると、担当のお役人が数年で変わるために、入札手続きは得意だけれど入札条件の設定が業者におんぶしていて、
「Windows/Mac 以外は保証できませんよ」
「条件は厳しくしておいたほうが、安全ですよ」
みたいな声に同意してしまっているんじゃなかろうか。応札企業側は、技術的にはできるはずなのにしない。たぶん、自社の過去の事例を使い回すほうが楽だから。官庁の方は、万が一の場合を考えたときの保身もあって、「トヨタ車で来ない患者は診ない病院」みたいな対応になっているのに、法の下の平等なんていう観点は考えてもいないのかもしれません。映画館「フォーラム」は、お客さんを一人でも多く受け入れることができるように、と考えての結果なのでしょうに。(ため息)
今回の実績を加えた結果は、
年 調査名 Linux/Chromeでの可否
2020 農業センサス ◯
2020 国勢調査オンライン ×
2021 クロネコメンバーズ ◯
2022 goo dアカウント設定 ×
2022 JA共済利用者アンケート ◯
2023 映画館「フォーラム」チケット予約 ◯
となりました。
最近、EdgeをやめてBraveというブラウザに乗り換えました。だいたい問題ないのですが、ネットバンキングや企業のWEB請求処理などでエラーがでることもありますね。
「でることもある」というのは、なにごともなく処理できることもあるってことで。
真面目な人は、「この前はダメだったのに、どうして今日はOKなの?(またはその逆)」と考え込んで手が止まっちゃうところ。
ぼくなんぞは、ダメならEdgeでやってみるか、くらいの気持ちですから……。
必ずしも専門家ではない担当者の不安を支えられる組織的な取り組みが欠けている点に、いわゆるIT化の底の浅さを感じます。