リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

来年2月20日にコンサート

2020年12月21日 09時39分34秒 | 音楽系
コロナ禍は未だピークが見えませんが、そんな中、来年の2月20日にコンサートをすることに相成りました。今回は名古屋の声楽界の重鎮であらせられるソプラノの佐地多美さんが主宰されているシリーズコンサートに呼んでいただきました。佐地さんとは随分昔にご一緒させていただいたことがありますので、今回の久しぶりのコンサート、とても楽しみにしています。会場は、名古屋市の電気文化会館ザ・コンサートホールです。



実はこのコンサート、4月に予定していたコンサートの「リベンジ」(別にコロナに復讐するわけではありませんが)です。リハーサルも済ませて、さぁこれからという頃に新型コロナウィルスが蔓延してきて止む無く中止に至った次第です。

プログラムは、アルカデルト、ダウランド、パーセル、中田喜直、山田耕筰、広田龍太郎などの日本歌曲、そしてソロで自作の曲で構成する予定です。日本歌曲の伴奏はオリジナルではなく、私が新たにリメイクした少しモダンなものを使います。(中田喜直はほぼ原曲にそった伴奏です)自作曲は4月の別のコンサートでも演奏する予定だった曲で未だ未発表なものです。

今後の感染状況の広がりでどうなるか未知数の部分もありますが、チラシにも書きましたように、この難局をともに乗り越え、心の平安を取り戻したいものです。

Sibeliusを最新版に

2020年12月20日 13時16分26秒 | 音楽系
Sibeliusの最新版が配布されているということでしたので、早速アップグレードしました。私はSibeliusを3年自動更新のサブスクにしていまして、今年の11月に更新したばかりです。

ダウンロードからインストールまで問題なく進み、新版を立ち上げてみましたらアクティベーションエラーが出ました。アクティベーションはしているはずですが、どういうことでしょうか。ダイアログをよく見るとヘルプのサイトがありましたので、そこへ行ってみました。するといくつかの問題点が切り分けられていて、当該のヘルプを見ますと、まずAvid Linkで一旦ディアクティベイトし、その後再アクティベイトすべし、とありましたので、その通りして新版を立ち上げましたらエラーは出ずに普通に起動できました。

ここまでやって、そういや以前も同じようなことをした記憶がよみがえりました。その時は、バージョンアップ時ではなく、突然アクティベーションエラーが出たように記憶しています。このときはヘルプに電話でガイドしてもらいました。ヘルプセンターが確かシンガポールにあって、少し日本語が怪しいおねえさんにガイドしてもらいました。

新しい版をインストールするときに、このアクティベーションを一旦解除して再設定するということもガイドしてほしかったですね。次回のアップグレード時にはもう3度目になりますから、さすがにヘルプを見るまでもなく自力で対処できるでしょう。ずっと以前はこういうことをする必要はなかったのですが、ちょっとめんどくさくなってきています。

ところで旧版では新しい音符入力後に突然別のページに移ってしまうという不具合がありましたが、新版では改善されているのでしょうか。まだ楽譜入力していませんが、新バージョンでは起動時のタイトルグラフィック(ホントは何というんでしょう?)も新しいものになったので、期待しています。

ヴィヴァルディのコンチェルト(ギター版)

2020年12月19日 15時48分11秒 | 音楽系
先日四日市に活動拠点を置く某アマチュア・ギターアンサンブルを主宰されている某女史からメールいただきました。ヴィヴァルディの2つのギターのためのコンチェルト(原曲は2つのヴァイオリンのためのコンチェルト)を演奏したいが、この楽譜でどうだろう、という内容でした。メールには楽譜が添付されていました。

恐る恐る添付を開いてみますと、その楽譜には恐れていた光景が繰り広げられていました。三重奏で書かれていたその楽譜、ギター編曲によくありがちなバスのラインが無茶苦茶というのはありませんでしたが、技術的に結構高度でした。ちょっと気になる処理もあちこちにあったし。

「この楽譜を使ったのではコンチェルトとして聴かせるのは大変ですよ。そもそもかなり技術的に難しいのでは」

と返事致しました。こういう返信を書くと多分「じゃぁ、編曲してください」と言われるでしょうから、前もって「私でよければ編曲致しましょうか」と続けて書きましたら、その通りになったので編曲をしてみました。

今は便利な時代になったもので、今回はIMSLPから現代譜になった著作権フリーの楽譜を楽譜読み取りアプリPhotoScoreで読み取り、そのデータをSibeliusに送って、そこからアレンジを始めました。楽譜を読み取ると言っても別に紙に印刷してそれをスキャンするわけではなく、PDFから直接読み取ります。

Sibeliusに持ってきたらまず音でエラーがないか確認します。入力ミスは目で楽譜を見てチェックするより音で聞いた方がはるかに早く正確にチェックできます。PhotoScoreによる読み取りは以前は結構雑で信頼のおけないものでした。(大体90%くらいだったでしょうか)PhotoScoreも改善されてきて、今回の読み取りでは大体99%くらいはOKでした。でもこの1%というのが少ないだけにかえって曲者なんですよね。

某アンサンブルには妙齢のご婦人、殿方も沢山いらっしゃるというので、どなたでもアンサンブルに参加できるよう、各パートのサブパートを作りました。これは本来のパートの内容をくずさない範囲で、簡略化したパートです。ソリスト2人のパートはバリバリ弾く方に弾いてもらうのでサブパートは付けませんでした。ということで全10段のスコアになり、ちょっとした室内オーケストラのスコアみたいになりました。(笑)

この楽譜をNotePerformer3で音にしてみました。実際に10台分のギターを重ねています。

ヴィヴァルディ作曲2つのギターのためのコンチェルトRV522第1楽章

コンチェルトとしての音の広がり、強弱も再現しています。まだちょっと機械的ではありますが、大体こんな感じで弾ければいいのではないでしょうか。テンポは四分音符82です。ドイツのギターアンサンブルで120で演奏しているのを聞いてみましたが、別にそんなに早く演奏しなくてもこの82でも十分ドライブ感はでると思います。音楽的にはむしろ82の方が好ましいと思います。ギターで120で乱れずに弾くのはすごいテクニックですが、まぁそれだけということです。

それにしてもヴィヴァルディの作品が持っている、シンプルなのに豊かな楽想、曲作りの巧みさには今更ながら感心します。先日のコンサートでヴィヴァルディを弾いてそう感じましたが、今回の編曲でもまたそのような思いを強くしました。

めでたく入稿!

2020年12月18日 14時21分42秒 | 音楽系
ギター専門誌「現代ギター」に掲載予定の原稿がめでたく入稿しました。草稿を送り校正作業を続けていましたが、第1楽章冒頭から2小節目の真ん中までのフルート・パートのメロディを変えてしまいました。草稿を送ってからまた変えるのですから、何度変えたら気が済むの?って感じです。



実は赤線で囲んだ部分はずっと気になっていました。4、5回は書き直したと思いますが、連載で発表したのは1小節目が全休のパターンで、まぁ「これでいくか」バージョンでした。他にもまだ気になるところはあるのですが、それらはすべて技術的な問題があるところです。メロディの流れとしては納得しているものです。でも冒頭だけはずっと、なんか食べ過ぎてのどにひっかかって胃袋に落ちて行かないというような感じがしていました。

原稿を校正しているなかでふと思いついたのが、上掲の赤線で囲んだメロディです。何のことはないメロディですが、ここまでたどり着くのに4年!って大袈裟ですが。(笑)まぁコロンブスのたまごみたいなものです。これですっきりしました。

ギター版(ト長調)の音源(ただしチェンバロとツィンクですが、これがなかなかいけます)

現代ギター誌には1000字くらいの解説も掲載されます。ホントはもっと詳しく書きたかったんですが・・・

寒波襲来

2020年12月17日 21時12分47秒 | 日々のこと
昨日から12月とは思えないような気温になり、今朝は雪が積もっていました。車に乗ろうとしたのですが、重い雪が屋根やフロントガラスにどっしりと乗っていて、下すのが大変でした。



やっと雪を下したところです。まだ少し残っていますが。(笑)

明日以降当地方では積雪はないようです。今回の大雪で高速道路に車が閉じ込められたり、農作物に被害が出たりで各地で被害が出ています。よりにもよって新型コロナ禍のこんな時期にとは思いますが…茨城県では中規模の地震もありました。コロナにはクリスマスも年末年始もないとおっしゃったエライ先生がいらっしゃいましたが、その通りですし他の災害も然り、そしてお互いに調整しあうわけでもありません。

もう12月も後半に入りましたが、年の瀬というムードが感じられません。今年は我が家恒例の神社初詣巡りはやめようかと思います。神社からの回覧で、今年はぜんさいやお酒のふるまいはなしとありましたし。


寒波到来

2020年12月16日 18時39分09秒 | ローカルネタ
昨夜の夜は結構雪が降っていまして、このまま朝まで降り続いたらえらいことになるなと思って外を見ていました。朝起きたらうっすらと積もっている程度でしたが、それでも車のフロントガラスについたボタ雪を落とすのに結構時間がかかりました。

今年は寒いといわれているので、早々と先週の始めに冬タイヤに交換しました。当地方は年に1回2回積雪がある程度なので別に冬タイヤはいらないと言えばいらないのですが、たまにドカンと積もることもあるので、冬タイヤに交換しておくと何かと安心ではあります。昨年は暖冬なので、納屋にしまいっぱなしでしたが、今年は納屋からコロコロと転がして車に積み込み、近所のガソリンスタンドに行きました。

冬タイヤにはホイールがついていなかったので、今年は奮発しました。私のミニ・クロスオーバーのホイールは18インチですのでホイール代は結構高くつきます。ディーラーに行って見てきましたら4万とか6万とかいうのがありました。4本ではなく1本です。6万だったらX4で24万です。これはさすがに・・・こういうときはネットで格安を探すに限ります。

やっとのことで、4本ナナキュッパの超格安を探し当て、近所のスタンド宛てに送付してもらい、冬タイヤをスタンドに持って行って組んでもらって車に装着です。格安で買ったんですよって、お店のお兄さんに言いましたら、それでもまだ高いですと言われましたが。ホイール組付け、冬タイヤに交換している間、近所を散歩していましたら、ふと思い立ちました。そうそう近所にスバルのディーラーがあります。この時間を利用して、本年度のカー・オブ・ザ・イヤー受賞のレヴォーグの試乗をしよう!その試乗記はまたそのうちに。

Go To 暫時停止

2020年12月15日 12時28分21秒 | 日々のこと
Go To トラベルの施策が急転直下しばらく停止になりました。昨日の昼過ぎの速報を見て驚きました。ここまでGo To を推し進めると踏ん張って来た政府ですから、名古屋と東京ががGo To除外の対象になるくらいかなと思っていたところでした。

昨日の速報の直後から旅行会社にキャンセルが一気に入り始めたということですから、12/28~1/11のGo To 暫時停止は単なるキャンペーン(旅行代金35%オフ+α)がなくなるという意味だけではなく、多くの日本人には「旅行そのものを中止せよ」というメッセージとして伝わっているように思えます。

本来の料金で旅行すること自体をやめなさいといっているわけではないのですから、別に35%オフ分は払って出かける人もいることでしょう。でも恐らくそういう人たちはかなり限られるのではないかと思います。政府も日本人のそういった反応を予測して、今回の暫定措置を出したのだろうと思います。これがヨーロッパだと人々はそういう反応はしないでしょう。

ただ私見ではもう少し前に出しておいた方がよかったのではと思います。そのタイミングは3週間前がよかったかなと思います。3週間前に勝負の3週間とか言って自粛を促したわけですが、その勝負とは実は政府が賭けた勝負であり、結果的には負けてしまったわけです。3週間前に別の勝負をしていた方がよかったような気がします。でもいずれにしても世間から非難されるということには違いありませんから、政治のかじ取りというのは難しいものです。

今回もホントにしょうもない話が世間からいろいろ言われています。それは菅首相がニコニコ動画に出演したときの冒頭で「ガースーです」と自己紹介したことです。「スー」が少し高く発音してちょっとアクセントがおかしかったこともあったのでしょう。どうでもいいような内容の賛否論が展開されました。これって、阿部さんのときの、「アベノマスク」や「星野源の歌に合わせたビデオクリップ」と構図がよく似ていて、恐らく側近のどなたかが進言したのだと思いますが、どうも首相の側近の方々に、政権を貶めようとしている人が紛れ込んでいるのではと思うくらい、感覚がずれた人がいるような感じがします。「ガースー」が支持率下落のダメ押しとなり、その結果今回のGo To暫時停止につながったならば、ちょっと迷走気味と言われれても仕方がないかも知れません。でもけがの功名ということもあるので、好結果を生むかもしれません。そっちの方を期待するしかありません。特別な対策を取って来なかったスウェーデンもついに制限措置に踏み切っていますから、どうも経済活動優先の方向は現状では厳しいようです。

将来のクルマは(2)

2020年12月14日 18時36分33秒 | 日々のこと
EV用の電池は量産すれば価格は下がるという意見もあります。でも現段階ではなかなかそれがかなわないのは事実です。つい最近もトヨタのRAV4 PHVが電池の供給が追い付かないので販売停止に追い込ました。より電池の容量が少ないPHVでもこの有様ですからEV用の電池が安定的に大量生産されるのはここしばらくは無理なのでは。それにもし大量生産し始めたら、先に書きましたようにかえって二酸化炭素を沢山排出してしまいます。

電源も問題ですよね。EVの電力を、水力、風力、太陽光だけで賄えたらいいですが、原子力を増設すれば放射性廃棄物処理の問題がさらに増大するし、化石燃料で発電すれば、二酸化炭素が増大するので元も子もありません。

要するにEVは少なくともここ数年は将来のクルマとしてはせいぜいわき役のわき役、端役程度にしか使えないような気がします。個体電池が実用化できそうな20年代後半以降には実用度は増しているかも知れません。そのためには電池の価格が大幅にさがり、充電時間も短くならなくてはなりません。そういうのはずっと先、またはこないまま燃料電池にバトンタッチかも知れません。

燃料電池車であればトラックにも対応できると言われていますが、軽自動車はどうしましょうねぇ。こっちは技術的な問題ではなく行政的な問題。私の意見としては、軽自動車はゆくゆくは廃止ですね。例えば30年先には廃止すると決めておいて、特例としてそれまでは電動化ナシでも認めるみたいなことをすればいいと思います。30年では長すぎるかな。だったら10年後廃止というくらいがちょうどいいかも知れません。

私見をまとめますと:
202X年に、203X年に軽自動車規格廃止宣言すると発表
30年頃までにガソリン、ディーゼルオンリーの新車販売は廃止
その間水素ステーション拡充、個体電池の実用化、燃料電池車の普及
2040年頃クルマの二酸化炭素排出ゼロ達成を目指す
2050年、国の宣言通り温室効果ガス排出ゼロ達成

以上あまり深く考えずに勝手な指針を書いてみましたが、東京都の発表もあまり具体的には言及していない部分もあり、進捗状況を見極めて決定していくということでしょう。2050年頃には燃料電池車が普通に街を走り回っていることになるのでしょうけど(EVもそこそこに)、残念なのは、その頃はさすがにもう車の運転はできないでしょうねぇ。いえ、ひょっとして自動運転が普及してよぼよぼのジイさんでも運転ができるようになっているかも知れません。そもそもその頃まで生きないといけないですが。(笑)

将来のクルマは(1)

2020年12月13日 10時15分03秒 | 日々のこと
先日東京都が2030年以降はガソリン車ダメという方針を掲げました。

「ガソリン車」の定義の中にはハイブリッド車を入れないということなので、ハイブリッド車なら30年以降もOKということです。

でもハイブリッド車と言ってもいろいろです。なんちゃってハイブリッドのマイルドハイブリッドとかスポーツ走行に振っているハイブリッドならいいのでしょうか。

MINI Crossover SEに代車で乗ったことがあるんですが、静かで瞬発力もありますが、航続距離が短く、単位距離に対するガソリン消費もよくありませんので、二酸化炭素排出削減にどの程度寄与しているのかは疑問です。どのあたりで線引きするのかが難しそうです。

都としてはハイブリッド車を過渡期としてEVへの移行を見据えているのでしょうか。マスコミなんかはそんな論調ですが、車の生産から廃棄までのライフサイクル全体をみると、EVは分が悪いという話を聞いたことがあります。そんなこと行っていたら中国で商売できなくなるぞ!中国がEVにシフトしているのだから、中国で売れる車を作らないといけないんだ、ということなんでしょうけど、EVはお値段が高いです。充電にも時間がかかりすぎます。

少し前に出たHonda e は450万~500万以上、そのうち出てくる日産のアリアは500万が売れ筋だとか。そんな高い車、普段の足に誰が買いますか?航続距離は短いし、冬場はもっと短くなるし。充電も時間がかかるし。そもそも自宅で充電できない人も多いでしょう。

ヴァイスの「ギターとフルートのためのコンチェルト」

2020年12月12日 22時07分21秒 | 音楽系
もちろんヴァイスはギターのための作品は書いていません。表題の「ギターとフルートのためのコンチェルト」は少し前まで連載していた「ヴァイス:メイキング・オブ・・・」の復元作品をギターとフルートのために編曲した曲です。

この編曲作品がクラシック・ギター専門誌「現代ギター」2021年2月号(1月23日発売)に掲載されることが決定しました。連載終了以降また少しフルートパートを変更していますので、「現代ギター」掲載版は、最新版を反映しています。

ギターに編曲するにあたり、原曲のヘ長調のままだとギターで弾くのは難しいので、一音上げてト長調に移調しました。そして6弦をミからレにしたギターのために編曲を行いました。オリジナルのリュートは11コースの楽器で最低音が低いドです。一音上げた調だと最低音は低いレなので、ちょうど最低音が同じになります。このため編曲するときに、ほとんどバスを変更する必要がありませんでした。ただ、メロディが高い音になるとさすがに指が届かなくなるのでバスを1オクターブ上げましたが、大半は原曲と同じバスの位置で編曲しましたので、とてもリュートの感じが出ているのではと思います。

リュート版もどこかで出版してほしいところですが、まぁ当ブログで全部ネタばらししたも同然なのでたとえ出版されても買う人はいないでしょうねぇ。でも最終決定稿はあれから結構変わっているのですよ、って言ったってその変更分は「現代ギター」買えばわかりますので、言ってみても無駄ですね。もともと日本国内であの楽譜に興味を持っていただいているバロック・リュート好きの人は人数的にもすごく少ない中、ネタばらしをやったわけですから。こうなると海外に販路を見出すしか・・・