バロック・リュートのバス弦は選定がなかなか難しいです。張力だけではなく、素材の選定もいろいろな選択肢があって悩ましい限りです。もうバロック・リュートを弾き始めて50年以上経っていますがいまだに弦の選定には苦労しています。
他の奏者も基本的には同じ流れで来ているみたいで、皆さんそれぞれ独自の道を歩み独自のソリューションを持っているようです。これというのも昔と違って決定打がない(=ヴァイスの時代と同性能の弦がまだ入手できない)からでしょう。
私のソリューションとしてはバス弦にはアキラのCD弦(ローデドナイルガット弦)またはカーボン弦(サヴァレスのKF弦)です。バス弦に対するオクターブ弦は始めはナイルガットを張っていましたが、思ったより悪目立ちするのでカーボンに替えました。
以前も当ブログで書いたと思いますが、カーボン弦は高音弦では妙にしゃらしゃらした音がしますが太くなるにつれて意外にもそのシャラシャラ感が減少していきます。10コース以下ではなかなかいい感じです。でも6コースのオクターブはちょっと目立ちすぎる感じがしましたが、3月のリサイタルでそのソリューションで演奏しました。
今回22日のコンサートも終わりしばらくコンサートがないので、6~13コースのオクターブ弦をガットに替えてみました。
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