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リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

リュートソングと英語(2)

2021年05月25日 15時42分13秒 | 音楽系
日本では英語を義務教育で習うので、多くの方は英語の発音はまぁなんとか、と思っている方が多いのですが、コミュニケーションツールとしての英語ならいざ知らず、芸術表現であるリュートソングの場合はそのレベルでは全く役に立ちません。

リュートソングとして「使える英語」にするためには、普通学校教育では習わない音素レベルの発音、各種のリンキングのパターンなど音声学レベルの内容を習得している必要があります。

普通のネイティブ同士が普通に使う少しくだけた表現や発音は、これらは学校ではほとんど習いませんが、非ネイティブとしては特に習う必要はありません。もちろんリュートソングを歌うためにも必要はありません。

一般の学校教育で必要な発音はそこそこコミュニケーションをするのに必要な程度で十分、リュートソングのためにはそこから一歩踏み込んで、ネイティブが「きちんと」話しているときのような音素レベルで正確な発音が必要です。

学校でそこそこ勉強したからと妙な自信を持ってリュートソングを歌う人が多いのはとても残念なことです。英語非ネイティブの人が自然に音素レベルで正確に発音することが出来るようには絶対になりません。非ネイティブとしてはやはりちゃんとした勉強が必要です。英語音声学のテキストはいろいろ出ているみたいなので勉強できる環境は整っていると思います。