そよ風つうしん

小さな自然の発見をご紹介してきましたが、転居で環境が激変。内容を一部変更し日々の雑感を綴ったりもしています

大切なものを思い出させてくれる絵本

2022年04月16日 | 本の紹介・その他いろいろ
先日、誕生日祝いにプレゼントされた絵本です。

いせひでこさんは、ノンフィクション作家柳田邦男さんの奥さまで、柔らかいタッチであたたかい絵をお描きになる絵本作家です。
片方の目がご不自由と知った時は驚き、そして深く尊敬しました。

この本は、私たちが日々の生活の中で見失っている大切なもの大切なこと
ひとつ、ひとつ取り上げて
思い出させてくれます。
そこに添えられている絵が、またすばらしい。

たとえば、こんなことも

空 雲のかたち 風の匂い

窓のむこう、道のむこうに見えるものはなに

夜明けや夕暮れとの出会いはありましたか

などなど、もっとたくさんの、
忘れそうになっていることをいっぱい思い出させてくれて、

その中にあった
大きな樹の近くで、かばんを引きずりながら泣いている少年の姿が
私の幼い友人のようにも見えて、泣きそうになりました。

そのページには
「樹木を友達だと考えたことがありますか。」
という言葉があります。
その少年も、樹の太い枝にたどりついてしがみついたら、きっと樹が心を温めてくれたでしょう・・・
私の友人の少年も、樹を友達だと思えるようになってほしいです。そしたら、悲しいときもけしてひとりぼっちじゃないと信じられるから。

そしてお終いのページの
「時代は言葉をないがしろにしている---」
「あなたは言葉を信じていますか」

というひと言には、はっとさせられました。 日本語はとても綺麗で豊かですばらしいのに、
ともすれば忘れられそうな言葉がたくさんありますもの。

長く手元に置いて、心を支えてもらえる本であると思っています。プレゼントしてくれた娘に感謝です



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