日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「(留学生として、日本語を勉強するつもりなら)『ひらがな』くらい覚えてから来るべきでしょう」。

2013-01-09 08:36:16 | 日本語の授業
 薄曇り。昨日ほど寒さは感じません。

 あれよあれよという間に、「七草」の姿も消えてしまいました。いつの間に、年を越えて、「小寒」も過ぎてしまったのでしょう。確かに「貫く棒の如きもの」のように、年は明けていき、過ぎていき、昨日のように今日も終え、そして明日も今日のごとく過ぎていくのでしょう。

 さて、新学期です。

 学校に来てみると、見慣れた顔に混ざって、新しい顔がチラホラと…。

 馴染みの顔は、二カッと笑みかけるなり、「お年玉は~」と、言はでものことを言おうと駆け寄ってきます(直ぐにコツンです)。新しい顔は…まだ緊張がとれないようですね。それでも、母国できちんと勉強してきた学生は、国で学んだ日本語が、日本でも通用するということに、うれしさを隠しきれないよう。パッと顔が明るくなるので、わかります。

 それに比べて、母国で形ばかりの勉強しか、して来ていない学生たちは、戸惑いを隠しきれないようです。出来なければ、「鞭打たれ」ますもの。まあ、これは言葉の上だけですが。

 一つ一つの言葉の意味は判らなくとも、語気や語調で、叱責されていることがわかるようです。まあ、日本に行っても、母国で過ごしてきていたように、テキトーに、どうにかやれるだろう、他の学生達も自分たちと同じようなものであろうと考えていたのでしょう。ところが、そうではない学生がいるのですよね。彼等の「輪の常識」でしか、考えることが出来ない人には、自分たちとは違う人達がいると言うことが、わからないようです。またわかったとしても、そういう人達は「努力してそうなったのだ」ということが、はっきりとは理解できないのでしょう。テキトーにして、上手になれないかなあとでも思っているようです。こちらの腹の中では「『カタカナ』は無理としても、『ひらがな』くらい覚えてから、留学生として日本に来いよなあ」と毒づいているのですが。

 日本に来るつもりできちんと勉強してきていた者、また来られるかどうかわからないながらも日本の文化、社会、などに興味を持ち、必死で勉強してきた者には、(来日後)必ずどこかで救いがあるものです。だって、ここは日本ですもの。日本では日本語が話せなければ、よほど実家が裕福で、親が「甘ちゃん」ででもないかぎり、苦労するのは目に見えています。その反対に、その国を理解しよう、知ろうと努力する者には、人は協力を惜しまないものです。

 さて、新しく来た学生は、どうでしょうね。昨日、初めてクラスに入りましたが、二人ほど、おちこぼれそうな人がいるようです。よほど頑張らなければ(ひらがなを覚えなければ)、皆一緒のクラスで、最後まで頑張るということが出来ないかもしれませんよ。

日々是好日
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