柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

含意

2015-09-27 10:06:59 | Weblog
昨日は時間切れの様相でほんの少し触れただけでしたが、福島菊次郎さんの訃報に向けて。長く当地柳井に住んでおられました。有名な写真集ピカドンを何かの書物で知り、ネットであれこれ探しましたがなく、それ以外の書物や写真集を何冊か買い求めて読みました。文章よりやはり写真です。もともと写真、白黒写真での昔の風景を見るのが大好きで、他にも例えば土門拳とか岡本太郎とかの私が幼少時の頃の風景の写真集を多く持っていますが、瀬戸内離島物語、これは衝撃でした。大きな版じゃありません普通のソフトカバー本です。昔から山口県に住んでおられる人ですから、瀬戸内と言えばこの辺りです、きっと身近な場所が写っているのだろうと求めたことでしたが、期待通りの「抉りモノ」でした。観光写真じゃありません。中でも戦艦陸奥の沈没後の始末を写したものは言葉を亡くしました。戦艦の写真じゃないのです、その後に敷かれた信じられぬような緘口令、遺体の処理、近くの柱島に野晒されている人骨の数々。歴史の勉強なのでした。体制側が隠してきた(いる)ことを暴く、こういう態度を反体制、反骨と表現しますから、彼はこちらの勢力からはずっと持ち上げられてきた人です、何年か前には「ニッポンの嘘」というドキュメンタリー映画が作られ、本人も柳井の街も写っていました、ご覧になった方もいらっしゃいましょう。時を同じくして絶版となっているピカドンの内容を多く含んだ新たな写真集も発売され、私は念願かなったことでした。卒寿を越えての大往生ですが、生前に彼の残した二十数万枚のネガをデータ保存できるという記事が載って、全くの部外者ではありますが安堵したことではありました。本人を目の前で見たことがあります、小さな爺様でした。改めて合掌。
 御嶽山噴火から一年だそうです。もう一年?ですが、常に心に置いておく要のない者にとれば、一年ぶりに思い出すだけのことです、もう?です当然。そうでない人達にはそうでない筈です。3.11もそうです。今次の鬼怒川大氾濫もそうです。見物者には映画館を出た後のようなことなのです。
 NHKの討論番組に櫻井よし子さんと若手左巻きの気鋭の学者小熊さん、それと保守左巻き一人ずつ他の学者(大学教授)計四人が出てました。安否法制、選挙権18歳付与件などテーマを変えて討論してました。櫻井さんは名だたる保守論者、弁が立ち考え方も切れてる人です、こういう場には最適でしょう。小熊さんは写真ではよく顔を見るのですが(痩せて目の大きさが目立つ人、いわゆるギョロ目)肉声聞くのは初めてでした、想像していた通りの声、細い高音系でした。相手が櫻井さんだったからでしょう、左巻きの二人は気合が入っているのがアリアリでした。左巻きさん達の拠って立つのは、橋下さんじゃないですが民意です、この二人もあれこれ言い方は違いましたがとどまるところ民意が反映されてないを根拠に論陣張ってました。で、司会のNHK解説委員が振ります、国会と民意の関係は?小熊さんがどう言うか興味がありましたが、直接民主制が理想なのだが社会が大きくなると間接民主主義制度は已むを得ない、が、選ばれたエリートたち(と言うてましたよ)が勝手に回し始めると民意から遠くなる、エリート以外の意見をインプットできる仕組みがいるのだと、膝が抜けるような嗤ってしまうようなガッカリ概論をシレっと滔々と話してました。そんなこと俺でも言えるよ。彼らは結局こういう抽象論概論から抜けられない、対案を出せない、現行案に文句言うばかりなのです。櫻井さんは、安保法制を戦争法案とか徴兵制への道とか本質外した煽りをし過ぎだNHKを含めたマスコミは、とやってました。司会の解説委員は、NHKは様々な意見を報道しているつもりです、櫻井さんにはが不満があるようですけど、と返してました、ここ面白かったですよ。もう一人の左翼学者は、櫻井さんの指摘を受けて、与党が平和維持法案なんて嘘を言うからこういう反論が出るのだと吠えてましたが、これも言いがかりに近いので。中国の脅威、尖閣で南シナ海で中国は何やってるのか、ここを知ればわかるでしょうと櫻井さんが言うと、それを当初言わなかったのは与党じゃないか、と返して。やはり何かがそこにあってそれに反対するしかできぬのでした彼らは。しかし櫻井さんはスマートでいいなぁ、いえ見た目じゃなくて頭の中が、です。憧れますよあの立ち居振舞いには。反論するのに、でもね、あのね、とやさしく始まるのも相手の勢いを殺ぐのでしょうね、男には効きましょう、そうも思いました。
 照ノ富士強行出場です、でも明らかにダメ。豪栄道なんかに負ける人じゃないです。そして鶴竜のあの勝利優先の振舞い。ルール違反じゃないんだからあれでいいんだと張本は世論を意識して擁護してましたが、神儀の国技のと不祥事時には大叩きして、別の時には妙にスポーツ面(づら)を強調したり。鶴竜の横綱らしからぬ取り口を責めるなら、稀勢の里の為体はもっと責められていいです。何~にやってる?あれだけガタイの差があるからこその鶴竜の「工夫」だったのですから、デカい方とすれば墓穴掘ったところを叩かねばなりません、そういう非難になりましょう。千秋楽、照ノ富士出場しましょうか。同じ批判されるなら鶴竜にはいっそのこと相手の痛めている右足を蹴りあげるってのはどうでうすかね。プロレスでは解説者が平気で言ってましたよ、相手の怪我しているところを狙えって。もっともマスコミには散々にやられますよ。その昔どこかのオリンピックで山下泰裕が準決勝だかで足首痛めて、それでも決勝で、相手はエジプトの巨漢でしたね、相手が山下の痛めている足を攻めずに銀メダルに甘んじたのをこれでもかと褒め称えていたことです、よく覚えています。その逆をやろうものなら・・・。やってほしいですけどね、優勝するのが至上目的だ、情実やスポーツマンシップなどクソくらえだ、俺はプロの格闘家だと。
 
コメント
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