ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

世界初のヴィーガン日本酒の認証を「南部美人」が取得

2019-01-31 18:23:36 | ワイン&酒
JETROにいる先輩が、日本の酒やワインを海外に紹介しており、私が昨年訪れた11月の香港の展示会の日本パビリオンで日本の酒に触れる経験をしたことから、私の中でもワイン以外の日本の酒への関心が高まってきました。

実際、近年の日本酒の海外市場での活躍が目立ちますし、海外コンクールでも日本酒部門が設けられ、大きな盛り上がりを感じます。

海外市場を見据えた日本の蔵元は、どんどん数を増しているようです。



今週、届いたニュースリリースでは、岩手県の蔵元「南部美人」が、2019年1月25日に
世界初のヴィーガン日本酒の認証を国内外で取得した、とのこと。



南部美人 岩手県二戸市 (1902年創業)

“ヴィーガン”とは、動物性食品を一切口にしない「完全菜食主義者」のこと。
肉、魚をはじめ、卵、牛乳も口にしません。

日本酒の原材料は、「米と水」で、酸化防止剤や防腐剤などの添加物は加えません。

ということで、「南部美人」では、ヴィーガン認証取得に取り組み、
日本国内では「日本ヴィーガン協会」の、海外では「The Vegan Society」のヴィーガン認証を、日本酒で初めて取得しました。




The Vegan Society のロゴ




日本ヴィーガン協会発行 「南部美人」の認定証

この2つの認証取得により、国内初&世界初のヴィーガン認証の日本酒として、ヴィーガン認証マークを付けて日本市場および海外市場に提供できるようになりました。
「南部美人」の輸出先は、現在38か国にもなるそうです。



ヴィーガン認証に先立ち、「南部美人」では、ユダヤ教の食の規定「コーシャ」の認証を2013年に取得しています。

世界には、宗教上の理由や個人の主義、志向から、さまざまな制限のある人がいますので、ヴィーガンやコーシャの認証を取得した「南部美人」の酒は、海外市場ではアドバンテージが高くなりそうです。

そういえば、「南部美人」の酒は、名前はもちろん知っていますが、私はこれまでほとんど飲んでいないかもしれません。

調べたら、昨年10月に京都で開催された「第4回アジア・オセアニアソムリエコンクール」のガラディナーで、「南部美人 貴醸酒 Luciola」を飲んでいました。



「南部美人」は岩手県二戸市の蔵元ですが、国内の「サケコンペティション」の発泡清酒部門、純米大吟醸部門でゴールド1位を獲得(2017年、2018年)するなど、高いクオリティの酒を出しています。

海外でも、フランス初の日本酒コンテスト「Kura Master – le grand concours de sake japonais de Paris 2017」で、「南部美人 心白」が純米大吟醸部門プラチナ賞、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2017のSAKE(さけ)部門で、「南部美人特別純米酒」が世界一の称号「チャンピオン・サケ」を獲得など、大活躍しています。

これはぜひ、改めて飲んでみたいですね


株式会社南部美人
URL:https://www.nanbubijin.co.jp
FB:https://www.facebook.com/NanbuBijin/
SHOP:http://www.nanbubijin.jp/


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