ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

Bodegas Piqueras@スペインワイン

2012-03-05 16:04:07 | ワイン&酒
友人からの紹介で、昨年のFOODEX 2011(飲食の総合展示会)のスペインブースに訪ねた「Bodegas Piqueras」(ボデガス・ピケラス)のピーターさんが、明日からの「FOODEX 2012」にまた来日、出展する、という連絡をいただきました。

ここを紹介し忘れていたとは、私としたことが、なんたる失態!
昨年3月の大震災の際に私の部屋の本棚、資料関係が崩れて失くしかけたたこともあり、紹介する機会を完全に逸していましたが、明日からのFOODEXに行かれる方のために、ボデガス・ピケラスを簡単に紹介したいと思います。


ピーターさん

ピケラスは、スペインのカスティーリャ・ラ・マンチャ州DO Almansa(アルマンサ)で、1915年からの歴史を持つワイナリーです。

カスティーリャ・ラ・マンチャ州 はスペインのほぼ中央部に位置し、9つの原産地呼称ワイン(アルマンサ、フミーリャ、ラ・マンチャ、マンチュエラ、メントリーダ、モンデジャール、リベラ・デル・フカール、ウクレス、ヴァルデペニャス)と、4つの単一ブドウ畑限定高級ワイン(デエサ・デル・カリサル、ドニミオ・デ・ヴァルデプサ、フィンカ・エレス、ギホソ)があります。

ブドウ畑は州全体で50万haで、これはスペイン全体の約50%を占め、年間2000万ヘクトリットルのワインを生産しています。

これらの数字からわかるように、カスティーリャ・ラ・マンチャ州は非常に大きなワイン生産地で、
“質よりも量”、と言われ続けてきました。
しかし、近年は品質に力を入れるようになり、2009年5月には、カスティーリャ・ラ・マンチャ・ワインカントリー財団により同州のワインのための新しいイメージが発表され、さまざまなプロモーション活動が行われるようになりました。

新イメージは
“ドン・キホーテの国、スペインから来たワイン” (Wines from Don Quixote's Spain)



さて、DOアルマンサ は、カスティーリャ・ラ・マンチャ州の東端にあります。
ラ・マンチャ地方は広い平原ですが、アルマンサ周辺になると標高が高くなり、ワインのタイプもブドウ品種も異なってきます。
乾燥した大陸性気候で、昼夜の寒暖差が大きく、また、夏は40度を超え、冬は氷点下になります。

主要品種は、モナストレル、センシベル(テンプラニーリョ)、ガルナッチャ・ティントレラ
特に、モナストレルは伝統があり、かつては荒削りでアルコール度数の高いワインがつくられていましたが、樽熟成により、高品質でバランスの取れたワインがつくられるようになってきました。




「ボデガス・ピケラ」 は100年近い伝統を持つワイナリーですが、 伝統品種だけでなくカベルネやメルロなどの国際品種もあり、モダンでクリーンなワインづくり を行なっています。

ブランドは4つあり、最も代表的なのが 「Castillo de Almansa」


左端)ヴェルデホとソーヴィニヨン・ブランをブレンドした白ワイン


「VALCANTO」(スペイン語で石) は 石の多い土壌の畑からのシリーズ



ピケラスは、伝統品種単独だけのワイン、ブレンドワインなど、アルマンサ地域の第一人者としてさまざまなモダンワインをつくっている生産者です。
アルマンサのワインに興味がありましたら、ぜひ明日からのFOODEX 2012(3/6~9、幕張メッセ)で HALL3 BOOTH3 D32を覗いてみてください。


コメント
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