先週末の初日は、久々の登山だった。日本百名山の一つである高妻山(2353m)に行ってきた。平成9年に登って以来2度目の登山になる。今回は、山友のkazukawaさんの日本百名山最後の山となる記念登山である。山友達を募って、全部で11名のパーティとなった。
金曜の夜、家をでて深夜高速を飛ばし、深夜1時頃戸隠牧場の駐車場で仮眠をする。車の中は温かいが、車外に出るとぐっと冷え込んでいた。気温は3度くらいだ。吐く息も白い。しかし、見上げると満点の星がきらめいていた。まるで、星座板を見ているように、いくらでも星座が判別できるくらいの星空である。これで、翌日の好天は約束されたようなものだった。
寝袋に包まって数時間眠るが、あまりの冷え込みに目が覚めてしまう。氷点下くらいに気温が下がっていたのかもしれない。止むを得ず、ヒーターをかけ4時半くらいに起床する。
今回は、多人数で現地集合という事だったので、他の仲間と合流し戸隠牧場の登山口入口に集まる。みんな、防寒対策バッチリで、冬山に向かういでたちである。芝生には真っ白く霜が下り、後方の戸隠連峰には朝日が当たり赤く輝いている。
戸隠牧場内を進み、高妻山登山口へと向かう。青い空の下には、紅葉に染まる山並み、そして、霜が降りた草地の白のコントラストが眩しい。
牧場の柵越しに朝日が上ってきた。
草紅葉にも霜が降りている。
地面に日が当たり、白く水蒸気が上がってきた。幻想的な風景だ。
動物の侵入防止柵を抜け、いよいよ高妻山の登山道に入っていく。
しばらく進むと沢沿いのガレた登山道になって行く。
1時間ほど歩くと、やや直線で長い鎖場の滑滝にでる。沢が流れ、湿った岩場なので、滑らないよう慎重に鎖を持って滝を乗り越える。
この辺りから、眩しいような紅葉がいくらでも見えてくる。
斜面全体に紅葉が進んでいる。まさに、紅葉狩りの最盛期だ。
やがて不動滝のある帯岩にぶつかる。湿った岩場をトラバースする。足場が切ってあり、鎖もあるので思ったより怖くはないが慎重に進む。
後ろを振り返れば、戸隠牧場がよく見える。
最後の水場であるという「氷清水」は、残念ながら枯れていて一滴も水が流れていなかった。「氷清水」を過ぎると上部が開け、青い空が広がっていた。
ひとふんばりすると避難小屋の建つ一不動の鞍部にでる。ここは、戸隠山からの縦走路の合流地点になる。別行動で、4名の健脚メンバー(スーパー爺さんと3名のスーパー山ガール)が、戸隠牧場から戸隠山を経て高妻山に向かっているはずなので、伝言の目印テープを標識に貼って先に進んだ。
真正面には、信越五岳の一つ「飯綱山」が鎮座している。
ここから北の五地蔵山までは、二釈迦、三文殊、四普賢と菩薩が置かれている。その途中の木々の間から、鋭角に尖った端正な形の「高妻山」が初めてその姿を現す。戸隠連峰中の最高峰でありながら、ここまで来ないと姿が見えない。しかも三角形に鋭くとがった最上部のみで全容は見えないから、秘峰感はいやがうえにも増してくる。別名「戸隠富士」ともいわれ、富士山よりも鋭い鋒であり、日本百名山中3つの最長行程山のうちのひとつであるそうだ。
紅葉の中を更に進む。
先に見えるピークは、五地蔵山である。
五地蔵山で、小休止だ。後方に見えるのが高妻山だが、まだまだ遠い。
大分標高が上がり、回りの山々もよく見える。こちらは、信越五岳の一つであり、新潟の名山でもある「妙高山」だ。
同じく信越五岳の一つである「黒姫山」。
こちらも、信越五岳の一つである「戸隠山」だ。ギザギザに尖った尾根が特徴的である。
高妻山の向こうには、北アルプスの白馬連峰が見えている。
高妻山までの道程は、更に長い。五地蔵からさらに、六弥勒、七観音、八薬師、九勢至と続いていく。まずは、長い下りとなる。せっかく苦労して上がってきただけに、下るのがもったいないくらいだ。
道筋の日陰には、明け方の冷え込みで大きな霜柱が出来ていた。
この辺りも、紅葉の赤がきれい過ぎるくらいだ。
アップダウンのある苦しい行程で、とくに八薬師のあとの八丁ダルミからやっと九勢至に到着する。高妻山のピークは見えているが、まだまだきつい行程が続く。
見下ろした斜面は、まるでモザイク模様のような紅葉で彩られている。
胸突く急登で手と足の両使いとなり、ようやく山頂部の一角におどりでると十阿弥陀である。ここには、手水鉢、青銅鏡が置かれている。
最後の一踏ん張りで、岩場を進むと、左側の最上部に人が立っているのが見えてきた。めざす山頂である。
歩き出して約4時間半くらいでやっと高妻山山頂に到着する。5分から15分くらい待つ間に、戸隠山経由でやってきたスーパー健脚チームも無事到着する。思いもよらぬ速さに、一同唖然とするが、全員揃ったところで、kazukawaさんの百名山達成記念祝賀会となる。まあ、よくも百の名山を全部登りきったものである。
みんなから送られたプレゼントを広げて喜ぶkazukawaさん。
山頂でしばらく休憩をして、全員揃って下山する。あとは、もと来た道を戻るだけだが、下山も長い工程だ。飽きるほど長い道程ではあったが、午後3時過ぎには、無事戸隠牧場に戻った。その後は、白馬村にある「さおりさん」のペンションにみんな向かったが、私だけは翌日東京に行かねばならず一人寂しく車を飛ばし自宅に帰った。ペンションでも、さらに祝賀会が開かれkazukawaさんはじめみんなで楽しんだようだ。
何はともあれ、今回の高妻山は、好天気に恵まれ、紅葉が美しく、素晴らしいメンバーに恵まれ、kazukawaさんの思い出に残る登山になったに違いない。Kazukawaさん、百名山達成おめでとうございました。
金曜の夜、家をでて深夜高速を飛ばし、深夜1時頃戸隠牧場の駐車場で仮眠をする。車の中は温かいが、車外に出るとぐっと冷え込んでいた。気温は3度くらいだ。吐く息も白い。しかし、見上げると満点の星がきらめいていた。まるで、星座板を見ているように、いくらでも星座が判別できるくらいの星空である。これで、翌日の好天は約束されたようなものだった。
寝袋に包まって数時間眠るが、あまりの冷え込みに目が覚めてしまう。氷点下くらいに気温が下がっていたのかもしれない。止むを得ず、ヒーターをかけ4時半くらいに起床する。
今回は、多人数で現地集合という事だったので、他の仲間と合流し戸隠牧場の登山口入口に集まる。みんな、防寒対策バッチリで、冬山に向かういでたちである。芝生には真っ白く霜が下り、後方の戸隠連峰には朝日が当たり赤く輝いている。
戸隠牧場内を進み、高妻山登山口へと向かう。青い空の下には、紅葉に染まる山並み、そして、霜が降りた草地の白のコントラストが眩しい。
牧場の柵越しに朝日が上ってきた。
草紅葉にも霜が降りている。
地面に日が当たり、白く水蒸気が上がってきた。幻想的な風景だ。
動物の侵入防止柵を抜け、いよいよ高妻山の登山道に入っていく。
しばらく進むと沢沿いのガレた登山道になって行く。
1時間ほど歩くと、やや直線で長い鎖場の滑滝にでる。沢が流れ、湿った岩場なので、滑らないよう慎重に鎖を持って滝を乗り越える。
この辺りから、眩しいような紅葉がいくらでも見えてくる。
斜面全体に紅葉が進んでいる。まさに、紅葉狩りの最盛期だ。
やがて不動滝のある帯岩にぶつかる。湿った岩場をトラバースする。足場が切ってあり、鎖もあるので思ったより怖くはないが慎重に進む。
後ろを振り返れば、戸隠牧場がよく見える。
最後の水場であるという「氷清水」は、残念ながら枯れていて一滴も水が流れていなかった。「氷清水」を過ぎると上部が開け、青い空が広がっていた。
ひとふんばりすると避難小屋の建つ一不動の鞍部にでる。ここは、戸隠山からの縦走路の合流地点になる。別行動で、4名の健脚メンバー(スーパー爺さんと3名のスーパー山ガール)が、戸隠牧場から戸隠山を経て高妻山に向かっているはずなので、伝言の目印テープを標識に貼って先に進んだ。
真正面には、信越五岳の一つ「飯綱山」が鎮座している。
ここから北の五地蔵山までは、二釈迦、三文殊、四普賢と菩薩が置かれている。その途中の木々の間から、鋭角に尖った端正な形の「高妻山」が初めてその姿を現す。戸隠連峰中の最高峰でありながら、ここまで来ないと姿が見えない。しかも三角形に鋭くとがった最上部のみで全容は見えないから、秘峰感はいやがうえにも増してくる。別名「戸隠富士」ともいわれ、富士山よりも鋭い鋒であり、日本百名山中3つの最長行程山のうちのひとつであるそうだ。
紅葉の中を更に進む。
先に見えるピークは、五地蔵山である。
五地蔵山で、小休止だ。後方に見えるのが高妻山だが、まだまだ遠い。
大分標高が上がり、回りの山々もよく見える。こちらは、信越五岳の一つであり、新潟の名山でもある「妙高山」だ。
同じく信越五岳の一つである「黒姫山」。
こちらも、信越五岳の一つである「戸隠山」だ。ギザギザに尖った尾根が特徴的である。
高妻山の向こうには、北アルプスの白馬連峰が見えている。
高妻山までの道程は、更に長い。五地蔵からさらに、六弥勒、七観音、八薬師、九勢至と続いていく。まずは、長い下りとなる。せっかく苦労して上がってきただけに、下るのがもったいないくらいだ。
道筋の日陰には、明け方の冷え込みで大きな霜柱が出来ていた。
この辺りも、紅葉の赤がきれい過ぎるくらいだ。
アップダウンのある苦しい行程で、とくに八薬師のあとの八丁ダルミからやっと九勢至に到着する。高妻山のピークは見えているが、まだまだきつい行程が続く。
見下ろした斜面は、まるでモザイク模様のような紅葉で彩られている。
胸突く急登で手と足の両使いとなり、ようやく山頂部の一角におどりでると十阿弥陀である。ここには、手水鉢、青銅鏡が置かれている。
最後の一踏ん張りで、岩場を進むと、左側の最上部に人が立っているのが見えてきた。めざす山頂である。
歩き出して約4時間半くらいでやっと高妻山山頂に到着する。5分から15分くらい待つ間に、戸隠山経由でやってきたスーパー健脚チームも無事到着する。思いもよらぬ速さに、一同唖然とするが、全員揃ったところで、kazukawaさんの百名山達成記念祝賀会となる。まあ、よくも百の名山を全部登りきったものである。
みんなから送られたプレゼントを広げて喜ぶkazukawaさん。
山頂でしばらく休憩をして、全員揃って下山する。あとは、もと来た道を戻るだけだが、下山も長い工程だ。飽きるほど長い道程ではあったが、午後3時過ぎには、無事戸隠牧場に戻った。その後は、白馬村にある「さおりさん」のペンションにみんな向かったが、私だけは翌日東京に行かねばならず一人寂しく車を飛ばし自宅に帰った。ペンションでも、さらに祝賀会が開かれkazukawaさんはじめみんなで楽しんだようだ。
何はともあれ、今回の高妻山は、好天気に恵まれ、紅葉が美しく、素晴らしいメンバーに恵まれ、kazukawaさんの思い出に残る登山になったに違いない。Kazukawaさん、百名山達成おめでとうございました。
皆さん何度でも言いますがありがとうございました。
夜のパーティーでは大いに盛り上がりましたがとっちーさんが見えなくて淋しいかったですよ。
次はとっちーさんかかっちゃんに期待しています。
そのときのために近場を残しておいて下さい。
だなぁ…私もカメラを買い替えしたくなりました。
しかも、詳しい山の案内がしっかりされています
ネ(笑)さすがだなぁ…
本当におめでとうございました。
とはいえ、まだまだいろんな山が待っていますので、これからも色々行きましょうね。
私も、皆さんに祝ってもらえるよう山にどんどん行きたいのですが
まだまだ、長い道のりになりそうです。
その時まで、元気でいてくださいよ。
今回の山行では、いろいろ話ができて楽しかったです。
今後ともよろしくお願いします。
カメラは、やはり一眼レフがいいですよ。
何といっても、それなりの重量感とシャッター音の響きがいいです。
ぜひ、いいカメラを購入してください。
スーパー爺さんについて行った戸隠山リュックの重みと足の重たさで二人の山ガールにもついて行けず、そうそうにギブアップ、スーパー爺さんに怒られながらも、リュックを取り替えていただき蟻の戸渡りも怖いながらも
もう二度と行けないし、渡れない、最高な
思い出です
またまた山に行きたくなりました
透明に澄み切った秋の空気が写真に満ちていて 山の醍醐味とやらが伝わってきます。
kazukawaさん
日本百名山達成おめでとうございます。
このブログでも時々登場なさる方ですね、
百名山というと 日本を代表する百の山
そのすべてに足で(当たり前かもしれませんが)登るって すごいですね・・
そういう人も現実にはいらっしゃるのですね、
一年に三つ登るとしても30年以上・・・
とっちーさんのブログを読むだけでも 素人の私はビックリする事ばっかりですが
百の山すべてとは!
百名山っていうと 深田久弥の書いたのしか知りませんが 今も同じ山なのでしょうか
絶好の山日和で お天気も祝福してくれたみたいですね。
普通の登山者は、戸隠と高妻を一日で縦走するなんて事はしません。
健脚ぞろいのメンバーと好天が幸いしたから無事縦走できただけで
けっして侮ってはいけない山です。
それだけに、無事に全員下山できたということは本当に良かった。
忘れられない思い出になったことでしょうね。
百名山達成者が居るんですよ。
百名山どころか、海外の山もいろいろ登ってる人もいます。
世の中には、いろんな達人がいます。
本当に、私なんかまだまだ「ひよっこ」ですよ。
日本百名山というと、一般的には深田久弥の百名山を指しますが、
田中澄江の「花の百名山」というのもありますし、
岩崎元郎選の「新日本百名山」というのもあります。
しかし、ほとんどの登山者は、深田百名山を目標にしています。