とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2021三上山(近江富士)

2021-03-08 22:37:32 | 山登り
滋賀県に行くたびに、高速道路から見える円錐状の富士山に似た山が前からずっと気になっていた。その山は、三上山といい地元では「近江富士」と呼ばれ、親しまれている山だ。標高は432mで、それほど高いわけではなく半日もあれば行ってくることが出来るらしい。今回は、その三上山を総勢9人の山友と登ってきた。

栗東インターを降りて、登山口近くにある御上(みかみ)神社の駐車場に車を止める。御上神社は三上山の山麓、国道8号沿いの森の中にある。祭神は天御影之神(あめのみかげのかみ)で、この神が三上山に降臨したのを祀ったのが始まりと言われている。


深い老樹の木立に囲まれた境内は、長い信仰と歴史を物語るのにふさわしい威厳と風格を漂わせている。檜皮葺きの重厚な入母屋屋根を持つ楼門が堂々たる構えを見せていて、まずその姿に圧倒される。




楼門をくぐると優雅な拝殿、千木のそびえる本殿、その左右に若宮社・三宮社が並んで建っている。特に本殿は約700年前のもので、国宝に指定され、神社・仏堂・御殿の3様式が合成された御上造とよばれる建築様式だという。本殿で、登山の安全を祈り、登山口に向かう。


登山道に向かう途中、御上神社の森をバックに記念撮影。


表登山道の入り口には、イノシシ除けの柵があり、柵を開けて登山道の中に入っていく。


ほぼ直登の登山道を、グングン上がって行く。表登山道は、健脚者向けらしい。


だんだんと岩がゴロゴロ剥き出した道になってきた。


巨岩が現れた場所は、割岩という名称が付いていた。


割岩は、山頂まで200mのスポットにある。「割岩(われいわ)肥満度確認可能」という標識が立っており、スルーもできるが、肥満度確認をするため、あえて割岩の隙間を通り抜けていくことにした。


全員、割岩を通過することが出来、肥満ではないことが確認できた。


その先も、さらに巨岩だらけの登山道が続く。




低山とはいえ、なかなか登りがいがある登山道だ。


山頂手前の展望岩からは、野洲市内が一望だ。そして、琵琶湖の南部や比叡山系も望める。


ほどなく、御上神社奥宮に到着する。


三上山は、なだらかな稜線を描くその美しい姿から、「近江富士」と呼ばれている。その美しさは、紫式部や松尾芭蕉など多くの歌人によって繰り返し詠まれているほどだ。また、別名「ムカデ山」とも呼ばれており、三上山を7巻半した「大ムカデ」を武将「俵藤太」が弓矢で退治したという伝説が残っている。


奥宮の先にある三上山山頂432mで記念撮影。


下山ルートは、裏登山道で行くことにした。下りもなかなか急だ。


途中で、女山(雌山)への分岐があり、女山270mへ登り返す。


裏登山道の出口もイノシシ除けの柵がかかっている。


裏登山道の入り口だ。


御上神社の森の前には、「悠紀斎田 (ゆきさいでん)」という田が広がっている。悠紀斎田とは、皇位の継承があったときに、大嘗祭(天皇即位の儀式)の際に供される神餅、神酒の米をつくる田である。昭和3年(1928)の昭和天皇の即位の折には三上村(現・野洲町三上)の御上神社近くの斎田が採用されたという。


悠紀斎田の記念碑前から三上山を振り返る。


左が三上山、右が女山だ。


当初の予定通り、2時間ほどで下山できたので、午後の目的地である琵琶湖の沖島方面に向かった。

参考1.三上山のコースマップ


参考2.三上山の高低図&コースタイム