とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2019筑波山登山ツアー:筑波宇宙センター編

2019-03-05 21:50:29 | 観光
筑波山から下山後、駐車場の食堂で昼食を済ます。その後、すぐ近くにある「筑波山江戸屋」の日帰り温泉で、雨で冷えた体を温めてから、筑波宇宙センターに向かう。

筑波と言ったら日本の宇宙開発技術の中心となるJAXAの本拠地のある場所だ。前から一度は行ってみたいと思っていた場所だったので、雨の日には、最適の見学施設だ。しかも、見学には予約も必要なく入場料も無料というのがありがたい。ただし、ビデオ上映、「きぼう」運用管制室ならびに宇宙飛行士養成エリアの見学をするなら、事前の予約と参加費500円がかかるが、突然決めたので、今回はパスして、無料で入ることのできるスペースドームに入ることにした。

スペースドーム内も、説明員による約50分の無料展示館ガイドがあり、この日最後の開始時間に間に合った。宇宙のことは興味があるが、わからないことだらけなので、ガイドの説明はありがたかった。まず、最初に向かったのが、100万分の1スケールの美しい地球儀だ。地球儀に沿って5センチほどの白い枠の高さが、成層圏を示す。つまり、飛行機が飛ぶことのできる領域である。そして、人工衛星は、それよりもはるか上空の宇宙を飛んでいるという説明を聞く。また、ロケットの打ち上げが、何故、南の種子島で行われているかという事の説明も受けた。ロケットの打ち上げは、できるだけ赤道に近い場所から打ち上げた方が、エネルギーが少なくて済むのだ。したがって、日本の領土内の、できるだけ南の種子島になったという。何故沖縄ではないかというと、打ち上げ場が建設された時期には、アメリカの領土だったからで、今更場所を変えるのは、費用が掛かりすぎるからだという。


実験用中継衛星「ゆり」。個別受信を目標とする直接放送衛星システムのための実験衛星で、各種の放送実験が行われた。衛星には、金箔がいろんな場所に貼られており、なんだかきらびやかだ。この金箔は、計器を高温から守るための遮熱材の役目を果たしている。しかも驚くことに、粘着テープでとめられているだけなのだという。宇宙空間では、空気がないので摩擦が生じることがなく、はがれることはないそうだ。


陸域観測技術衛星だいち。地図作成、地域観測、災害状況把握、資源調査などへの貢献を目的としてJAXAが開発した地球観測衛星。新潟県中越沖地震や四川大地震等の災害被害観測、ブラジルの熱帯雨林における違法伐採や日本国内の不法投棄監視、国土地理院の作成する地図への適用など、さまざまな成果を挙げた。


技術試験衛星ETS-VIII(きく8号)の縮小モデル。衛星全体の重量はおよそ3トン。この衛星は2つの大型展開アンテナおよび2つの太陽電池パドルを持ち、端から端までが40メートルの大きさになり、大型展開アンテナ1枚の面積はテニスコート1面分ほどもある。静止衛星としては世界最大級のサイズとなり、この大きさが、日本列島全域をカバーする静止衛星と直接通信を可能にし、移動体通信をこれまで以上にスムーズに行えるようになった。金属のメッシュ(網)を用いた大型展開アンテナの技術は、今後広く大型の宇宙構造物に応用することが可能だという。


温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」。地球温暖化の原因とされている二酸化炭素やメタンガスなどの温室効果ガスの濃度分布を宇宙から観測する。


宇宙ステーション補給機「こうのとり」。我が国が開発・運用している国際宇宙ステーション(ISS)へ補給物資を運ぶための無人の宇宙船。


こうのとりの内部の一部は、国際宇宙ステーションにドッキングしたとき、そのまま宇宙服を着ずに入ることのできるスペースがあるのだという。宇宙飛行士が、中で荷物を運ぶ様子が人形で再現されている。


地上約400キロメートル上空に建設された巨大な有人施設、国際宇宙ステーション(ISS)に結合された「きぼう」日本実験棟の実物大モデル。よく耳にしたロボットアームが付いているのも見える。


「きぼう」船内実験室の内部は、実験装置やシステム機器を搭載するための「ラック」で囲まれている。この中は、前後左右、上下それぞれの方向で作業ができるようになっている。


今までに打ち上げられた日本のロケットが並び、技術の推移がうかがわれる。


燃焼試験で使われた本物のロケットエンジン。 こういった技術の開発は、「下町ロケット」でも見るように、中小企業の技術開発や様々な研究者の努力と研究の賜物である。


月周回衛星「かぐや(SELENE)」の撮影した月の地表面のHV映像を見る。因みに、「かぐや」の撮影した画像から月着陸船アポロ15号のエンジン噴射の痕跡が確認されたという。実は、アポロは月面に行っておらず、報道で流されていたのは特撮映像だったという噂は、しっかり否定され、本当に月に行っていたことが証明されたのだ。


今、一番注目されている小惑星探査機「はやぶさ2」の1/1スケールモデルも展示されている。


最後は、宇宙服のカオハメで気分は宇宙飛行士だ。こちらは、JAXAの宇宙服。


こちらは、NASAの宇宙服。


ひととおり見学を終えると、隣にあるミュージアムショップでJAXAや宇宙に関連したグッズを見て回る。宇宙食やステーショナリーもあり、子供にかえった気分でいろんなグッズを買い込んでしまった。

今回は、午前は登山、午後は筑波宇宙センター見学と異なるジャンルのツアーではあったが、雨の日の楽しみ方としては面白かった。