とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

イカナゴの釘煮

2014-03-25 19:04:03 | いろいろ


先日、神戸のIさんから「イカナゴの釘煮」を頂いた。イカナゴとは、スズキ目ワニギス亜目イカナゴ科の魚類で、様々な地方名があり稚魚は東日本で「コウナゴ」、西日本で「シンコ(新子)」とも呼ばれているそうだ。イカナゴって何だろうと思っていたが、私の地域ではコウナゴ(小女子)と呼んでいる魚と一緒だった。

特に神戸周辺では、「イカナゴの釘煮」という郷土料理で親しまれているそうで、基本的には、醤油、砂糖(ザラメ)、みりん、生姜を使って甘辛く味付けする。各家庭によって、鰹と昆布のだし汁、酒、山椒、水飴、ゴマなどを追加したり、さらにレモンやハッサクなどの柑橘類を入れたりして家庭の味を出しているようだ。煮込む際、箸などでかき混ぜるとイカナゴが崩れて団子状に固まってしまうため一切かき混ぜない。炊き上がったイカナゴは茶色く曲がっており、その姿が錆びた釘に見えることから「釘煮」と呼ばれるようになったという。

頂いた「イカナゴの釘煮」は、ほんのりと柑橘類の匂いがする。レモンの皮などを細かく切って一緒に煮込んだのだろう。甘辛い味に上品な柑橘系の匂いがして、これだけでご飯をサクサク食べられる。カルシウム分一杯で、ご飯のお供には最適なおかずだ。昔から、「小女子の佃煮」が大好きで、あるときはご飯のお供でよく食べていたが、これも旬な食べ物でいつもあるわけではなかった。「イカナゴの釘煮」も春を告げる食べ物ということで、もう終わりらしい。我が家のイカナゴもあと僅かになった。来年の春になったら、また食べたいものだ。