とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2023青島太平洋マラソンツアー:1日目

2023-12-13 22:01:12 | 観光
今年最後のフルマラソンは、宮崎県の青島太平洋マラソンにエントリーした。青島太平洋マラソンは、九州では人気の大会として有名で、エントリー開始になった日にすぐに申込み、参加を楽しみにしていた。

まずは、大会前日に宮崎入りして、コース沿いの観光地をめぐり雰囲気を味わう事にした。最初に向かったのは、宮崎神宮だ。灯籠が参道の両脇に立ち並び、厳かな雰囲気が漂っている。


二の鳥居前まできた。


二の鳥居の先にも灯籠が立ち並び、神門へと続いている。


神門の手前にある建物は、宮崎神宮徴古館だ。宮崎神宮の宝物や書籍等の展示のために建設された木造2階建の建物で、海鼠(なまこ)壁という外壁に特徴がある。


神門の前まで来た。


拝所でマラソンの完走を祈る。


宮崎神宮は、日本の初代天皇・神武天皇を祭神とし、神武天皇の孫にあたる健磐龍命(たけいわたつのみこと:阿蘇神社のご祭神)がその縁にちなんで創祀したと伝わる。神武天皇の両親である、父・鵜鷀草葺不合尊(うがやふきあえずのみこと)母・玉依姫命(タマヨリヒメ)も一緒に祀られていることから、家内安全や夫婦和合、安産・子宝のご利益、また神武天皇が東征されたことにちなんで、必勝祈願や合格祈願に訪れる参拝者も多いという。


宮崎神宮を出ると、マラソンコースを車で走り、後半の山場となる青島に向かう。

青島駅前に車を駐め、青島神社への参道を歩いて行く。


宮崎の定番観光スポットである青島神社。この先に見える島が青島神社のある青島だ。


島にかかる弥生橋を渡って青島神社に向かう。


青島は、全島が熱帯・亜熱帯植物の群生地として、国の特別天然記念物に指定されている。島では200種類以上の植物が確認され、そのうち熱帯性及び亜熱帯性の植物が27種あり、北半球最北のヤシ科植物の群生地とも知られているそうだ。


そして、島の回りは「鬼の洗濯板」と呼ばれる奇岩の景色が広がり隆起海床と奇形波蝕痕として、国の天然記念物に指定されている。


「鬼の洗濯板」をバックに記念撮影。


鳥居をくぐると青島神社の境内だ。


鳥居を過ぎると石造りの狛犬が現れる。


神門を抜けると本殿だ。


こちらが本殿。ここは有名な神話「海幸彦・山幸彦」の舞台であり、山幸彦と豊玉姫が結ばれた地でもあることから、縁結びにご利益があると言われている。


ハート形の絵馬やオブジェ、恋みくじなど、境内には恋愛成就にあやかれそうなアイテムが多数ある。絵馬で出来たトンネル「祈りの古道」。絵馬に書かれたいろんな願いを読むのが楽しい。


「祈りの古道」の先には、ビロウ樹に囲まれた森があり、元宮に続いている。


元宮の奥には、寄り添うようにそびえる木「夫婦ビロウ」があり、磐境に土器の皿を願い事を呟きながら投げ入れ、入ると願いが叶い、割れると開運厄除になるという「天の平瓮投げ(あめのひらかなげ)」をやり、多くの人が幸福を願っている。


その後、島の周りを歩き一周する。


島の周りは、「鬼の洗濯板」ばかりだ。


青島を一周して、青島ビーチパークに行くと、28歳で夭折した画家、青木繁の『わだつみのいろこの宮』のモニュメントが建っていた。山幸彦と豊玉姫の出逢いが描かれた作品だ。


そして、青島ビーチパークはマラソンの37キロ地点となる。ここから5キロ走るとゴールとなる訳だ。


「2023青島太平洋マラソンツアー:2日目マラソン本番」に続く。

2023つくばマラソンツアー:1日目つくばサイエンススポット観光

2023-11-28 18:11:38 | 観光
茨城県のフルマラソンをまだ走ったことがなかったので、つくばマラソンを走ろうとエントリーした。つくばには筑波山に登りに来たことが2回ほどあるので、知らない場所ではないが、筑波研究学園都市として開発が進み、現在は日本国内最大の学術都市となっているつくばの研究施設を見学してみたいと思い、マラソンの前日は、いくつかの研究施設を見て回ることにした。

つくばには、東京秋葉原からつくばエクスプレスに乗れば最短45分で行くことが出来、アクセスは非常に便利だ。つくば駅前から出るサイエンスツアーバスの一日乗車券を買って、まずは、つくばエキスポセンターに寄る。つくばエキスポセンターは、屋外にそびえ立つ高さ50mのH-Ⅱロケット実物大模型が目印だ。


つくばエキスポセンターは、科学技術を見て・触れて・楽しむ科学館である。科学の不思議を学びながら体験できる展示のほか、世界最大級のプラネタリウムでは大迫力の映像と美しい星空の世界をお楽しむことが出来る。また、館内には宇宙食をはじめ、科学グッズ、宇宙関連グッズ、星座グッズなどを取り揃えたミュージアムショップもある。


館内を一通り見学した後、世界最大級のプラネタリウムでは、四季折々の星座や天文現象の映像を楽しめるのだが、当日朝早く起きて、寝不足気味だったので、あまりにも眠りやすい環境に、ついうとうと眠りこけてしまったのが残念。

昼食は、つくばエキスポセンター前にある店で、サンドウィッチとカレー、コーヒーなどを頼み軽く済ます。

次に向かったのは、産業技術総合研究所 サイエンス・スクエア つくばだ。こちらでは、産総研の最新の研究と成果をわかりやすく紹介している「産業技術」のショールームである。脳波を用いて意思伝達を手助けする「ニューロコミュニケーター」、夢の素材として大きく期待される「カーボンナノチューブ」など、未来の暮らしに役立つ技術が紹介されていて、まさに最先端の科学の一端を垣間見ることが出来る。

サイエンス・スクエア つくばを出ると、前にあるイチョウ並木が素晴らしい。黄色い絨毯で覆われた地面が目に染みる。


奥の方では、イチョウの葉に埋もれるように横たわっている子供がいて楽しそうだった。


イチョウ並木の横にある地質標本館にも立ち寄る。ここは、地球科学専門の博物館で、「地球の歴史」「生活と鉱物資源」「生活と地質現象」「岩石・鉱物・化石の系統的展示」の4つのテーマの展示室があり、動く模型や映像、 音声等も使って紹介している。

糸魚川―静岡構造線活断層系の説明版。


説明版の横には岡谷断層のはぎ取り標本が展示されている。


最後に寄ったのは、地図と測量の科学館。ブラタモリでも紹介された施設だというのでかなり楽しみにしていた。地図や測量に関する歴史、原理や仕組み、新しい技術などを総合的に展示している。地図が好きなので、この施設の展示は特に面白かった。


地図の記号当てクイズは、意外と難しく半分以上わからなかったが、いい勉強になった。


つくばで有名な場所と言ったら、宇宙航空研究開発機構(JAXA) 筑波宇宙センターもあるのだが、以前来た時にJAXAだけは入ったことがあったので、今回は時間の関係もあり割愛し、宿泊予定の研究学園駅前のホテルに向かった。

「2023つくばマラソンツアー:2日目つくばマラソン」に続く。

2023広島ツアー:2日目広島市内観光

2023-10-26 23:24:37 | 観光
広島市内に戻り宿泊したのは、広島カープの本拠地であるMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島のすぐ近くのホテルだ。さすが広島カープのお膝元であるだけに、ローソンの色が赤というのは驚いた。


翌朝、ホテルから歩いて広島城に向かう。


広島城公園の中に入ると、大本営跡という石碑が立っていた。広島大本営は、1894年(明治27年)に勃発した日清戦争の戦争指揮のために広島城内に設置された大本営だが、1945年の原子爆弾投下で全て吹っ飛んでしまい、今は基礎石だけが残っているのみだ。


広島城の入り口に着いた。安土桃山時代から江戸時代の城で、毛利輝元が太田川河口のデルタ地帯に築いた平城である。1945年(昭和20年)まで天守を始めとする城郭建築が現存していたが、アメリカ軍の原子爆弾投下によって倒壊し、現在見られる城内の天守以下城郭建築はすべて1958年以降に再建されたものだ。また名古屋城、岡山城と共に日本三大平城に数えられる、日本100名城の一つにも選定されている。天守閣に入り、1階から5階までいろんな歴史資料を見学して広島城を後にした.


入るときは、裏御門から入ったが、出るときは表御門から出る。


広島城から歩いてすぐにあるのが、おりづるタワーだ。世界遺産「原爆ドーム」の東隣に位置した施設で、被爆前、被爆後、現在の街並みの変遷を通じて、平和への願いや重みを感じる場所だ。入場料を払って、屋上に向かうと、ウッドデッキの展望スペースが広がっている。


ウッドデッキの展望スペースは、平和記念公園・原爆ドームと宮島の弥山(みせん)まで、広島の2つの世界遺産を同時に望むことができる。




12階のおりづる広場には、アバターと呼ばれるディスプレイがあり、白く輝く仮想空間に浮遊する無数のおりがみが、人間の「色 / color」に反応し、合わせ鏡のような不思議な世界を映し出す。


世界中から集まる平和への想いや祈り、それらが積み重なって完成する「おりづるの壁」に参加してみようという事で、おりづるを作ってみる。


おりづるタワー専用の折紙で折ったおりづるを、おりづるタワーのシンボルである「おりづるの壁」に投入するのだが、投入場所は透明なガラスの床になっていて、結構立つのが怖い。


おりづるを小さな投入口から投げ入れる。


ひらひらとおりづるが舞っていくのが見える。


12階から下に降りるには、エレベーターで降りることもできるのだが、スパイラルスロープを散歩気分で歩いて上り下りができる。そして、中央部には、くるくると回りながら滑り下れるすべり台「くるくるくーる」があり、アクティブに楽しみながら下っていける。




おりづるタワーのすぐ目に前にあるのが、原爆ドームだ。現在では、被爆当時の惨状を残す姿がノーモア・ヒロシマの象徴として、時代を越えて核兵器の廃絶と恒久平和の大切さを世界へ訴えるシンボルでもあり、一度は見ておきたかった場所である。


この建物は、大正4年(1915年)に広島県内の物産品の展示・販売をする施設として建てられ、広島県美術展覧会や博覧会も催されていた。本来の名称は「広島県産業奨励館」だが、今は原爆ドームという通称で世界に通用する場所になってしまった。


平成8年(1996年)12月、ユネスコ第20回世界遺産委員会メリダ会議で、核兵器の惨禍を伝える建築物として世界文化遺産に登録されている。


原爆ドームの先にあるのが、平和記念公園。爆心地周辺を恒久平和の象徴の地として整備するため、昭和25年(1950年)から平和記念公園及び施設の建設が進められ、昭和30年(1955年)に完成した公園だ。


最後に寄ったのが、広島平和記念資料館。悲惨な原子爆弾の被害の様子を知る為には、この資料館に立ち寄らなければならない。跡形もなくなった街の惨状や被害者のリアルな写真、亡くなった人たちの形見の品々等、涙なくして見ていられないものばかりだった。


一通り見て資料館を後にしたが、入り口には、引きも切らずに見学者の列がつながっていた。


一日中歩き回っていたので、さすがに帰りはタクシーで広島駅に戻り、帰路についた。初めての地、広島では二つの世界遺産を見て回ることができ、有意義な旅となった。

2023広島ツアー:1日目宮島

2023-10-25 20:49:28 | 観光
日本の各地を旅行していたはずだが、広島だけはまだ行ったことがなく、先週末初めて広島に出かけてきた。前日、神戸の娘の家に泊まり、翌日早朝の新幹線で広島に向かい、一番の目玉である宮島に向かった。

広島駅からJRに乗って宮島口で下車。ほとんどの人が宮島口で下車するので、残った車両内はガラガラだった。外人も結構多い。


宮島口に行ったら、あなごめしを買って食べるのがおすすめだという事で、駅前の「あなごめしうえの」であらかじめ予約しておいたあなごめし弁当を受け取る。開店と同時に弁当を受け取る人の行列ができていたが、それほど待つこともなく受け取ることができた。


弁当を持って、宮島行のフェリーに乗る。フェリーはJR西日本宮島フェリーと宮島松大汽船の2社が運航しているが、大鳥居の近くを通るJR西日本宮島フェリーに乗った。


フェリーから眺めた厳島神社の大鳥居。


宮島の桟橋に到着。


宮島は、鹿が多いスポットとして奈良の東大寺と並んで有名だ。評判通り、フェリーの泊まる桟橋や厳島神社境内等、島の至る所で鹿を見ることができる。


記念写真を撮る人の横に並び、まるで観光大使のような鹿もいる。


我々が着いたころは、潮が引いていた時刻で、砂浜を歩き回ることができる。




厳島神社の社殿前の浜も歩き回れる。


社殿を通り過ぎてしまい、厳島神社の中には入らず、弥山に登るためロープウェイ乗り場の方に向かう。30分ほどで紅葉谷のロープウェイ乗り場に着き、2本のロープウェイを乗り継いで獅子岩駅に着くと、往復1時間ほどのトレッキングだ。

獅子岩駅から20分ほど歩くと弥山本堂のある広場に着く。その中にある霊火堂には、大同元年(806年)、大聖院を開いた弘法大師(空海)が修行の際に焚かれてから、今日まで途絶えることなく燃え続ける霊火があり、この火で沸かした霊水は万病に効くと云われているそうだ。釜の中のお湯を飲ませてもらう。


弥山山頂付近に来ると、奇岩がたくさん出てくる。「不動岩」は、ふたつの柱石が巨大な盤石を支えている岩で、まるで人間が造ったかのような形をしている。石段を上がって盤石の下に入ると、不動明王の石像が安置されている。


「くぐり岩」は、登山道がその下を通る自然のトンネルになっている。


山頂付近からは、瀬戸内海の島々が良く見える。




弥山山頂535mは、巨岩に囲まれ、足元も平らな巨岩で覆われており、不思議な感じの山だ。


山頂の先には、売店やトイレがある立派な展望台もある。


山頂であなごめし弁当を食べて休憩した後、別の道から霊火堂に戻る。


紅葉はまだだが、もみじの葉が太陽の光で輝いている。


ロープウェイで紅葉谷に戻り、五重塔を見学していく。


そして最後に世界文化遺産である厳島神社に参拝していく。


いつの間にか潮が満ちて、神社の周りは海の中に沈んでいた。午前中は、この前を歩いて渡れたのが嘘のようだ。


ちょうど、神殿の中で結婚式が行われていたようだ。新郎新婦が観光客の拍手に出迎えられ外に出てきた。


多くの観光客に見守られる中、記念写真の撮影だ。


大鳥居も海の中だ。


境内の西回廊の出口付近には、国内で唯一海に浮かぶ能舞台がある。


厳島神社を一回りしてから、付近のお土産屋やグルメスポットなどを見て回り、フェリーで宮島口に戻り、JRで広島市内に戻った。ほぼ朝から夕方近くまで宮島のメインスポットをあらかた回り楽しむことができてよかった。

「2023広島ツアー:2日目広島市内観光」に続く。

2023北海道・羊蹄山等登山ツアー:3日目神威岬

2023-08-24 18:21:52 | 観光
前日、目的だった後方羊蹄山の登山を無事終えて、ホッとしていた。3日目は観光をして帰る予定で、朝食はホテルの1階にあるレストランの朝食セットを頼む。前日はコンビニで買ったもの等を食べての簡単な朝食だったので、ゆったりした席でのんびり済ます朝食が落ち着く。


ニセコは外国人が多い場所なので、パンに卵やベーコンが入った洋風のメニューだ。




泊まったホテルは、「チャトリウムニセコ」という外資系のアパートスタイルのホテルだ。2日間とも素泊まりで泊まったが、サービスでパンや果物、飲み物など宿泊者の人数分用意されていたのには驚いた。おかげで山へ持っていく飲み物や食料の一部にも使えたのが助かった。また、従業員の対応もよく、同行したメンバーも大いに満足してくれたようだ。

リビングはゆったりしていて、大型テレビやソファーがあって充分くつろげる。


反対側には、食事用のテーブルとキッチンがあり、冷蔵庫の中には、牛乳、オレンジジュース、水、コーラ、卵、ソーセージが人数分入っている。食器棚の中には、皿やコップ、トースター、電子レンジ等、およそ必要なものはすべて入っていて、自炊するのは全く困らない。食洗器や、ゴミ袋もあり、システムキッチンの中にきれいに収容されている。


ベッドルームはダブルベッドと2シングルベットの2部屋があり、4人まではゆとりで泊まれる。


トイレ&シャワールームは、それぞれのベットルームの近くにあり、2部屋もある。これも、朝の込み合う時間帯にはありがたい。浴槽がないのは、外資系だから仕方がない。


朝食後、余市・小樽方面に向かうが、積丹の案内看板が見えたので、折角だから積丹半島方面に行ってみようという事になり、積丹半島北西部から日本海に突出する高さ80mの神威岬に寄る。

神威岬は西蝦夷三険岬と呼ばれるほど、海路の難所として恐れられていた。遭難も多発し、長きに渡って、岬一帯への女性の立ち入りが禁止されており、今も岬へと向かう道には女人禁制の門がある。ただ、その女人禁制が解かれたのは1855年(安政2年)のことで、今では男女関係なく自由に入ることができる。


女人禁制門からは、「チャレンカの道」と呼ばれる遊歩道を歩き、岬の先端に向かう。女人禁制になった云われの一つが義経伝説だ。源義経を慕っていたアイヌの娘チャレンカが本土に向かう義経をここまで追ってきたが、すでに義経を乗せた船は出発した後で失意のうちに海に身を投げてしまう。その後、この岬の近くを、女性を乗せた船が航行すると必ず遭難するため、「女人禁制の門」が出来たとも伝えられているそうだ。


「チャレンカの道」の終点、岬先端の展望台からは300度に広がる日本海の水平線が丸みを帯びて見える。岬の先端から積丹ブルーの海の沖に向かって岩々が点在し、その中で最も存在感があるのが高さ約40mの「神威岩」だ。神威岬のシンボルとなっている「神威岩」は、チャレンカが身を投げた後に岩になったと伝えられている。


神威岩を見てから、灯台の横を通って引き返す。その後も、続々と観光客が訪れてくる。この辺りでは、一番の観光スポットである。


ちょうどお昼となり、北海道に来たらウニだろうということで、高級なウニの乗っかった海鮮丼を近くの専門店で食べる。普段では、ちょっと手が出そうもない値段だったが、前日のきつい山登りのご褒美だと思って美味しく食べることができた。


その後は、どこにも寄らず2時間かけて新千歳空港に戻り帰路についた。

2023乳頭山・秋田駒ヶ岳登山ツアー:1日目観光

2023-08-08 18:49:12 | 観光
8月に入って第1週は、秋田県の乳頭山と秋田駒ヶ岳の登山に出かけた。秋田県は、しばらく前まで長雨が続き、被害も大きかったそうだが、やっと雨が止み好天になってきていた。

秋田新幹線の田沢湖駅で下車し、レンタカーを借りる。1日目は、田沢湖周辺の観光をする予定だ。田沢湖は以前にも来たことがあり、一通りは観光もしていたが、今回初めての人もいるので、3ヶ所ほど見て回る事にした。まず、最初に立ち寄ったのは、田沢湖クニマス未来館だ。


クニマスは、かつて世界中で田沢湖だけに生息していた固有種だったが、1940年農業用水の確保と電源開発を目的に玉川の酸性水を導入し始めたことにより絶滅してしまった。しかし、2010年山梨県西湖で奇跡的に発見された。その「奇跡の魚クニマス」を飼育・展示しているのが、田沢湖クニマス未来館なのだ。クニマスは酸性の水では生息できないので、田沢湖のPHが中性に戻るまでは、帰ることはできないという。


次に立ち寄ったのは、漢槎宮(浮木神社)。田沢湖畔の潟尻に立つ白木造りの社殿だ。流れついた浮木(大木が湖面から2メートルぐらい顔を出し、斜めに水底に深く消えている流木)を祭ったものといわれている。


漢槎宮の横には、美しい田沢湖の湖面が広がっている。


岸辺には、湖面を真っ黒に覆い尽くすほどの魚の群れが広がっている。餌付け場になっているようで、人の気配を感じてウグイが集まってきたようだ。


さらにその横には、田沢湖のシンボルでもある黄金のたつこ像が建っている。永遠の若さと美貌を願い、湖神となったと伝えられる伝説の美少女たつこ姫のブロンズ像だ。その姿は澄んだ青い湖水を背にして清楚である。


因みに「たつこ姫伝説」は以下のように伝えられている。
田沢湖が田沢潟と呼ばれていた頃、院内にまれにみる美しい娘、辰子がいた。辰子はその美しさと若さを永久に保ちたいものと、密かに大蔵観音に百日百夜の願いをかけた。満願の夜に「北に湧く泉の水を飲めば願いがかなうであろう」とお告げがあった。
辰子は、わらびを摘むと言ってひとりで家を出て、院内岳を越え、深い森の道をたどって行くと、苔蒸す岩の間に清い泉があった。喜び、手にすくい飲むと何故かますます喉が渇き、ついに腹ばいになり泉が枯れるほど飲み続けた。
時が過ぎ、気がつくと辰子は大きな龍になっていた。龍になった辰子は、田沢潟の主となって湖底深くに沈んでいった。

たつこ像から数キロ先に有るのが御座石神社だ。御座石神社という社名は、慶安3年(1650年)に秋田藩主佐竹義隆公が田沢湖を遊覧した際、腰をかけて休んだことに由来する。


神社の前にある湖畔に、ござを敷いたような平坦な岩場が御座石だ。


このあたりで、秋田藩主が、腰をかけて休んだのだろうか。


御座石神社の右手にも辰子像がある。辰子は、御座石神社の祭神、龍子姫神として祀られているのだ。ここは、美貌として知られた辰子に関係し、美のパワースポットとなっていて、女性からの人気が特に高い場所だという。


田沢湖の主な観光スポットを周ってから、近くのスーパーで買い出しをして、この日の宿で素泊まりとなる水沢温泉に移動した。

「2023乳頭山・秋田駒ヶ岳登山ツアー:2日目乳頭山」に続く。

2023岩手山・八幡平・安比高原50キロトレイル:5日目

2023-07-17 19:04:47 | 観光
コテージで朝を迎える。


焼走り国際交流村は、広大な敷地にコテージやキャンプ村などが点在している。コテージ村の入り口は、可愛い色のコテージもあり目の前は岩手山が聳えている。


岩手山をバックに記念撮影。


入り口近くには、天文台もあり、晴れている日は星空がきれいだろう。


帰路につくまでには時間があったので。周辺を散策する事にした。焼走りの湯からしばらく歩くと、岩手山焼走り登山口だ。予定ではここに下山するはずだった。いつかここに下りてこられるようリベンジしなくては。


さらに10mほど歩くと、焼走り熔岩流散策路の入り口だ。


岩手山は歴史上過去5回ほど噴火しており、これは1732年に噴火したときのもので、噴出口から末端までの長さが3km、幅が1.5kmの規模だという。国指定特別天然記念物となっている。


黒く固まった熔岩が岩手山北東の山腹に積み重なり、この一帯は未だに植物が育ちにくくなっている。


熔岩の塊は軽々と持ち上げることが出来る。中に気泡が含まれ、無数の穴があいているから見た目よりずっと軽いのだ。


相変わらず、岩手山の山頂周辺は雲の中だ。


散策路の終点には、宮沢賢治の『鎔岩流』の詩碑が建っている。岩手山をこよなく愛した宮沢賢治の詩を読んでみるのもいいだろう。


詩碑の横には、展望台があり、熔岩流越に岩手山を展望できる。


オートキャンプ場の中を抜けて、コテージに戻って荷物を背負い、コテージをチェックアウトする。


最後は、焼走りの湯に入ってから、タクシーを呼んでJRの駅に向かい帰路についた。

2023岩手山・八幡平・安比高原50キロトレイル:1日目

2023-07-13 22:45:33 | 観光
新しいロングトレイルのルートを探し出し、岩手県の「岩手山・八幡平・安比高原50キロトレイル」を歩いてみようという事になった。距離は50キロほどで、3日間で歩けそうだが、なにせ遠くアクセスが悪いので現地に行くのと帰るのだけで、それぞれ1日ずつかかる。まずは、4泊5日の日程で計画した。

盛岡までは東北新幹線で行き、いわて銀河鉄道とJR花輪線を経て安比高原駅に降り立った。無人駅で、駅前には何もない。大きな駐車場はあるが、バス停もなければ、タクシー乗場もない。


安比高原駅から、この日の宿泊地であるペンションまでは3キロほどなので、わざわざ迎えに来てもらうのも申し訳なく、歩いて向かう事にした。


1キロほど歩くとコンビニがあり、その横の広い空き地に不思議な塔が建っていた。近くまで行ってプレートを見ると「江副浩正記念碑」とある。何か聞いたことある名前だと思っていたら、リクルートの創業者で、安比の未開の山を開拓し、安比高原を一大リゾート地にした人物だった。


記念碑の先には、安比高原スキー場があり、江副氏の想いを偲ぶような位置づけなのだろう。


我々は、さらに歩いて安比高原のペンション村に入っていく。


午後3時より少し前に、予約してあったペンションに到着する。この日は、時間に余裕があり、翌日からのトレイルに備えてゆっくり休むことができた。


「2023岩手山・八幡平・安比高原50キロトレイル:2日目」に続く。

2023高千穂峡観光&尾鈴山・高隅山登山ツアー:1日目高千穂峡観光

2023-05-30 16:47:14 | 観光
毎年この時期には九州の山に登っているのだが、今回は熊本から宮崎に向かい、まだ行った事のない高千穂町に着いた。高千穂峡の入り口にある道の駅「高千穂」には、大きなモニュメントがある。高千穂に伝承されている「高千穂の夜神楽」に纏わるもので、天照大御神が弟の悪事に怒り、天岩屋戸に隠れた折りに岩戸の前で天鈿女命(あめのうずめのみこと)が調子面白く舞ったことから、この地に天鈿女命の大きなモニュメントが置かれているようだ。


そして、天鈿女命の裏側にあるのは、怪力の神様で天照大神を天岩戸の外に引き出したという天手力男命(あめのたぢからおのみこと)のモニュメントだ。


道の駅で昼食を済ませ、直ぐ近くにある高千穂神社に向かう。


高千穂神社は、縁結びの神様として有名で、夫婦杉の周りをカップルや友達同士で手を繋いで三周すると縁結びが叶うそうだ。


本殿は、約1900年前の垂仁天皇時代に創建され、神社本殿と所蔵品の鉄造狛犬一対は国の重要文化財に指定されている。


そして次に向かったのは、今回どうしても行きたかった高千穂峡だ。高千穂峡は、宮崎・熊本・大分3県の県境の近くに位置する全長約1.7kmの渓谷である。幾何学的な岩の造形と、エメラルドグリーンの水面が生み出す光景は、九州を代表する神秘的光景のひとつとされている。あらかじめ予約しておいたボート乗り場に向かう。


ボートの乗船時間は30分で、その間渓谷内を自由に漕いでまわることが出来る。


最大の見どころである「真名井(まない)の滝」の近くまで漕ぎ出し、高千穂峡の景色を堪能する。


ただ、真名井の滝付近は、滝からの水に濡れないよう、反対側にボートがひしめき合い、移動するのが大変だ。




30分ボートを楽しみ、ボート乗り場を出る。


上の遊歩道から見た渓谷の様子。


次に向かったのは、高千穂あまてらす鉄道だ。ここは、宮崎県北部の延岡市と高千穂町を結ぶ路線だったが、平成17年の台風の影響で廃線となり、今は旧高千穂鉄道の施設を利用したアトラクション施設に変わっている。


まずは線路内を歩き、車庫に向かってみる。


こちらは、旧高千穂鉄道時代に使用していたディーゼルカー。内部の見学やこの車両の運転体験もできるそうだ。


さて、これから乗車するあまてらす鉄道オリジナルのスーパーカートが駅に入ってきた。2両とも満席だ。


前の乗客が降りてから、我々も乗車する。高千穂駅から高千穂鉄橋の5.1kmのコースを、30分で走る。30人乗りで、牽引する動力車が前後に2台、それぞれ2500㏄のディーゼルエンジンを搭載している。


高千穂駅では駅員が手を振ってくれる。


トンネルの中に入っていく。


2つあるトンネル内では天井にイルミネーションがきらめく。


トンネルを抜けても、木々が覆いかぶさり緑のトンネルだ。


あまのいわと駅を通過。


高千穂鉄橋(全長353m)の真ん中で停車。ここは、日本一高い鉄道橋だったという。


客車の床の中心部には強化ガラスが張られ、高千穂鉄橋の最高地点(105m)から直下の眺めを楽しむ。


停車中に運転手が、シャボン玉を飛ばし出した。なかなかユニークなサービスだ。


しばらく鉄橋からの景色を堪能した後、高千穂駅に戻った。

この日の最後に立ち寄ったのは、天岩戸神社だ。入り口には、天岩戸の岩を持ち上げる天手力男命の像が建っている。


御神体の天岩戸の洞窟は、西本宮から谷を挟んで反対の壁の中腹にある。西本宮拝殿の裏側に天岩戸が見える天岩戸遥拝所があり、神職が案内というかたちで連れて行ってくれる。ただ、神域という事で天岩戸の洞窟の写真撮影は禁止だ。


天岩戸神社西本宮から徒歩約10分のところにある天安河原に向かう。


天安河原は、天照大神がお隠れになった際、八百万の神が相談したとされる大洞窟だ。


洞窟の前には、いつの頃からか祈願する人たちの手によって石が積まれるようになり、神秘的かつ幻想的な雰囲気が漂っている。


高千穂町を一通り観光して、この日の宿となる都農のホテルに向かう。

「2023高千穂峡観光&尾鈴山・高隅山登山ツアー:2日目尾鈴山」に続く。

2023稲村ヶ岳登山ツアー:1日目洞川温泉

2023-05-15 23:07:30 | 観光
奈良県の天川村は紀伊半島の中央部に位置し、村の面積の4分の1が吉野熊野国立公園に指定されている。そして、2004年にユネスコ世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」として登録され、天川村はその主要な構成要素としての「大峯奥駈道」・霊場「吉野・大峯」の一部を擁している。 おおよそ1300年前に役行者によって開かれた修験道発祥の地である霊峰大峯山(山上ヶ岳)には、今も多くの修験者が修行に訪れる、まさに秘境中の秘境だ。

天川村の中心部には、洞川(どろがわ)温泉という昭和の時代にでもタイムスリップしたかのようなレトロな温泉街があり、そこに泊まってから、「女人大峯」とも呼ばれる稲村ヶ岳に登る計画だ。昨年は、男性のみで女人禁制の山上ヶ岳に登ってきたが、今回は、女性も登る事のできる稲村ヶ岳で大峯信仰の一端を味わってもらう事にした。

1日目は、お昼過ぎに洞川温泉の中心部にある旅館に車を止め、周辺を散策することにした。まずは、歩いて数分の場所にある面不動モノレール乗り場に向かう。


モノレール乗り場で、片道の乗車券を買い、面不動鍾乳洞に向かう。


かなり急傾斜の坂をグングン上っていくと、終点に着いた。


このモノレールは、「ドロッコ」という愛称が付いているそうだ。丸太をモチーフした可愛いモノレールだ。


終点は、洞川の町を一望出来る高所にある。雨模様の天気で、大峯山(山上ヶ岳)は雲の中のようだ。


終点の先にある面不動茶屋で鍾乳洞の入洞券を買って中に入ることにする。


面不動鍾乳洞は、奥行きが約280メートル。関西では、最大級の鍾乳洞だという。


天井が低いところもあるが、ヘルメットはかぶらずに入って行ける。




最初の見どころの一つが「権現の窟」。日本古来の山岳宗教(修験道)のご本尊、蔵王権現がお祀りされている。


カラフルにライトアップされ、神秘的な地下宮殿のようだ。洞窟内の気温は平均8度ほどで夏は涼しく、冬は暖かい。




洞窟内をぐるりと回り、見学を終えると入り口に戻る。


下りのモノレールには乗らず、洞川自然研究路を進む。


かりがね橋という、全長120m高さ約50mの天川村で一番長い吊橋を渡る。


この吊り橋は、龍泉寺裏の自然林から対岸の大原山との間にかけられている。渡り切ったところで、元来た場所に引き返す。


分岐から大峯山龍泉寺に下山する。龍泉寺は、真言宗修験(当山派)総本山醍醐寺の大本山であり、大峯山寺の護持院だ。


白鳳年間(645〜710)に役行者(えんのぎょうじゃ)が大峯を開山し、修行していた頃、山麓の洞川に下りると岩場の中からこうこうと水が湧き出る泉を発見した。役行者がその泉のほとりに八大龍王尊をお祀りし、行をしたのが龍泉寺の始まりであると伝えられている。この泉を「龍の口」と言い、龍神様の住まわれる泉ということから、龍泉寺と名付けられたという。


龍泉寺の境内には、不思議な石がある。なで石だ。看板には、次のように記されている。
「なでると軽く持ち上がり、叩いて持ち上げると重くなると言う龍泉寺に古くから伝わる不思議な石。石が持ち上がるか持ち上がらないかで願いの成就を占った石占(いしうら)と呼ばれる古い占いの名残で「重軽石(おもかるいし)」とも言われている。
生き物に心があるように、石にも心がある。常にこの石をなでる時のような気持ちで何事にも接することをこの石は教えてくれているのではないでしょうか」。


一人一人、なで石を撫でたり叩いたりして実際に持ちあげてみた。結果は、まさに看板に書かれていた通り、なでると軽くなり、叩くと驚くほど重くなった。不思議だが本当のことだった。10人中9人は、その結果に驚いていた。


その後宿に戻り、温泉入浴と夕食を済ませてから、旅館の玄関前から夜の洞川温泉街を散策する。


昼間は、ごくありふれた旅館街の雰囲気だったが、夜になるとそのイメージは一変し、各旅館の前に吊るされた提灯に明かりが灯り、通りを煌々と照らしている。


昭和の時代にでもタイムスリップしたかのような温泉街の雰囲気が、最高に良かった。


「2023稲村ヶ岳登山ツアー:2日目稲村ヶ岳」に続く。