prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

劇団NAC公演「Macbeth」

2005年03月06日 | Weblog
三人の魔女がころころした若い女の子で、文字通り姦(かしま)しく喋りまわり踊って歌り、コンビニで買ってきたと思しきフライドチキンにかぶりつく(ふりをする)。
ラスト、マクベスが滅んでも、また同じ魔女たちが現れて冒頭の台詞を繰り返す。
特に現代化しているわけではないが、権力や殺人についてのドラマは嫌でも今に通じる。

一人のとびきり背の低い女の子(美月愛)が男の子の役を二役でやったり、マクダフが亡霊になって甦るだけでなく、ラストの軍隊にも同じ役者(蛯原祟)が混ざって旗を持ってたりと、一人で何役も演じるのが、面白い効果。

マクベス役の白州本樹は、なかなか男前。マクベス夫人のShibaは、丹波道場の出身でこの劇団の主催者。

セットは幕と階段とポールしか使わず、もっぱら台詞だけでちゃんとドラマが作れるのだから芝居は(シェイクスピアは、というべきか)面白い。



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2 コメント

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演劇は (Tanu2)
2005-03-06 09:26:35
「場と演者と観客がいれば成立する」ってのを大学(日芸演劇学科。これでも演劇学士です=爆)で叩き込まれました。

んが、それだったら舞台美の我々はどーしたらいいのでしょう(笑)

でもほぼセットの無い(少ない)構成舞台のほうが好きでした。飾ればイイってもんじゃないし。
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R>Tanu2さま (prisoner)
2005-03-06 20:57:29
加藤健一がやった「審判」なんか、本当に役者と観客が同じ場所にいるってだけで、装置一つありませんでしたものね。削って尖らせた骨なんて小道具があったのが、じゃまだったくらいで。

映画の「ブロンクス物語」「トーク・レディオ」とか「シャーリー・バレンタイン」なども、元は装置なしのひとり芝居だったとか。役がつかない役者が、じゃあ自分で作ってやるっていうんで書く場合なんかもあるみたいですが、見る方としても、結構ミニマムな方が面白かったりします。
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