サムイズダート・ロシア

めざせロシア式菜園生活!ダーチャごっことロシア&北海道のお話あれこれ

松の実のとりだし方

2014-10-08 | ダーチャごっこ
エゾリスがかじり残したチョウセンゴヨウの松ぼっくり。

エゾリスから横取りしたわけではありません。
クリスマスの飾り用に松ぼっくりを集めていた方に
ひとつ譲っていただいたもの。

チョウセンゴヨウは本州には自生していないが、
以前ウラジオストクのダーチャで遭遇し、
これが中華食材の松の実のもとであることを
そのとき初めて知って大恥をかいた思い出がある。

その顛末は…こちら !

あのとき教わった松の実のとりだし方を思い出しつつ早速実践。
ところがうっかり素手で松笠を剥こうとしたら、松ヤニがべったり!

緑の松笠の表面、白っぽく見えるのが松ヤ二。
固形の松ヤ二は子供の頃バレエシューズの滑り止めとしてよく目にしたし、
当時見た映画『天地創造』の字幕で、ノアが方舟に塗る素材を
「松ヤ二」と訳していたのをなぜかよく覚えてる。
(聖書の日本語訳では「タール」)
が、ナマの松ヤ二をじっくり見るのはこれが初めて。
そしてそして、ひとつの松笠の下に2粒ずつ、
カプセルに収まるようにお行儀よく並ぶ松の実の可愛らしさ!


新聞紙を敷き、使い捨てビニール手袋をはめて
ばりばりと松笠を剥いて中身をとりだす。
ここまでは破壊的作業なので鼻歌まじりで軽快に進む。

殻を割るとついにあの松の実が!

が、この殻、歯で噛み割れるほど甘くない。
ラジオペンチの丸穴にはさんで割ってみるが
殻の幅と丸穴のサイズが合わないと、
バチンとはさんだとたん中身までぺちゃんこに。
生の松の実は柔らかくて弾力があり、つぶれやすいのだ。
つぶれたものは、その場でおやつがわりに生食。
(注・食べ慣れない人は生食はやめましょう)


殻の大きさに応じてラジオペンチ2種類を使い分け、
ようやく殻剥き完了~。なんと所要2時間!
エゾリスに完敗である。
こうしてひとつの松ぼっくりから採れた実は約100粒。

しかしまだ終わらない。このあと天日干しして乾燥させ、
ひとつひとつ薄皮を手作業で剥いていく。

これでまた1時間経過。は~っ。なんと気の長い作業だ。
ギンナン処理で培った忍耐力と集中力がなければ、
途中で投げ出していたことだろう。

乾燥松の実はポリっとした歯ごたえで、
やわらかな甘味と香ばしさが、あとから口中に広がる。
こんなものがゴロゴロ落ちているのに、こちらの人は見向きもしない。
どうやら北海道では松の実はエゾリスのエサであって
人間が食べるものとはみなされていないもようである。
なんともったいない!
Comments (5)
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ボルシチと黒パン

2014-10-08 | ロシア料理とその仲間たち
今シーズン初ボルシチ!しかも黒パンつき。


うちでつくるのは牛肉で出汁をとる本格的なボルシチではなく、
野菜だけでパパッとつくるダーチャ風ボルシチ。
朝食用なので肉っ気のないあっさり味が好ましいのもあるけれど、
肉が入ると色が濁って、黄色系のトマトっぽい赤になってしまうから。

ビーツの紫系の赤を鮮やかに保つ秘訣は、千切りにしたビーツをいため、
レモンをしぼって色止めしてから鍋に投入すること。
これもぺリメニ同様、うん十年前にソ連大使館職員の奥さまに習いました。
サワークリームと自家栽培のフェンネル&イタリアンパセリを添えて。

そして今ひとつの主役はロシアが誇る黒パンの王者、
その名もボロジンスキー!

黒々としながらもしっとりとしたパン肌、独特の酸味、
そしてコリアンダーシードのエスニックな香りがたまりません。
どうしたらこんなパンがつくれるんだろう!?
原材料の記載から察するに、2種類のライ麦粉のブレンドに
秘密が隠されているような…。

この黒パン、ロシアに一時帰国していたS先生が東京に戻られ、
お土産に送ってくださったもの。
恒例ロシアチョコも一緒にいただきました。

久々のロシアの味。ごちそうさまでした!
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