サムイズダート・ロシア

めざせロシア式菜園生活!ダーチャごっことロシア&北海道のお話あれこれ

都市に菜園を

2006-06-01 | 都市農業。
「日本でダーチャはできない」というのが、本を書く前からの結論で、
それゆえ「今ある暮らしのなかでダーチャ的精神をもとう」的方向に
落とし込んだのだけど、お金と時間と体力のある人なら、
もちろん日本でもダーチャ暮らしはできましょう。
実際やってる方もおられます。

でも残念ながら、私にあるのはあり余る(?でもないか)体力だけだし、
それ以前の問題として、「週末ごとに田舎に通う自分」
というものが、まったく想像できないのである。

むしろ「農的暮らし」を都市に引き寄せることのほうが
自分にとってのリアルだったので、たとえば
ベランダも屋上も壁面も利用できる
菜園マンションがあればいいのに、とか
巨大団地の管理されたツマラナイ緑地帯を畑にして
住民主体で団地産野菜をつくればいいのに、とか
やれ税金対策だのなんだのと批判されがちな都市農家は
畑の一部をコミュニティに開放すればいいのに、とか
漠然と勝手に妄想してきた。

そうか、これがアーバン・アグリカルチャーだったのか。
何もどこか別の場所に〝通う〟必要はないのだ。
むしろ〝ここ〟になければ意味がないのだ。
帰る故郷のある人にとって、都会は使い捨てる場だったりも
するのかもしれないが、「原風景は東京のキャベツ畑」
というマイノリティー(今や!)に言わせれば、
都会から土が消えたのは、たかだかここ何十年かのことで、
それは異常なことなのだから。

つまりこれは「農」の問題ではなく「都市」の問題。
もうちょっと妄想と勉強を続けてみようっと。
Comments (3)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 旅本フェアにロシア本 | TOP | 返品マニア »
最新の画像もっと見る

3 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
金融危機→恐慌が追い風に? (ひろーき)
2009-11-07 17:03:47
今回の世界的な経済危機が、先進国と言われている国々でも、自給農業(アーバン・アグリカルチャー?)の大きな追い風になるかもしれません。

米国でも経済的な理由から、庭で野菜栽培を始める人が増えつつある様子なのです。
(金融資産にダメージを受けた年金生活者の方々が中心のようですが)

G8で最も経済的なダメージ(GDPベース)を受けている日本も、他人事ではないと思います。

「カルチャー」には程遠い話ですが、食が身近で生命にとって切実なテーマであることを、先進国の人々が思い出すだけでも、大きな意味のあることだと思います(勿論、農作業は大変ですが…)。

>都会から土が消えたのは、たかだかここ何十年かのことで、それは異常なことなのだから。

全くその通りだと思います。
逆に復活させるのも、まだ間に合うと思います。

今回の金融危機は世界恐慌の第一ステージという認識のもとで話すのですが、
近い将来、自分のミニ菜園で取れた作物を、ご近所と物々交換なんてことも、普通になるかもしれませんね。


自分の住んでいるマンションは5年後にちょっと大掛かりな改修を予定しており、屋上緑化を維持するかどうか(現在は荒れ放題)、大きなテーマとなっています。

土の入れ替えだけで1億円あまりかかるらしいのです(本当か?)が、議論のきっかけに屋上庭園&菜園を提案しようと考えています。
返信する
屋上庭園、ぜひ! (kot)
2009-11-08 14:34:09
よいですね、その提案。難しいのは住民の総意を得ることかと思いますが、陰ながら応援いたします!

しかし1億円とは高いですね。日本の村おこしの切り札として一時注目されたクラインガルテンも、整備するのに億というお金がかかると聞きます。ロシア人が自力でしているのと同じことを、日本で業者に委託すると億単位になってしまう…。根本的に何かが違いますね。
返信する
Unknown (ひろーき)
2009-11-12 03:28:19
そうですね。住民の総意を得るために、十分な準備検討が必要ですね。
説得力があり判りやすい言葉で、意義を整理せねばなりませんね。

「美観」なども議論になりそうですね。
でも、現在の雑草と枯れ木がボウボウの状態でも、周辺住民の方々も含めて何の文句も出てないので、この点はすんなり通るかも…

クラインガルテンは、村おこしに絡めたものは懐疑的に見ていたのですが、根っこの議論が置き去りにされたまま、ハコモノ事業的にやってしまったパターンが多かったかも知れませんね。
返信する

post a comment

Recent Entries | 都市農業。