サムイズダート・ロシア

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戦勝記念日

2007-05-06 | ロシア取材2007
5月9日の戦勝記念日を控えて、モスクワの街はどこも華やか。
ソ連チックな巨大ポスターがあちこちを彩っている。

どういうわけだか日本のガイドブックのたぐいは、
この時期のポスターの飾りつけやらパレードを
5月1日のメーデーのものだと断言して紹介しているのだが、
それは大きな間違えである。ご覧あれ!
上のポスターは「戦勝記念日」、下は「5月9日」と書いてあります!



ロシア語の読める人にひと目見せて確認すればわかることなのに、
安易なデータの引き写しは、やめていただきたいものである。

ちなみに「戦勝記念日」とは、第二次世界大戦で
ソ連軍がナチス・ドイツに勝利した日のことで、
この戦争をロシアでは「大祖国戦争」と呼ぶ。
ソ連は地続きのドイツからじりじりと侵略を受け、
それはそれは悲惨な被害を蒙った。想像してみてほしい。
なにせ森のなかからいきなりナチスが現れるのだ。
アメリカが常に本土無傷で戦うのとはわけが違う。
村を次々焼き討ちにされ、何千万もの人命を失い、
だがしかし“冬将軍”を味方につけて、執念の勝利……。

このドラマティックな勝利を讃えて、
今もロシアの人々は、この日を盛大に祝う。
これまた日本のガイドブックには、
「ソ連時代には軍事パレードが行われた」と過去形で書かれているが、
こちらはどうやら11月の革命記念日と混同してるらしく、
5月9日には今でも各地で軍事パレードは行われている。
ただし、戦車やミサイルが繰り出すのではなく、
兵士や退役軍人たちが人々に讃えられて行進し、
無名戦士の墓に花をたむける、というもの。
日本では「戦争讃美」の行為としてとらえられかねないが、
ロシア人にとってこの日は、戦争を終わらせた日、
村や町に平和が戻った日として、記憶にとどめるべき日なのである。


旧KGB本部もお色直し。
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