サムイズダート・ロシア

めざせロシア式菜園生活!ダーチャごっことロシア&北海道のお話あれこれ

窓口の攻防

2010-02-16 | ロシア取材2007
*写真はイメージです。本文中の両替所とは関係ありません。。。

ナタリアさんの案内でヴォロネジの両替所で両替をしたときのこと。
お札を数えてさあ出よう、としたそのとき…
「あれっ、1枚足りない!」と同行のOさん。またまたトラブル発生~。
ナタリアさんが窓口のおばさんにその旨を告げると、
おばさん、上目づかいでOさんを見て
「彼女がどこかにしまったんでしょ」と泥棒呼ばわりの失礼な物言い。
「そんなわけないでしょ!」とナタリアさんも強気の応酬。
あ~始まっちゃったよ~。ソ連的窓口の攻防が。

押し問答の末に、おばさん、物も言わずに窓口をいったん閉め、
おもむろに両替所に残っているすべてのお札を数え始めた。
そして今度は帳簿を広げ、電卓をたたき始める。
どうやら本日の収支と残金をつきあわせるつもりらしい。
当然いやいやながらの作業なので急ぐでもなし、
これじゃあ一体いつまで待たされることやら…。
気の毒なのは、あとから入ってきたお客さん。
え~なんだよぉ、閉まってるのかよぉ~、と
半ば追い出されるように出ていってしまった。

「え~、もういいですよ~」といつになく弱気のOさん。
「どうせルーブル余ってもしょうがないし、ロシアだし~、
こういうときはニチェボーですよねっ。にちぇぼ~(No problem)!」
するとそのロシア語単語を聞きつけたナタリアさん、カッと目を見開いて
「何言ってるの!ニチェボーじゃないわよっ!!」
こ、こわ!美人のナタリアさんは怒ると目が超キツイ。
そりゃそうですよね。こういうときこそ断固として闘うのがロシア人。
そもそも誰のために闘っているんだか。

やがて…すべての計算を終えた窓口のおばさん、
ぺらりと1枚、お札をぞんざいに放ってよこした。
ほーら、やっぱりおばさんが間違えたんじゃないですかー。
でも謝罪はもちろん弁解の言葉もない。終始無言、無表情。
そしてお金さえ戻ればナタリアさんももう抗議はしない。
無言の勝利。何事もなかったかのように、とっとと帰る。

うーん、郷に入っては郷に従えとはいうものの、
日本人にはなかなか馴染まない決着法。
ポスト・ソ連世代に属するナタリアさんなのに
こういうやりとりに手馴れたふうで、なんだか頼もしかったです。
なのにOさん、
「ロシア人でも二チェボーじゃない人もいるんですね!」
うーん。そういうことじゃなくて、
ニチェボーの使いどころを間違えてると思うんだけど…。
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2 Comments

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これぞロシア気質? (ひろーき)
2010-02-27 00:13:00
ソ連的窓口攻防というか、ロシア気質なのでしょうか?

ビア樽おばさん同士が対決していると、もうそこに立ち入ることは不可能ですよね…
(ゴジラ対キングギドラ状態)

何だか、またロシアに行きたくなってきました…
この気持ちをどう説明すれば良いやら…
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恐いもの見たさ? (kot)
2010-02-28 13:02:52
そうなんです。昨今は笑顔のサービスがあちこちで見られるようになりましたが、こういう場面に出くわしてこそ、来たか!そうこなくちゃロシア人!とつい成り行きを見守りたくなるような(笑)。この気持ちはなんでしょう!?

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