サムイズダート・ロシア

めざせロシア式菜園生活!ダーチャごっことロシア&北海道のお話あれこれ

プラウダ逆取材

2010-01-29 | ロシア取材2007
さて、ひとしきりコムソモルスカヤ・プラウダ見学を終えると、
お茶でも飲みながら話を…ということになり、同行の編集者Oさん、
ヴァルシェブニキの熱烈ファンKくんと共にテーブルに案内される。
すると黒ブチ眼鏡をかけた敏腕記者ふうのブロンド美人が
いつのまにかテレコと筆記用具をもって傍らに座り、
その他数名の記者たちが我々のぐるりを取り囲んでいる。
げっ、これって完璧に取材態勢では!?

これまでにもダーチャを取材に行って逆に取材されること度々。
ロシアの地方都市では日本人がやってきたというだけでネタになる。
危機を察した私とOさんは、うかつなことは話すまいと
通り一遍の受け答えでオチャを濁そうとしたのだが、
ロシア初めてのKくんは、舞い上がって話し出したらとまらない。
子供音楽グループ「ヴァルシェブニキ・ドヴァラ」を訪ねて
はるばる日本からやってきたその理由、カレラの魅力…などなど
感情に任せてほとばしり出るコテコテの関西ノリ英語を、
ヴァルシェブニキの音楽監督ヴィタリーさんが
なぜかスラスラとロシア語に通訳していく。
なぜ訳せるのだ。日本人にさえ意味不明なのに?
それより、ほかの人たちは英語がわからないということか。
いくら地方局とはいえロシア最大の新聞社の記者たちが!?

帰国後、その時の記事をネット上で発見!しかも写真つきである。
「いやだ~!プラウダっていったらうちの親だって知ってますよ。
恥ずかしい~!やめて~!」とOさん。まったくトホホである。
しかしよく見るとこの写真、実に見事な構図なのである。
カメラを構えるOさん、メモをとる私、ヴィタリーさんと話しこむKくん、
という取材3要素をこなす日本人たちをきっちり一画面におさえてる。
一体いつのまにこんな絶妙な写真を撮ってたんだか!
なるほど、カメラマンの腕は一流といわねばなるまい。

だがしかし、美人記者の書いた肝心の記事がイケナイ。
Kくんの舞い上がりぶりが殊更に強調され、すべてのコメントが
「ワオ!」で始まるなど(事実そうだからしょうがないけど)
はしゃぎまくる日本人を冷やかに茶化すような文章に仕上がっており、
さしものKくんもいたく傷つき、すっかり落ち込んでしまわれた。
しかもその記事の見出しときたら…。
「我が街のヴァルシェブニキ、日本ではタトゥーをしのぐ人気!」
…誰だ、そんなことを言ったのは!
「私たちそんなこと言ってませんよね!Kさんじゃないすか」とOさん。
「ボクも言った覚えないけど~」とKくん。
いや、言ったはずだ。
より正確に言えば、そう言ったように通訳されていたはずだ。
これだからロシアのメディアには言わぬが花なのである。
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