老神温泉の宿を出て、再びバスに揺られ電車に揺られて目指すは上州富岡駅。今日は世界文化遺産に指定されたばかりの富岡製糸場へとやってきました。
富岡製糸場は、明治政府が外貨獲得のために質の高い絹糸を生産して海外へ売るためにモデル工場として作ったのだそうです。
フランスからポール・ブリューナをはじめとする技術者を招へいし、高給で処遇して指導に当たらせました。
当時いくつかあった製糸産業の拠点の中からここ富岡が選ばれたのは、
大きな土地が入手可能だったこと、きれいな水の供給ができたこと、エネルギー源の石炭が近くでとれたこと、レンガを作る材料や職人がいたことなどが挙げられますが、さらに要因の一つとして「地元の理解が得られたこと」ということを挙げていました。
これだけの国を挙げての事業にも関わらず、やはり地元の理解があればこそ、ということが明治以来なのだと思って面白く思いました。
ところで世界文化遺産として登録された正式な内容は、「富岡製糸場と絹産業遺産群(とみおかせいしじょうときぬさんぎょういさんぐん)」というもの。
つまりこれらは、富岡市の富岡製糸場だけではなく、伊勢崎市や藤岡市、そして下仁田町の3市1町に点在する養蚕関連の文化財によって構成される施設群でした。
これらの施設群は、養蚕を盛んにする技術開発を行った豪農の家や繭づくりを支えた施設で、これらがあってこそ近代製糸業が日本で栄えたと言えるものです。
また、富岡製糸場は当時のフランスをもしのぐ世界最大の工場だ、ということも認められました。これほどの施設が今日まで往時を忍ばせる形で残っていることが立派ですね。
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富岡製糸場を見学して、歴史を勉強できたと思って大満足で羽田空港へと向かいましたが、なんと飛行機は欠航…。
とりあえず翌日に予約を変更して今日は東京で足止めです。
明日の飛行機は飛ぶんでしょうねえ…。
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