北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

紋別ガリンコ号3イメル ~ 流氷は見られたのかい?

2021-02-12 21:43:12 | Weblog

 

 昨日、遠軽から紋別に入りいよいよ海が見えるという夕刻のこと。

「あれれ?海が青いぞ…」

 なんと紋別港の沖合の海はひたすら青い海が広がっていて、流氷の白が見当たりません。

(うわー、流氷がない!今回も見られないのかー?)

 私自身は幼い時に稚内で流氷の山を見たことがあるのですが、妻は北海道出身にもかかわらず、まだ流氷を見たことがないのだといいます。

 そのため流氷を見たくて結婚してからも、網走・紋別へは過去3回流氷観光に来ていて、しかしそのたびに流氷は見ることができずにいました。今回は4回目の流氷チャレンジなのです。

 一応下見のためにガリンコ号に乗るための「海洋交流館」に行ってみましたが、この日は『流氷なし』で、船から降りてきたお客さんたちは心なしか肩を落として苦笑いをしている方が多いように見受けました。

 乗船係のおじさんに、「今日は流氷は見られなかったのですか?」と分かっていながら尋ねると「はい、申し訳ありません」という返事。

「今夜も西風が強そうですね」「明日も流氷がいなければすみません」

 紋別からのレーダーの画像を見ても港近くに流氷の姿は見られません。実に期待の薄い夜を紋別セントラルホテルで過ごしました。


     ◆


 紋別での翌朝は快晴の朝です。

 お?窓から見える海には、沖合に少し白いものが見えるじゃありませんか。

 ホテルのスタッフの方も「あ、今日は流氷は見られそうですね。天気も良いですから良い船旅になるんじゃないでしょうか」とエールを送ってくれました。

 たとえ実際には見られなくても、こういう希望を与えてくれるような言葉には温かいものを感じます。言葉一つって大事ですね。

 
     ◆

  
 今日乗る船は、「ガリンコ3 イメル」という今年の1月に就航した一番新しい流氷観光船です。

 ガリンコ3は船の大きさはトン数と乗船客数でガリンコ2のほぼ2倍の規模になり、速度も時速20kmから時速30kmになり、より遠いところの流氷も見られる可能性が増えました。

 しかし今日の流氷は沖合遠くにあり、出発時点では「流氷あり」とされていましたが、本当に船が届いてくれるのかどうか心配です。

 出向してから沖を目指して船は進み、白い氷の帯はどんどん近づいてきます。

 そしてとうとう薄い"蓮の葉氷"に突入して薄いながらも流氷の中を航行することができました。 

 艦橋の前のデッキは、出向時点ではチェーンが張られていて立ち入りができなかったのですが、港を出たところで開放されて氷に向かう船の姿を目の前に見ることができました。

 以前のガリンコ2は氷を砕くネジのようなアルキメデス・スクリューが氷に乗り上げて砕く姿がはっきり見えて迫力があったのに対して、今回のガリンコ3は同じようにアルキメデス・スクリューを搭載しているのですがそれが船体の下にあるので氷を砕く様子は直接見えなくなりました。

 しかし氷を飲み込みながら前進する様子はやはり迫力があって、他では見られない独特の体験ができました。

 4度目の正直で、妻もようやく満足できるような流氷体験ができました。

 ちなみにこの日のガリンコ号はすべての便が満席。

 事前に予約するのはある種の賭けですが、風や自然との賭けで勝負するのも旅の醍醐味でしょうか。

 天気も最高。良い流氷旅になりました。 

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