北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

【番外編】大人の幸せ

2008-01-14 01:04:40 | Weblog
 昨日の「ふじのくに伝統文化祭」に参加したメンバーから、感想とお礼のメールが届きました。

 「明日もくるからね!」と言って喜んでいたおじさんが、二日目も来たそうです。よほど嬉しかったんですね、きっと。

    ※    ※    ※    ※

 今回の企画は「親子手打ち蕎麦体験」ということだったのですが、参加者は参加料金を払って一体何を得ることが出来たのでしょう。逆に言えば、我々の売り物は何だったのでしょう?

 参加している人たちを見ていると、蕎麦打ち自体をおもしろがっている人もいましたが、親御さんの多くは子供達が粉ととっくみあいをして熱中している姿を笑顔で見守っていました。

 携帯電話で記念写真を撮る人もたくさんいました。みんな蕎麦打ちというきっかけで笑顔や心の満足を買ってくれたのです。

 本当ならば食べてもらえればもっと幸せを振る舞えたようにも思いますが、食べてもらえないのならばその条件の下で最大限に幸せを提供するにはどうしたらよいか、と考えるのがサービス精神なのでしょう。

 石臼を見ながら興味津々で触りたそうにしている人がたくさんいました。日本人は結構恥ずかしがり屋なので、そうしたときに「触っても良いですか?」と声をかけられない人がいるものです。

 相手が(声をかけづらく思っているのではないか)と、こちらが思うところからサービスは始まります。そこからが幸せの売り場です。

「石臼を回してみませんか?」
「昔は粉ひきをされたんですか?」
「すごく手間がかかりますよねえ」

 そういう会話だけで会話が始まり、逆に教えられることもたくさんありました。幸せを振りまいているつもりで、幸せになっているのはこちら側でした。

 銭や鐘ではない、こういう大人の楽しみが分かるとイベントってなかなか止められないもんだなあ

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