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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

「これが令和の辛口のお酒です」 ~ 酒の味わいも時代で変わる

2025-04-01 23:28:03 | Weblog

 

 ここのところワインを飲むことが多かったので、(たまには日本酒でも)と、品揃えの多い酒屋さんに出向いて日本酒を見て歩きました。

 それほど広くはない売り場に娘たち夫婦らとどやどやと入っていって「これかな」「それかなあ」とどれにするか決めきれずに悩んでいたのですが、店主と思しき男性はレジでその様子を静かに見守っています。

 どのお酒がどんな感じなのかがわからない素人がうろうろしたところでわかるはずもないので、ご店主に声をかけてみました。

「こちらの酒屋さんのコンセプトというか、品ぞろえのポイントは何なんですか?」

 するとご店主、「道内でもここにしかない、というお酒もありまして…」と始めはおずおずとお酒の説明を始めました。

 曰く、全国各地にある様々な蔵元から信用を得て直接仕入れてここだけで売らせてもらっているお酒が多いのだと。

 また最近は二十代のような若い杜氏さんも出始めてきて、お酒の味わいが変わってきているとも。

「日本酒には日本酒度と言って甘さ、辛さの度合いを示した表示がついているお酒があります。でも最近は一口に"辛い酒"と言ってもその辛さの感じが昔とは違って、若者が好む辛さに仕上がっているんです」
「へえ、辛い酒と言われれば増毛の鬼殺しが浮かびますが…」

「その辛さがわかっているならぜひこのお酒を飲んでみてください!」

 そういって渡されたのが、「三井の寿」というお酒で、裏を見ると日本酒度がなんと「+14」とありました。

 
 日本酒度はマイナスが大きいと甘口になってゆき、プラスが大きいと糖度が無くなって辛口になってゆく指標です。

 それにしても+14というのは普通+6以上で大辛口と言われる中で、ずいぶんと辛い数値で見たことがありません。

「これはずいぶんと辛口のようですね」
「はい、でも昭和の辛い酒とはまた違った味わいです。ぜひお試しください」

 
      ◆


 そうやって買い求めた「三井の寿」。

 今日初めて飲んでみましたが、なるほど、まったくと言ってよいほど甘みを感じません。

 しかし確かに昔に飲んだ辛口と呼ばれるようなお酒の味わいとは違って軽くてすっきりとした感じがします。

 これが令和の辛口か、面白い。


 お酒の味わいなんて、最後は好みの問題なのですが、それにしてもやはり数多くの種類のお酒を飲んでみてそこから好きなものを選んでゆくと、自分なりの美味しさの感覚が研ぎ澄まされてゆくことでしょう。

 「若い人が作って若い人が好む辛口の酒」というキャッチフレーズは心をつかみます。

 お酒も観光も、ガイドさんが説明してくれて美味しさがさらに深まりますね。

 なんでも勉強して語れることを増やすというのは楽しいものです。

 勉強とはそういうことなんですね。


 


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