北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

がんばれ稚内

2007-02-05 23:04:38 | Weblog
 今日から明日にかけては幼いときの思い出深い稚内への出張です。

【がんばれ稚内!】
 特急オホーツクに乗って約5時間の汽車の旅です。

 車中では本も読めますが、ほんわか気持ちが良くなって、うとうとと眠ってしまいます。これがまた気持ちが良いのですが。

 稚内に到着するとまずは稚内市役所へ表敬訪問。横田市長さんも貴重な時間を相手して下さって、最近の稚内での話題について伺うことができました。

 こちらからは、まず次期北海道総合計画に向けた中間とりまとめへのパブリックコメントにご協力頂いたお礼を伝えました。

 宗谷地方からは人口の割に多くのご意見をいただいたのですが、こういうときにこそ地域の意見を大いに伝えて頂くことができて良かったと思います。

    ※    ※    ※    ※

 まず市長さんの口から出たのは、建設業の業態転換の話題。公共事業が減って行く中で建設以外の仕事にも挑戦をして行かなくては地域の経済が行き詰まってしまいます。

 ある建設会社さんでは、農地を借りて蕎麦づくりを始めたのだそうです。これは個人的にも応援をしたいところですね。ぜひ一度粉をいただきたいものです。

 また、漁協関係では中国までナマコの養殖の技術を勉強に行ったのだとか。ナマコは宗谷地方のものがブランド化されていて、結構な収益を上げているのですが、水が冷たいためになかなか大きくならないのが難点。

 そこで中国の養殖技術を学んで、少しでも早く大きくなるような取り組みを始めたそうですよ。

「中国と日本ではナマコの種類が微妙に違うらしいのですが、そういう取り組みを始めたという前向きな姿勢が良いでしょう。ナマコの水揚げは、稚内が年間800トンでダントツ1位、第2位が300トンということですから、作れば売れるというのは分かっているんですよ。こういうのが育って行けばよいのですが」

「昆布だって良いのがありますよね。私は高校生のときにこちらに里帰りしては、夏休みに昆布干しのアルバイトをしました」
「そうそう、その昆布にも面白い話があるんです。こちらの昆布は採れたらすぐに関西の業者さんに買われてゆくんですけど、これを関西の業者さんは倉庫に入れて、それなりのノウハウがあるのでしょうが、2、3年の間寝かすのだそうですよ」

「それは初耳です」
「でしょう、でもそうすると昆布が熟成するのでしょうか、採れた出汁の透明度が増すといって、付加価値がぐんとつくんだそうですよ」

「それは実にお手軽な付加価値のつけかたですね。漁協の皆さんもやるとよいですね」
「しかし、3年間も寝かすとなるとその間の収入が入ってきませんからね。場所も取るし、難しいのかなあ」

 北海道では、良いものが穫れているのですから、付加価値をつけるノウハウと自らの根性が頼みの綱と言えるでしょう。がんばれ稚内!ですね

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 その後は今地元で整備中の「第一副港開発」の現場を見せて頂きました。

 ここは、稚内駅から400mほど離れたところで建設が進められている、集客施設で、「港・水産・観光」をキーワードとして、まちなかの賑わいの回復や地場産業を活性化しようというねらいをもった建物なのです。

 昨年、この敷地内で石造りの倉庫を改築して琉球ガラスをアレンジした「北緯45度北のガラス館」をオープンさせましたが、今年の4月末にはこれと連動して、温泉、レストラン、物販、展示ギャラリー、屋台コーナーなどがお目見えすることになります。

 稚内の中心部では商店街も疲弊していて、旅行者が宿泊しても滞在して時間を過ごせる施設がないというのが悩みの種でしたが、これが賑やかなまちなかへのきっかけになると大きな期待が寄せられます。

 稚内駅周辺の再開発計画も進んでいます。

 まちの面目を一新する動きが始まっています。がんばれ稚内! 


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