朝一番に網走を出発して旭川経由で札幌へ戻ってきました。
網走からは遠軽経由で「旭川紋別自動車道」を通ってきましたが、途中の北見峠あたりから雪が降り始め、峠の路面は圧雪状態。
旭川に入るともう大雪で、高速道路が通行止めになるほどの大雪でした。そこから南下して深川あたりではもう雪は降っても積もってはいないくらいなので、旭川だけの大雪はちょっと驚き。この時期は秋と冬が混在しますね。
◆
さて、博多駅前の地下鉄工事に起因する道路陥没事故が修復され、通行止めが解除されました。
我々土木関係者の飲み会でも今最もホットな話題は博多の事故です。決して他人事ではないのです。
「漏水事故が起きてから通行止めまでの判断と対応の迅速さがすごかったね」
「漏水が早朝だったことが最大の幸運だね」
早朝で交通量がそれほど大きくなかったことから道路利用者が事故に巻き込まれることがなかったのが幸いでした。
もちろん、漏水発見から通行止めまでの迅速な対応が見事だったのですが、あれが朝の通勤時間だったとしたらとても無事では済まなかったことと思います。
そして事故発生からわずか一週間足らずであの大陥没を復旧した技術力を称賛する記事が多く見られます。
しかしこの記事ではイギリスを引き合いに出して、「英国では近年、英国独特の気候や交通量の増加、さらには「数十年にわたる投資不足」によって、『道路のくぼみ』が全国的に増えており、劣悪な道路状況が問題となっていると紹介した」とありますが、今回の博多の地下工事に起因する陥没と、道路の維持管理不足によって生じる道路陥没とは性質が異なるので同列には語れません。
ネットで調べたところ、我々の知恵袋である国土交通省寒地土木研究所による月例レポートにわかりやすい図がありました。
論文は『融雪機に発生する舗装のポットホールの実態と発生メカニズムの検討』というもので、このなかに、舗装面のひび割れから水が入ってそれが舗装アスファルトの下に入り込んでそれが凍結融解によって空隙ができやがて舗装アスファルト部分が壊れてしまうという発生メカニズムです。
このアスファルト面の痛みは宿命と言えるので、現実論として傷んでも問題にならないためにはしっかりと維持補修をすることに尽きるのですが、できるだけ早期のうちに手を入れれば簡便で安価に直せるものが、目先のお金がないからと言って放っておくと結果として大修繕になりそれはつまり修繕費が高上りになってしまいます。
定期的に計画的に修繕をすることが社会にとっても効率的な予算の執行になるはずですが、それが理解されないのはもどかしいところ。
さてさて、世間に問題意識をもってもらうための仕掛けはいかにあるべきか。入念な作戦が必要です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます