今週はとにかく話をする機会の多い運勢のよう。
先週掛川で講演会をしたところですが、今日は職場組織内の研修会での一時間半にわたる講話。
お題は「地方自治体から見た国の組織」というもので、なるほどこれは国の立場と地方自治体を経験した私にはぴったりのテーマです。
研修を主催してくれた事務局の方に伺ったところ、「どこかの首長さんにお願いしようか、とも思いましたが、そういう方は国の人たちに厳しいことは言ってくれないのじゃないか、ということで小松さんに頼もうということになりました」とのこと。
私で良ければできることは何でもご協力しようと思います。
自治体の現状と課題、そして国への期待はあるものの、やはり自分たちでやらなくてはならないことは多いもの。
財政問題から地方分権、合併とそして地域活性化へのビジョンなど、日ごろ困難に直面している自治体をもっと身近に感じて、何をどのようにすれば地域の幸せが増すのか、について改めて自分自身も考えるきっかけになりました。
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夕方からは、北大で今後国家公務員を受験しようと思っている人たちを対象にした『政策セミナー』が開かれ、私は公園緑地分野での行政の様子、そして仕事として歩める道筋や可能性について説明をする役回りを受けました。
当初は30分の説明に3人が応募してきた、と聞いていたのですが、急きょ飛び入り参加があって、7人の学生さんが聴いてくれました。
全員が公園緑地系の勉強をしているわけではなくて、土木専攻や建築専攻の学生さんもいて、いろいろな進路をまずはチャンスがある限り聞いてみようという姿勢に好感が持てました。
説明では、現状の国営公園や都市緑地保全制度、イベントや災害復旧・復興など多岐にわたる仕事の範囲を説明しました。
しかしながらこれらは、国として"これまでの"社会の課題をどのように政策や法律、税制などで解決しようとしてきたか、ということに外なりません。
これから国を背負ってみよう、という人たちの前には質的に変化した社会からこれまでにはなかったような課題が降ってくるに違いないのです。
だから、これまでと今については説明しましたが、ポイントは『課題を恐れずに多くの人と知恵を出し合っていかに課題を自分の手で解決できるかだ』ということ。
答えのない世界に飛び込む勇気を持ってほしい、ということなのです。
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説明の後には質疑応答や意見交換を行いましたが、「都市局と住宅局の違いは何か?」とか、「生物多様性で言うと公園は森林や農地と連携しないといけないと思いますが、省庁縦割りの現状は?」など、なかなか鋭い質問も飛び出しました。
皆真剣に聞いてくれて、予定の35分はあっという間。
私が学生の時にも先輩が何か話してくれたような気がしましたが、ほとんど実感はありませんでした。
多分同じような感覚なのだろうな、と思いながらも、『見えない課題に挑戦せよ』とは言われなかったので、それを伝えられただけでも良かったと思います。
若いということはうらやましいですね。
これからの社会を、よろしく!