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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

雪氷輸送最後の委員会

2007-03-08 23:06:46 | Weblog
 小雪が降って、道路は真っ白。今頃になって寒気が入ってきています。

【雪氷輸送最後の委員会】
 今日は午後に、雪氷輸送の成果について意見をいただく最後の委員会が市内で開かれました。
 思えば、いまの立場に赴任して最初に与えられたのがこの雪氷輸送プロジェクトでした。

 雪氷輸送プロジェクトは、北海道にばかり荷物が送られてくるものの、内地に帰るトラックには帰りに積んで行く荷物が少ないという「片荷問題」を解決するために、それならば北海道で作った氷を持っていってもらって東京で冷房用の熱源に使ってもらおうという発想から始まったプロジェクトなのです。

 私も最初は、こんなことは本当にできるのだろうか、と思っていました。しかし、計画を立てて苫東地域で氷を作り始め、春前に断熱材で保存をすると、案外これが融けずにもつではありませんか。

 そして昨年の春先から東京のビルを借りて氷を受け入れて冷房システムに冷熱を供給する実験施設を作らせてもらい、6月末からは実際に氷を東京までトラックで運んでみるという実験を行ったのでした。

 最初のうちは慣れないことからいろいろな失敗もありましたが、経験を積み重ねて、多くのデータを集めることができました。

 この試みは、北海道の寒さを逆手にとったもので、「氷は夏でも東京まで融けずに頑張れるのか?」という興味から朝のワイドショーでも取り上げられるなど、随分とマスコミに受けが良くて数多く紹介をされました。

 私も何度もインタビューに答えたものです。それもなんだか懐かしい思い出です。

    *   *   *   * 

 今日の委員会は、北大の佐伯先生を委員長として副委員長に三部会のそれぞれの部会長も集まってくださり、全部で約20名の委員が参加してくださいました。

 今回は最後の委員会ということで、これまでの総まとめの委員会でもあったのですが、その場への報告の一つは、氷づくりの再チャレンジでした。

 実は昨年は厚い氷の作り方がよく分からずに、結局約60センチ程度の氷しかできなくて、それがなんとも心残りだったのでした。

 そこで、この冬を利用して規模を少し小さくして二回目の氷づくりに挑戦したのでした。

 そこへ今年の暖冬です。氷づくりも危ぶまれたのですが、細かく噴霧するという工夫をすることで一番厚いところでは140センチという厚い氷を作ることができました。リベンジ成功です。

 もっとも課題も残りました。やはりコストをどれくらいまで下げられるかということや、輸送や最後の投入の手間などを現実的な手法にできるのだろうか、といった点に委員の質問も集中しました。

 本当は我々もそうした課題に更に実験を続けて対応をしてみたいのですが、我々に許された時間と予算は今月で尽きようとしています。

 今後は是非ともこれまでの成果を実際の事業に移すべく、民間事業者の活動に期待したいものです。またこれまでの成果をさまざまな場面でPRして行きたいと思います。

 2年間に渡りお世話になった委員の皆さんとともに、実験の計画を立て実験を行い、資料をとりまとめてくれた関係者の皆さんに心からお礼を述べたいと思います。

 ありがとうございました。

コメント
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