駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

『マクベス』

2013年12月27日 | 観劇記/タイトルま行
 シアターコクーン、2013年12月25日マチネ。

 11世紀中頃、スコットランド。ダンカン王(中嶋しゅう)に仕えるマクベス(堤真一)とバンクォー(風間杜夫)はノルウェイ軍に勝利を収めた帰り道、荒野で三人の魔女(三田和代、江口のりこ、平田敦子)に出会う。そこでもたらされたのは、「マクベスはコーダーの領主になり、やがて王になる」「バンクォーの息子は将来の王となる」という予言だった…
 原作/ウィリアム・シェイクスピア、翻訳/松岡和子、演出/長塚圭史、美術/池田ともゆき。全2幕。

 劇場の中央に六角形の舞台を組んで行われる芝居で、現代的な服装をした登場人物もいる、抽象的な演目でした。
 それはそれで素敵だと思うし、シェイクスピアの時代に囚われない本質というか、台詞の美しさを朗読として楽しむような部分がすごく強調されていてよかったと思いました。
 ただ、それは一方で、現代に生きる観客の共感や感情移入を阻みがちになるものだと思うし、その抽象性を堪能しつつもドラマとしては他人事に感じられて退屈を覚えなくもないという事態になりました。私はね。
 でもとてもシンプルにシェイクスピアらしい舞台に仕上がっていたと思いましたし、そして自分はこういうシェイクスピアはわりと苦手なんだな、ということが確認できたので、いい観劇だったと思っています。

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