駒子の備忘録

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フェルディナント・フォン・シーラッハ『犯罪』(創元推理文庫)

2018年04月18日 | 乱読記/書名は行
 一生愛し続けると誓った妻を殺めた老医師。兄を救うため法廷中を騙そうとする犯罪者一家の末っ子。エチオピアの寒村を豊かにした心優しき銀行強盗…魔に魅入られ、世界の不条理に翻弄される犯罪者たち。弁護士の著者が現実の事件に材を得て、異様な罪を犯した人間たちの真実を鮮やかに描き挙げた珠玉の連作短編集。2012年本屋大賞「翻訳小説部門」第1位に輝いた傑作。

 舞台『TABU』の原作小説『禁忌』の作家、としか知らなかったのですが、おもしろく読みました。シャープでスリリングで慈愛に満ちていました。一連の連作短編集としての構造も見事すぎました。解説もとても良かったです。
 けっこう著作がたくさんある作家なんですね、いろいろ読んでみようかなと思いました。


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