駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

『カサブランカ』東宝千秋楽雑感

2010年02月08日 | 日記
 6日ソワレの前々楽、7日マチネの前楽、ソワレの千秋楽と、宝塚歌劇宙組『カサブランカ』東京宝塚劇場公演の終盤に、見事に通い詰めてきました。
 感想については書き起こしていますが、幕開けから始めて未だカンカンという体たらく…
 だって言いたいことがありすぎて!
 まあそれはそのうち、ということで、とりあえず千秋楽についての雑感をば。

 ケイさんの定年卒業というイベントつきの回となりました。
 組長のご挨拶は、それはそれは立派。
 ケイさんのご挨拶は
「夢から醒めるときが来ました」
 という言葉から始まるもので、せつなかったです…

 大空氏の挨拶では、
「私は宝塚の中にいるので、宝塚の良さというものが本当にはよくわかっていないのかもしれません。でも宝塚は本当に夢の世界だと思うし、だからこそ自分のすべてが賭けられるところだと思います」
 みたいな言葉がありました。
 これが、なんか、キてね…

 アサコの退団挨拶でも、
「宝塚は私のすべてだった」
 みたいなことが何度も何度も何度も言われました。
 というか、卒業するときは生徒はたいていそんなようなことを言うのですが。

 で、
「すべてじゃないよ、世界は広いよ、他にも楽しいことや素敵なことはたくさんあるよ」
 って言ってあげたくなっちゃうんですよ。
 そんなにすべてを賭けちゃったら、それをなくしたときのショックはいかばかりか…とか思ってしまうので。
 宝塚をやめても、あなたを待っているものはたくさんたくさんあるんだよ、そんなに煮詰まらなくて大丈夫、悲愴的にならずとも大丈夫…とついつい言いたくなってしまうのです。

 でも、それって、宝塚にすべてを賭けるってワケにはいかない、他にも仕事とか家庭とか学業とかを抱えた一般の人が言う、余計なお世話なのかもしれないなーとも思いました。
 中の人は、充実した私生活も両立している器用な人ももちろんいるのかもしれないけれど、やはりスターさんともなるとそうも言っていられないのかもしれないし、それくらいの人でないとスターになれないのかもしれないし。
 すべてだ、すべてを賭けたい、すべてを賭けている、と言っている人に、
「そんなにがんばんなくていいよ」
 なんて、やっぱり簡単には言えないよな、失礼だよな…なんて考えたら、胸が詰まりました。

 いつか、必ず、この人の卒業にも立ち会うことになる。
 そのとき、ではどんな言葉をかけてあげられるだろう…
 とにかく、この人に、幸せでいてほしい。
 そんなことを想い悩んでしまう、ファンなのでした。イタいと言ってくださってけっこうです…

コメント
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