平成18年に60歳を迎える。六十と縦に書くと傘に鍋蓋(亠)を載せた形である。で、「かさぶた(六十)日録」
かさぶた日録
「安政元甲寅歳大地震記録」の解読 5
サンゴジュは工場の生垣などによく使われているが、このブログでは初めての登場だと思う。
夕べから一雨あって、クーラーのない部屋だが、わずかに下窓を開けて置くだけで、涼しく寝られた。今週が猛暑の最後で、週末からやや暑さも和らぐらしい。それにしても、降り出したら止まらない雨、温度計の上限を知らない猛暑、新型コロナの猛威まで加わって、この夏は随分と乱暴な夏になった。
アメリカでは新型コロナによる死者が17万人を超え、アメリカ人の死因で、事故死などを追い抜いて、心臓病、がんに次いで、死因の第三位になったと、ニュースで聞いた。アメリカでは、新型コロナは何時になったら終息に向かうのであろう。
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「安政元甲寅歳大地震記録」の解読を続ける。
天龍川裾(すそ)、倉中瀬(くらなかせ)と申す所、崩(くず)れ、その間へ寺壱軒入(はい)り、埋づまり候よし。
※ 倉中瀬(くらなかせ)➜ 浜松市東区豊町。
近村、大家(たいけ)の分、潰家(つぶれや)。赤土村、太郎助、友三郎、民右衛門、六兵衛、佐七、その外、潰家多し。平川村、太郎左衛門、庄左衛門。川上村、勘右衛門、源蔵、宮下より下は宜(よろ)し。丹野村、四郎次、東泉寿。ミ門村(三輪村?)、太郎左衛門。土方村、三郎兵衛。大坂村平潰(ひらつぶ)れ。来福村平潰。河東村前岡、潰家少なし。本村、又、坂里村平潰。成行村平潰。国安村平潰。合戸村平潰。塩原村平潰。門屋村、将監居宅・部屋蔵潰、伊之助皆な潰。池新田村、傳蔵平潰。朝比奈村半潰、柴原佐二右衛門平潰。鬼女新田藤八半潰。池新田村、傳蔵方、蔵潰候より、古金千五百両出で候由。これによって郷間(ごうあい)なり。
※ 大家(たいけ)➜ 金持ちの家。また、社会的地位や身分の高い家柄。
※ これによって郷間なり(これによってごうあいなり)➜「近村、大家の分、潰家」を受けて、「以上が郷の内」と締めくくった。
金谷宿、河原町惣潰(つぶ)れ、本町辺り半潰、源蔵平潰、八間之蔵、十五日目に棟上り候よし。三沢村、清右衛門潰、高天様潰。日坂宿潰家二、三軒。潮海寺村、酒屋国左衛門方、酒蔵二軒潰。棚草村、善四郎半潰。横地村、御陣屋、庄七無難。横地土積辺り、惣潰。加茂大頭龍(かもだいとうりゅう)矢場(やば)平潰。大頭龍東山落崩(おちくず)れ、四、五人なる人、この口へ落ち候よし、三間ばかり。大石村町家、十二月五日地震にて、岩落ち候よし。
※ 加茂大頭龍(かもだいとうりゅう)➜ 菊川市加茂、大頭龍神社。
※ 矢場(やば)➜ 弓を射る所。弓術のけいこ場。
(「安政元甲寅歳大地震記録」の解読つづく)
読書:「本所騒乱 剣客船頭 8」 稲葉稔 著
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