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第25番 長古山 延命寺 - 駿河百地蔵巡り 2回目

(長古山 延命寺山門)

はなみずき通りの娘婿の実家、O氏宅の前を通ると、O氏は前の畑で農作業中であった。少し立ち話をした。O氏は早朝、毎日散歩で白岩寺公園(白岩寺山 H160)に登っている。毎日10人位、散歩で登っている人がいる。あのレシャードさんにもよく会う。白岩寺公園の先には、少し下って登らなければならないけれど、お地蔵さんのある地蔵山があると話す。レシャードさんは近くで開業する、アフガニスタン人の医師で、有名人である。自分の気持が次の地蔵山に反応した。通り道だから白岩寺公園に登り、地蔵山まで足を伸ばそうと思った。

白岩寺公園に登る途中に、白岩寺がある。大きな本堂ながら、屋根の棟瓦が崩れて、本堂周囲が立入禁止になっていた。案内板によると、白岩寺は黄檗宗を日本に伝えた隠元禅師の法統を継ぐ、宝山最頂禅師が、元禄7年(1694)、島田代官、長谷川藤兵衛、及び島田宿の小塩孫十郎真之の助力によって建立開山した。正徳四年(1714)、火災に遭って全焼したが、彦根城主井伊侯により再建され、現在に至るという。


(白岩寺公園からの眺望)

放置茶園の斜面を一登りで白岩寺公園に出る。広い草地の山頂から、島田市が広い範囲で眺望できる、絶好の展望台であった。途中で数人の散歩する熟年の人たちに会った。わずかな登りだったが、運動不足に鈍った身体にはきつい登りだった。


(地蔵山の地蔵)

それより少し下って登り返したところが地蔵山であった。途中の登り道にはまだ夏の小虫たちがいて、肌を刺したり、うるさく集(たか)る。薮山にはまだ登る季節ではないと思った。山頂に新しい祠が建ち、石のお地蔵さんが安置されていた。登山道はこの先、話に聞いていた「阿知ヶ谷アルプス」に続くようだ。もう少し季節が移ったら「阿知ヶ谷アルプス」をたどってみるのも楽しそうである。白岩寺公園に戻って景色を眺めながら、自宅から持参のおにぎりを食べた。


(香橘寺の地蔵と六地蔵)

白岩寺山の東側に、香橘寺がある。県指定天然記念物の大南天を見に来たことがあるが、今日はお地蔵さんである。境内には見つからず、道路を横切った先の旧参道に、一体のお地蔵さんと、六地蔵がそれぞれ別の屋根の下に並んであった。

日差しがじりじりと暑い中、藤枝市に入り、光洋台団地の東側に延命寺を探した。古い道路が迷路のようで、方向感覚を失い、聞きたくてもお昼時分になって聞くべき人が誰もいない。ようやく自転車の中年男性を捕まえ聞いた。延命寺は有名なお寺ですよねえ。あそこではないですか。山裾の小高い所に見える屋根を示したが、自信はなさそうであった。近くまで行くと延命寺ではなく、光明寺であった。しかしおかげで自分のいるところがわかり、延命寺はすぐ先であった。


(延命寺の延命地蔵)

「南無延命地蔵菩薩」と、赤地に白抜き文字の幟がたくさん出ていて、すぐにそれと判った。山門に「駿河一国百地蔵尊第廿五番」の板が打ちつけてあり、間違いないと確認した。まずは東司(トイレ)を借りた。水分が汗で出てしまうので、トイレを借りるのはここが初めてだった。幟に導かれ、山門左手の地蔵尊に参った。延命地蔵尊を真ん中に、右手に、浮き彫りにした六地蔵(地蔵部分が剥落を始めている)、その右には庚申塚がある。見ざる、言わざる、聞かざるの彫刻でそれと判る。左側の石像は馬頭観音であろう。左端の石像は何の像か判らない。(つづく)
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