平成18年に60歳を迎える。六十と縦に書くと傘に鍋蓋(亠)を載せた形である。で、「かさぶた(六十)日録」
かさぶた日録
どれがイワナで、ヤマメやアマゴ
ご近所のSさんは渓流釣り歴40年以上という、うちの班きっての渓流釣りのベテランである。昨日のいも汁会に渓流魚のから揚げを提供してくれた。から揚げにちょうど良い15~20センチのものが、各々へ4尾ずつ渡った。軽く片栗粉(たぶん)を付けて、から揚げにする手際まで見学し、15人の皿に揚げたてを配る手伝いをした。
(から揚げにする)
席が隣りになったので、釣りの話を色々と聞いた。自分の素人の質問に色々答えてくれた。シーズンには岐阜県の川に通い、鮎釣りをメインにしているが、今年のように増水で水が濁って鮎が釣れないときは、渓流を遡ってイワナやヤマメを釣る。渓流では1尾も釣れない日もあれば、一日に今日出したくらい釣れる日もある。
皿の4尾の中には、イワナとヤマメとアマゴが入っている。色が黒くて大き目のがイワナ、赤い斑点が見えるのがヤマメ、小振りのものがアマゴである。いつもはこのくらいの小振りのものは、リリースすることが多いけれども、この会のために取り置いてくれたようだ。
鮎はわたも美味しいのでそのままだが、渓流魚はその場でわたを抜き、行き付けの民宿で冷凍してもらって持ち帰る。民宿には泊まることはめったにないのだけれども、40年も通っていると、そんな無理が効く。時には靜岡からお茶やみかんなどの手土産を持っていく。夜はほとんど車で寝る。から揚げは現場で簡単に出来る料理で、野営で酒の肴になる。
最近、滝と滝の間のふちで巨大イワナを釣り、今魚拓に出している。巨大イワナは一つのふちに一匹だけで住んでいる。巨大イワナ同士は縄張りを持っており、小さなイワナは巨大イワナに食べられていなくなる。つまり共食いをする。狭い生息場所に餌が少ないから、共食いも起きるのであろう。人が巨大イワナを釣り上げると、そのふちでの生態系がくずれて、外から巨大イワナが移って来るか、小さなイワナがたくさん住むようになるのか、そのどちらかであろう。
イワナ、ヤマメ、アマゴの、それぞれ味の違いが分かるかと聞けば、から揚げにしてしまうと分からないが、その前なら分かるという。ヤマメとアマゴは地方に寄って呼び方が違うだけではないのかと聞くと、DNAが違うから別のものであると判っている。生息地域も分かれているようだ。後でネットで調べたところ、最近は放流などもあって、ヤマメとアマゴの中間種もあったりして、かなり乱れているという。
ともあれ、4尾、醤油をかけて頭だけ残して美味しく頂いた。イワナが少し揚げ時間が短かったのか、骨が硬かったが、他は骨まで揚がっていた。Sさんごちそうさまでした。
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