河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1513- リゴレット、ラ・スカラ、グスターボ・ドゥダメル2013.9.13

2013-09-13 23:58:08 | インポート

 

 

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2013-2014シーズン聴いたコンサート観たオペラはこちらから
2013-2014シーズン
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2013年9月13日(金)6:30-9:40pm NHKホール
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美術、エツィオ・フリジェリオ
衣装、フランカ・スクァルチャピーノ
指揮、グスターボ・ドゥダメル
ジルベール・デフロ、プロダクション
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ヴェルディ リゴレット
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マントヴァ公爵 フランチェスコ・デムーロ
リゴレット、ゲオルグ・ガクニーゼ
ジルダ、エレーナ・モシュク
スプラフチーレ、アレクサンドル・ツィムバリュク
マッダレーナ、ケテワン・ケモクリーゼ
(in order of appearance)

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ミラノ・スカラ座
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第1幕 15分 40分
第2幕 30分
第3幕 32分
インターミッション30分ずつ
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第2幕の幕切れ親子の重唱、第3幕の四重唱、そして伏線がらみの一度聴いたら忘れがたい女心の歌、印象的でした。このほか最初から最後まで聴きどころ満載のオペラ。ドラマチックというより、テンションの高さとその持続がものすごく何度観てもいつも最後は、うなる。第1幕は複雑系なので1場2場を別幕仕立てにした方が、ドゥダメルの棒もさらに冴えわたったと思う。歌い手たちのバランスがよく重唱は聴きごたえがありました。
タイトルロールのガクニーゼは第1幕では喉が鳴りきっていない、ふかしている途中みたいな感じがありましたが、第2幕それに第3幕と会心の絶望リゴレットをテンション高く劇的に歌い切り、ご本人もかなりの満足模様。ベストのはまり役だと思います。力強く、憎まれ役と悲哀を見事に表現していたと思います。
王の愉しみ、マントヴァ公爵のデムーロもガクニーゼと同じく最初は細くて芯のあるテノールが前に出きっていなかったが、こちらも場が進むにつれ喉がどんどん開いていった。
第1幕をポーズで1場2場と続けていくのは、歌い手にとってはいいのかもしれないと思ったりもする。いろいろと交錯しますね。
ジルダはスキニーでなければならない。何しろ袋で担がれるわけですから。ゴロンと投げ出されそのあとも少し歌わなければならないので、それはそれで大変。体型(身体のライン)と弧を描く独唱がぴったりと重なれば、何も言うことはない。モシュクは、やや、ジルダのうぶさからは遠のいた感があるものの、一番手慣れている感じ、余裕のジルダですね。ピッチが上がりきるか、といったスリルが最初ありましたけれど、きっちりハイ音を揃えてくる。さすがというか、その歌いっぷりがだんだん気持ちよくなってきた。
それに、次のツボはあすこだね、狙いすまし。きわどい安定感だと。
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四重唱は、舞台下手にジルダとリゴレット、ここに光りはあたらない。結構暗い。そして上手にマントヴァ公爵とマッダレーナ、ここは明るい舞台。この対比で会心の重唱でした。
最後、袋から半身を乗り出したジルダ、抱えるリゴレット、舞台中央、くっきりとスポットライト。第3幕の光と影は美しいものでした。
演出は裏もなければ表もないもので、それはこの美しい舞台にはふさわしい。暗さを基調としてややくすんだ光と陰、シルエット、美しい背景。そして絵巻物でも見ているような衣装。踊りの見事さ含め、この舞台にはみとれました。色光あでやかで見事な舞台は余計な演出はご遠慮ですね、たしかに。
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復讐は2段構えになるのでしょうか。むしろ、憎しみと言った方がいいかもしれませんけれど、憎しみをあおったリゴレットは、復讐の刃が自分に向かうことになった。と言う。ここは訳なのかト書きなのか少し違和感あるあたりなんですが、そもそも道化ということが通奏低音として自虐的な部分を前史で占めていたのだろう。あらためて悲劇的なストーリーだと思う。
緊張感のあるいい舞台でした。
オーケストラの音合わせは第1幕の前だけでしたね。
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ところで今、飛ぶ鳥を落とす勢いの超絶好調男グスターボ・ドゥダメル、お初です。1981年生まれと言うから、32が33ですね。見た目以上に若い。場数をかなり踏んでいるらしく、余裕の指揮と思いました。ちょこんと挨拶してクルンと振り向いて、あっさりと振り始めます。ピットに入っていますので指揮ぶりはよくわかりません。もう2回オンステージで観る予定ですの、振りぶりはそのときに。
音だけ聴いているとかなりダイナミックなレンジ。ただテンポは極端に動かすようなところはありません。滑らかさとダイナミックさを兼ね備えて、また緊張の糸が切れないので、歌い手やオーケストラに適切な指示がずっーと行き届いていると思われます。
指揮も歌も含め、第1幕第1場はエンジンをふかすモード。劇場のパターンですね。
指揮者はこの年齢でラ・スカラ連れて国外上演ツアーなわけですから、それもリゴレット、アイーダ、他公演、久しぶりにとんでもない指揮者の登場かと思います。
このあと9/16ヴェルディのガラコン、9/19コンサート・スタイルのアイーダと聴く予定です。
おわり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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