河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2740- ハイドン34、ブラームス3インテルメッツォ、ベートーヴェン、ディアベッリ、ポール・ルイス、2019.10.1

2019-10-01 23:09:04 | リサイタル
2019年10月1日(火) 7pm 王子ホール

ハイドン ピアノ・ソナタ第34番Op.42 HobⅩⅥ:34  5-6-4

ブラームス 3つのインテルメッツォOp.117  5-5-6

Int

ベートーヴェン ディアベッリのワルツの主題による33の変奏曲ハ長調Op.120  54

(encore)
ベートーヴェン  6つのバガテルOp.126より 第5曲  2


ピアノ、ポール・ルイス


ディアベッリは真のベートーヴェンという趣きで作品のあまりの広がりに終わる否や、ふ~とまずは一息。約1時間弱の連続演奏。あっという間に終わってしまいました。終盤のバッハモードで演奏は佳境に入る。結局、32番の先を行く様な流れやバッハまでの圧倒的なすそ野の広さ。全てを内包しているのではないかとさえ思わせるベートーヴェンの見事な作品、それに、ルイスの激静強弱色彩等々、変化が同質の美音で響き渡り、作品を押す。音楽の使徒のようなルイスの佇まい。まことにもって何も言う事は無い。
ルイスのピアノはどんな場面でも結構な強い弾きで決然としている。太くて明るく響き渡る。
ベートーヴェンは作品120までいっても変奏曲を追う。ディアベッリは徹底的、完膚なきまでの追及のあかし。あの一つのフレーズからこんなにたくさんのものが生み出されるとは、創作の意欲が止まらない。
自分のイメージとしてはベトソナ31番の冒頭、なにか人生、途中から始めたような、あの達観メロディー、あれを思い出すんですね、ディアベッリのフシ。
キリリとしていて幅広な演奏、なんだか人柄そのものの様な内容でしたね。圧巻のディアベッリ。



前半1曲目はハイドン。ベトソナ1番の駆け上がるような出だしを思い出させる。そして完璧なソナタ。提示部リピートではやや表情が変わる。
アダージョは隙が無い。スローでも全く弛緩しない。どこにも隙間が無い。明るくて太くてややウェットな響きが続いていく。そしてクルンとモードが変わり終楽章へ。音楽の表情という言葉がふさわしい。魅力的。ソナタの作品が見事に出来上がった。

次のブラームス。3曲ともに、アダージョ・~。となっているインテルメッツォ。2曲目はややテンポを上げ快活に。結局3つ合わせて一体化した姿が見えてくる。ハイドンとはやや違い、一音一音を伸ばし切るところがあって余韻に浸りながら味わう秋の味覚。それに込めた表情の変化、陰陽、光の指す場所が少しずつ変化していく。見事なブラームスでした。

いかにも生真面目そうなポール・ルイス、ストイックな感じは無くてなによりも音楽への使徒のように見える。表情は変わらず、割とあっさり弾き始める。コンセントレーションが始まる前から炎なのだろう。ひざの間に両手を持ってくるおじぎ。さあ、聴衆の皆さんも音楽への感謝を一緒に、そんな感じかな。
かぶりつき席で拝聴、たまに声も聞こえてきましたね。
充実の内容でした。ありがとうございました。
おわり














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