河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

PC版に一覧等リンクあり。
OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2706- メシアン トゥーランガリラ、ムラロ、ミラー、パーヴォ、N響、2019.6.22

2019-06-22 19:09:57 | コンサート

2019年6月22日(土) 2:45-5:00pm オーチャード

2:45pm プレコンサート(通訳付き)

メシアン 幼子イエスに注ぐ20のまなざしより 15.幼子イエスの口づけ  11
 ピアノ、ロジェ・ムラロ

シンシア・ミラー BBCドキュメンタリーシリーズ「ホーキングの宇宙」から
「コスミック・レイ」   7
オンド・マルトノとトーク、シンシア・ミラー



3:30pm

メシアン トゥーランガリラ交響曲 7-8-5-11-7-11-4-12-5-8

ピアノ、ロジェ・ムラロ
オンド・マルトノ、シンシア・ミラー

パーヴォ・ヤルヴィ 指揮 NHK交響楽団
ゲスト・コンマス、ロレンツ・ナストゥリカ=ヘルシュコヴィチ



数々聴いてきたトゥーランガリラ、N響だとスーパーのカート付き手押し車のようなものを押して登場したプレヴィンの棒によるものが記憶に新しい。

1306- オリヴィエ・メシアン トゥーランガリラ交響曲、アンドレ・プレヴィン N響2011.10.21

1307- 二日目 メシアン トゥーランガリラ、プレヴィン N響2011.10.22 


と、その前に、この日はスタートが3時半なれど、その45分前からプレコンサートがあった。これがまた、ゴクリとのどが鳴るような出色物。ソリストお二方によるお話とプレイ、聴きごたえありましたね。お二方のプレコンはオンステージで。
ムラロのまなざし、幼子イエスの口づけ。客のせわしない動きに一旦、聴衆のほうをにやりと睨み、すごい集中力で弾き始める。メシアンの調べ、何を探してどこに行くのか、チリチリとヒートしてくる。もとより、ムラロはそのまなざし全てが頭の中で鳴っているのだろう。ゆっくりとロングなメシアンの調べに舌鼓を打つ。なんだか、オズボーン神越えのプレイを思い出す。

2345- メシアン、幼子イエスに注ぐ20のまなざし、スティーヴン・オズボーン、2017.5.18

2462- メシアン、幼子イエスにそそぐ20のまなざし、エマール、2017.12.6 


シンシアさんはオンド・マルトノをあちこち動きながら丁寧に説明。演奏が終わってからも舞台下の客に色々と説明していましたね。実に有意義なお二方によるプレコンでした。ここまででかなり満腹。

さて、本編。

トゥーランガリラをかぶりつき席で。こうやって間近で見るとほぼピアノコンチェルトの様相を呈している。その証明のようなプレイ。オーケストラの大波フレーズにムラロのピアノが細やかに動く。ひとつの大波の中でピアノの微分化された動きは余りもしない詰まりもしない。鮮やかなり。なんだか別物同士の調和の凄さ。近いとよくわかる。

そして、パーヴォN響の上方指向グラヴィティがメシアンを雄弁に語る。
パーヴォのトゥーランガリラはシャープな刻み節はほどほど、柔らかく磨き上げたツルツル度は空中浮遊する雲の絨毯、得も言われぬ上方指向グラヴィティが良く決まる。メシアンが上方に浮遊していくようなパフォームだ。
思いの外、柔らかめ。座った席が奏功したかな。このホールだしね。研ぎ澄ましと柔らかさがうまくブレンドしている。音色がワンパターン化するのを避けているようにも聴こえる。
8楽章までの入念な演奏に比して終楽章があっけなく思えたのはこれまでに無かった感触だが、もしかすると作品構成の弱点がスカッと見えてしまったのかもしれない。パーヴォだけにね。

たくさんのトゥーランガリラ聴いてきました。いつか最前列で聴きたいものよ、と思っていて、今日かなえました。
おわり




















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