河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

PC版に一覧等リンクあり。
OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2393- ラフマニノフ、PC3、反田、Sym2、秋山、東響、2017.8.11

2017-08-11 21:58:35 | コンサート

2017年8月11日(金) 3:00pm シンフォニーホール、ミューザ川崎

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番ニ短調  18-11+15′
  ピアノ、反田恭平
(encore)
モーツァルト ピアノソナタ第11番 第3楽章 トルコ行進曲  2′

Int

ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調  19-10-14+13′

秋山和慶 指揮 東京交響楽団


フェスタサマーミューザ2017千秋楽。ドラマティック、ラフマニノフ!と銘打ったコンサート。超絶的人気ピアニスト反田のラフマニノフPC3。これを聴き逃すわけにはいかない。

初めて彼を聴いたのは今年6月の公演。
2360- ミュージック・トゥモロー2017、反田、レネス、N響、2017.6.9

今日の3番を演奏するのは3回目と、プログラム冊子にあるインタビュー記事に書いてある。本人もだいぶ思い入れがあるようだ。
エキサイティングな演奏。入れ込みが凄い。最後の最後まで溜めておくブラス連中の静かな聴き込みも凄い。聴衆もプレイヤーも全部引き込んでしまった。

硬軟自在でたまに独特な節回しが出てくるあたり余裕を感じさせるし、難物3番をフラフープのように回す。ピアニストを中心にしてなんだかみんなその遠心力でグルグル回っているような感じ。
目まぐるしく動く指はあんまり速くて見えない。鍵盤にタッチするのが速いかはたまたピーンと直ぐに上にはじくように上げ即座に次の音に移るのが速いか。次の打点ポジション取りがものすごく速い。ピュアできれいな響き。ラフマニノフだなあ。隅々までクリーンな響き。明瞭でクリア(同じ)。華麗な3番。素晴らしい。

冒頭のミステリアスな響きからグッと引き込まれた。第1,2楽章での静かなパッセージでの動きは水際立って美しい。日がさす小川の流れは艶やか。独特な節回しで伸縮自在になるところも多発。流れが自然で説得力ありますね。うなるわ。
アタッカで終楽章へ。やや大きめのアクションも結構出てくるけれども自意識過剰ゼロ世界で、なにやら指揮をしているようでもある。6月のターネイジのコンチェルトでもそうでしたね。リズムを取っているというより大きな流れをつかむようにしていて、自分を波に乗せようとしているようでもある。
終楽章は1,2楽章との対比の妙がよく出ている。ものすごい集中力で高濃度。こちらはそれを享受すれば心地よい緊張感が広がる。終わり前に現れるごく短いコラール風な祈り。音楽のエモーショナルな圧力を垣間見るよう。前2楽章を思い出させる。そして一気にコーダへ。静かに聴いていたブラスセクションは催眠術から解き放たれたかのように高らかに下降3連符と後打ちとシンコペーション、蹴り上げるようなラフマニノフ終止。圧巻。圧巻。
堪能しました。夢見心地からなかなかさめない。

この3番、これから何度も弾いてほしいですね。ホロヴィッツみたいに。

今年の川崎祭りの東響、初日のノット棒での浄夜、ハルサイ。そして締めのラフマニノフ。あんまり素晴らしくて、もはや、何も言うことなし。センセーショナルでエポックメイキングなお祭り刻印になりました。ありがとうございました。
おわり


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