2019年11月21日(木) 7pm サントリー
ブルックナー 交響曲第8番ハ短調 ノヴァーク版第2稿(1890) 17-15-28-24
ズービン・メータ 指揮 ベルリン・フィル
●
2-2-2-4-2-2-2-c1
5-5-5
6-3-4-4-8-c3
2-2-2-8-3-2-2-c3
約85分、手綱から解放されたスペシャリスト集団の自由度マックス・サウンドは稜線キワキワの離れ技、やっぱり、底無し能力オケでした。ひと時の峻烈を追うことのないブルックナーは横広モーメントの連続で実質音幅に正比例しているかのようなもので、揺らして合わせて、この余裕。悠然としたブルックナー・サウンドに心からしびれました。一昨日の川崎公演の締まり具合とはまた別の味わい、このふところの深さ。
2760- ドン・キホーテ、エロイカ、メータ、ベルリン・フィル、2019.11.19
アダージョのABは、Aが2パーツ、Bも2パーツというのがよくわかるもので、ABABA計10回があっという間に過ぎ去る。なんだか、完璧な建築物件でも見ているかのようだ。
滴る3回目Aの経過句のコクが増し、しっとりしなやかにコーダの潤いへ。湯気でもでそうな楽章でした。第九同様、ここにあってよかったな、の第3楽章ですね。ブル9も同様。色々と思い浮かぶ絶品演奏でした。
終楽章は展開部と再現部が珠玉のような充実度、ここはすごかった。音楽の盛り上がりがくっきりと鮮やかに。
長めで変幻自在、たくさんのエレメントが複雑に絡み合う展開部をメータがゆっくりと極みの棒でほぐしていく。充実の展開。
提示部よりさらにスケールの大きい響きの共演となった再現部。大伽藍のコーダの先取りだ。蝋燭炎の狼煙から一転、全インストゥルメントでの一斉強奏。メータは何事もなくスルッと入る。圧巻の既出主題の重なりに、終楽章コーダではなく作品全体のコーダと知る。強烈に空高く聳え立つ最高峰の作品と極みの再現演奏。悶絶しました。
ベルリン・フィルの音はマッシヴで大砲級の威力。なみいる綺羅星のスペシャリストプレイヤー達が鳴らしきる絶対演奏ブルックナーに隙無し。
サラはワグチュー。ドール連中と結構な距離、音色が同質で極めて注意深く練り上げられているプロフェッショナルな色彩の味わいが濃い。アンサンブルの妙はいたるところに見られましたね。
ブルックナー8番、満喫しました。
おわり
8番の保有音源は99個です。
ブルックナー 交響曲第8番ハ短調 ノヴァーク版第2稿(1890) 17-15-28-24
ズービン・メータ 指揮 ベルリン・フィル
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2-2-2-4-2-2-2-c1
5-5-5
6-3-4-4-8-c3
2-2-2-8-3-2-2-c3
約85分、手綱から解放されたスペシャリスト集団の自由度マックス・サウンドは稜線キワキワの離れ技、やっぱり、底無し能力オケでした。ひと時の峻烈を追うことのないブルックナーは横広モーメントの連続で実質音幅に正比例しているかのようなもので、揺らして合わせて、この余裕。悠然としたブルックナー・サウンドに心からしびれました。一昨日の川崎公演の締まり具合とはまた別の味わい、このふところの深さ。
2760- ドン・キホーテ、エロイカ、メータ、ベルリン・フィル、2019.11.19
アダージョのABは、Aが2パーツ、Bも2パーツというのがよくわかるもので、ABABA計10回があっという間に過ぎ去る。なんだか、完璧な建築物件でも見ているかのようだ。
滴る3回目Aの経過句のコクが増し、しっとりしなやかにコーダの潤いへ。湯気でもでそうな楽章でした。第九同様、ここにあってよかったな、の第3楽章ですね。ブル9も同様。色々と思い浮かぶ絶品演奏でした。
終楽章は展開部と再現部が珠玉のような充実度、ここはすごかった。音楽の盛り上がりがくっきりと鮮やかに。
長めで変幻自在、たくさんのエレメントが複雑に絡み合う展開部をメータがゆっくりと極みの棒でほぐしていく。充実の展開。
提示部よりさらにスケールの大きい響きの共演となった再現部。大伽藍のコーダの先取りだ。蝋燭炎の狼煙から一転、全インストゥルメントでの一斉強奏。メータは何事もなくスルッと入る。圧巻の既出主題の重なりに、終楽章コーダではなく作品全体のコーダと知る。強烈に空高く聳え立つ最高峰の作品と極みの再現演奏。悶絶しました。
ベルリン・フィルの音はマッシヴで大砲級の威力。なみいる綺羅星のスペシャリストプレイヤー達が鳴らしきる絶対演奏ブルックナーに隙無し。
サラはワグチュー。ドール連中と結構な距離、音色が同質で極めて注意深く練り上げられているプロフェッショナルな色彩の味わいが濃い。アンサンブルの妙はいたるところに見られましたね。
ブルックナー8番、満喫しました。
おわり
8番の保有音源は99個です。