書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

中国帰還者連絡会訳編 『覚醒 撫順戦犯管理所の六年』

2006年05月16日 | 東洋史
 管理者側の回想と証言。
 それによれば、“革命教育”(思想改造)のほうが被収容者が罪を認めるよりも先に行われている。もし物事の順序がそのとおりだったのなら、これはやはり洗脳ではないのか。
 証言の中には、革命教育・思想改造はおのれの罪を認めさせるために行われたものであって、“認罪教育”とも呼ばれていたというものがある。
 
 参照。→2002年10月28日欄、野田正彰『戦争と罪責』 

(新風書房 1995年4月)