『筑摩世界文学大系』9「インド アラビア ペルシア集」(筑摩書房 1974年3月)所収、同書205-249頁。
冒頭すぐ、「そなたはこの民族の支配者を身ごもった」(206頁)というくだりがでてきて、翻訳というもののもつ難しさときわどさというものをあらためて感じた。現代日本語で言う“民族”とまったく同じものがその昔のかの地にあったはずはなし、それしか当つべき訳語がないとしても、アラビア語の原語彙は、何をどう指すことばだったのか。
冒頭すぐ、「そなたはこの民族の支配者を身ごもった」(206頁)というくだりがでてきて、翻訳というもののもつ難しさときわどさというものをあらためて感じた。現代日本語で言う“民族”とまったく同じものがその昔のかの地にあったはずはなし、それしか当つべき訳語がないとしても、アラビア語の原語彙は、何をどう指すことばだったのか。