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書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

湯志鈞 『康有為伝』

2013年10月10日 | 伝記
 著者によれば、『実理公法全書』の頃の康有為が言う「公理」が指していたものは、「仏教・西洋科学・陸王の学」のそれであり、当時はまだ今文学の意味が入ってきていない(「第一章 學習西方」本書11頁)。ただし康は、西洋の社会科学のことを、自然科学の成果を取り込んでその上に成り立つ、自然科学以上の科学だと思っていた(同、14頁)。
 著者は、康は最後まで立憲君主制を唱えていたのは確かだが、後年には君主制への執着からそれを唱えるようになっていたから思想的に首尾一貫していたとはいえない、しかし反動というのもあたらない、ただ彼は革命と共和制を志向する時代に乗り越えられてしまっただけだとする。

(台灣商務印書館 1997年12月初版 1998年10月初版第2次印刷)