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書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

「ギングリッチ氏、パレスチナ人は『創作された』民族で『テロリスト』と発言」 を読んで

2011年12月11日 | 地域研究
▲「AFPBB News」2011年12月11日 19:09 発信地:デモイン/米国。(部分)
 〈http://www.afpbb.com/article/politics/2845285/8189139

 2012年の米大統領選で共和党の指名獲得を目指す候補者たちの討論会が10日、米アイオワ(Iowa)州デモイン(Des Moines)で行われ、パレスチナ人が「創作された」民族であると述べたことについて問われたニュート・ギングリッチ(Newt Gingrich)元下院議長は、発言を撤回せずに、パレスチナ人は「テロリスト」でありイスラエルを破壊しようとしていると主張した。
「私の発言は事実だろうか?イエスだ。私の発言は歴史的真実だろうか?イエスだ」と、ギングリッチ氏は語った。
 世論調査で急伸したギングリッチ氏は、9日に公開されたインタビューで、「創作されたパレスチナ人という人びとは、実際はアラブ人であり、歴史的にもアラブ社会の一部だった人びとだ」と語ったことで、激しい批判にさらされている。
 (太字は引用者)

 同氏のもとの発言(英語)について、たとえば BBC の報道ではこうなっている。

  〔...〕 Mr Gingrich defended his recent statement that the were an "invented" people.
  "Is what I said factually true? Yes," Mr Gingrich said. "Somebody ought to have the courage to tell the truth. These people are terrorists."


 “創作された” "invented" 。“発明された”でもいい。人為的・作為的なニュアンスを含む。なお、太字の部分の原語は、Al Jazeera English の引用によれば以下である。

  "I think that we've had an invented Palestinian people who are in fact Arabs, and who were historically part of the Arab community ... and they had a chance to go many places, and for a variety of political reasons have sustained this war against Israel now since the 1940s, and it's tragic."

 これも、ほぼ正確な日本語訳といえる。
 なんでこんなことを書いているのかといえば、「創作されたパレスチナ人という人びとは、実際はアラブ人であり、歴史的にもアラブ社会の一部だった人びとだ」という部分に限って言えば、これはウイグル人にも通じることだからだ。これまで何回も書いてきたが、ウイグル人は1921年に創作された民族だ。そして彼らは、実際にはテュルク系民族であり、歴史的にもテュルク社会の一部だった人々だ。
 ただ、ウイグル人はパレスチナ人と違っているのは、これもおなじく Al Jazeera English の同じ報道で引用される氏の言葉を借りれば、パレスチナ人が「1948年のイスラエル建国後他の土地へ移り住むことができたはずだった(could have chosen to live elsewhere after the creation of Israel in 1948)」のとは恐らく異なり、「1911年の辛亥革命後あるいは1949年の中華人民共和国成立後他の土地へ移り住むことができたはずだった」わけではなかったことだ。現在ウイグル人と呼ばれている人々は、オアシス都市の定住民なのだから。だがその辺の事情はパレスチナ人も同じではなかっただろうか? 純粋な遊牧民でもないかぎり、そんなに簡単に住み慣れた土地を捨てて移動できるはずがない。
 「テロリスト」とならんでこの点が、ギングリッチ氏の発言で認識のおかしな――もしくは粗雑な――ところである。

「ソウルからヨボセヨ 対馬はすでに韓国領?」

2011年12月11日 | 地域研究
▲「msn 産経ニュース」2011.12.10 03:42、黒田勝弘。
 〈http://sankei.jp.msn.com/world/news/111210/kor11121003430000-n1.htm

 気が狂っている、あるいはそれを装っているから。前にも書いたが、韓国人が尊敬する望ましい人間像のひとつに「狂人」というのがあるらしい。あるいは佯狂者が尊敬される(そしてその結果地位と金が手に入る)風土があるらしい。

「中国が『孔子平和賞』をプーチン首相に、本人は無言、党は『一文の価値もない』―米メディア」

2011年12月11日 | 地域研究
▲「レコードチャイナ」2011年11月18日 6時11分、翻訳・編集/NN。(部分)
 〈http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=56112

 だが、これに対するロシア側の反応は冷ややかだ。プーチン首相は全くのノーコメント。ロシアメディアもほとんど報じていない。同首相が党首を務める「統一ロシア」はウェブサイトで「一文の価値もない」とバッサリ。「わけの分からない小さな賞が厚かましくも何とかしてプーチン首相にすり寄ろうとしている」とするロシア著名記者の評論を掲載し、遠まわしに「迷惑だ」と言っている。
 一方、ロシアの人権団体は「中国自身が人権をひどく踏みにじっている。プーチンも同じ。そんな国から『平和賞』をもらうとはお似合いだ。この賞の国際的な価値をさらに貶めるだけ」と笑い飛ばした。同首相は7月に「民主化に貢献した政治家」としてドイツの民間団体から表彰されたが、内外からの激しい批判を受け取り止めになるという事件も起きている。


 もともと国内向けの自己アピールにすぎないのだから、ダシにされた外部の人間が相手にしないのは当たり前だ。相手の立場都合や迷惑など何も考えていない。
 それにしても、李卓吾が今日生きていたら、これら道学先生(どうがくせんせい)乃至口に美辞麗句を並べその実これ私利を図るの偽善者たちを見て、どれだけ罵倒するだろう。王陽明でもよい。