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書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

Игорь Попов 『Россия и Китай: 300 лет на грани войны』

2011年03月03日 | 東洋史
 直訳すれば『ロシアと中国 戦争瀬戸際の300年』という書名。なんだか扇情的な題名だが、事実局地的といえ戦争をしたのだから別に瀬戸際ではないし、隣国同士では国境の小競り合いがあって当然でもあろう。実際の中身はオーソドックスな関係史である。取り上げた期間は17世紀の明末清初から1917年の2月革命まで(ただし実質的には1905年の日露戦争終結の時点で終わっている)。マイセーエフもそうだがソ連時代に踏み込まない理由はよく分からない。分からないといえば著者のイーガリ・パポフがどこの誰かも、著者紹介が何処にもないので分からない。ヤフーのロシア語版で調べてみたら、歴史学の修士号を持つイーガリ・ミハイラヴィチ・パポフ(Игорь Михайлович Попов)という人と同一人物らしい。

(Москва, изд. Астрель, 2004)

三田博雄責任編集 『科学の名著』 7 「ギルバート」

2011年03月03日 | 自然科学
 ウィリアム・ギルバート
 巻頭吉田忠氏解説「ギルバートの磁気哲学」に付けられた「参考文献」と、本巻「月報」に寄せられた板倉聖宣氏の文章「科学の古典の読み方 ギルバートとデカルトの磁石論」から、板倉氏が『磁石論』の抄訳を出版されていることを知る(仮説社、1978年)。調べてみると2008年に新版が出ていた。

(朝日新聞社 1981年3月)