書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

[AC論説]No. 183 「以『幇』治国」 から

2009年05月19日 | 抜き書き
▲Andy Chang「AC通信:No.183」2006/08/30。 (部分)
 〈http://www.melma.com/backnumber_53999_3332735/

 中国人はこれから百年たっても民主国家を作れない。理由は簡単、「唯我独尊、排除異己」だからである。中華思想とは異民族を征服し同化する、同化できなければ滅ぼす。だから中華思想の根底は「野獣の集団攻撃」で反対者を抹殺することにある。国民は専制統治の対象で「臣下」であるから、自由を与える必要がない。
 チベット、新疆、台湾における中国人の制圧と掠奪を見ればわかるように、漢民族は異民族を同化または滅亡させる。世界中に分布した中国人は各地でチャイナタウンを作り、雑草が蔓延るように中華文化を広めていく。中華文化とは漢民族の幇派を作ることだ。

 これができないと中国人は不機嫌になるわけだ。这是为啥“中国不高兴”。

蘇暁康/王魯湘編 辻康吾/橋本南都子訳 『河殤 中華文明の悲壮な衰退と困難な再建』 から

2009年05月19日 | 抜き書き
 中国古代科学技術は近代に至ってはじめて落伍し、西方の近代科学はその成長を早め、たちまち中国を追い抜きました。これは科学技術を社会構造の面からみた場合です。それ以外に文化の方から見ると、中国古代の有機的自然観、「天人合一」思想、直感による演繹的思惟方法、また倫理中心主義、つまりいかなる問題でも価値判断を加える考え方、これらによって中国古代の人々は物事の是非とか倫理を越えることはできず、また客観的な中立性を以て事物の判断の原則とすることは困難でした。こうした文化と科学技術の関係について私たちの研究はまだ十分ではありません。 (劉青峰・中国科学院副研究員〔当時〕。「第三部 きらめき」、本書73頁) 

(弘文堂 1989年3月)

「<カバーストーリー>日本でマッコリが売り切れ(1)」 から

2009年05月19日 | 抜き書き
▲「中央日報 Joins.com」2009.05.19 09:44:15。(部分)
 〈http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=115425&servcode=300§code=300〉

 韓国の酒が外国人を引きつけ始めている。日本では「マッコリバー」が生まれ、モンゴルでは最も売れている輸入ビールが韓国産だ。国税庁の具敦会(ク・ドンフェ)消費税課長は、「焼酎、ビール、マッコリなどが65カ国に輸出されている。酒も今では輸出のドル箱商品だ」と話す。「世界化」にはまだ遠いが、少なくともそのスタートは切ったことになる。

 マッコリはたしかに美味しい。でも、記事を書いているあなたがたが造ったわけではないでしょう? 

 →今年03月30日、「アホバカ間抜け『中央日報』

外務省編 『小村外交史』

2009年05月19日 | 日本史
 信夫淳平『侯爵小村寿太郎伝』(1922年6月脱稿の「甲号本」)を大幅に補訂したもの。もと『日本外交文書』別冊として1953年刊。(以上、巻末の解説今井庄次「『小村外交史』と稿本『侯爵小村寿太郎伝』について」による。)
 乃木希典が殉死した後、頭山満はある人に、「先帝には小村を先供に、乃木を後供にせられて御満足でしょう」と言ったそうな。この挿話を承けて、「小村・乃木という代表的な文武の官僚を先後供とした明治天皇を語る国士頭山満、まさに明治史を結んで相応しい光景である。」という文章で、全編は〆め括られる。

(原書房 1966年5月第1刷 1980年8月第2刷)