くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「やばい日本史」

2018-11-19 05:33:28 | 歴史・地理・伝記
 児童書コーナーから借りました。本郷和人「東大教授がおしえる やばい日本史」(ダイヤモンド社)。
 表現はかなり受け狙いですが、内容は本格的です。中学生が知識を広げるには手頃だと思います。
 偉人の「すごい」面と「やばい」面を比較して描いてあり、結構参考になります。
 例えば芭蕉。「武将おたくで遺言は『推しメンの隣に埋めて』」。
 そう、彼は「平家物語」が大好き。「おくのほそ道」は「聖地巡礼」だと書かれていてウケてしまいました。確かに確かに。
 そして、最も芭蕉が愛したのは義仲だとして、こんな句が紹介されています。
 「義仲の寝覚めの山か月悲し (義仲も夜中に目を覚まして、この山で月を見ていたかと思うと……!)」
 そして、義仲の隣に墓地があるそうです。最後に書いてあるのは、「ミーハーですがなにか?」 ははは。

 卑弥呼から太宰まで多岐にわたる人選で、おもしろく読みました。
 驚いたのは、近代史のなかで山口淑子が取り上げられていたことです。李香蘭、歴史上の偉人なのね……。
 日本史、好きな分野は詳しいけど、わたしの場合は幕末が苦手なんですよね。なるほどと思わされることが多くて、知識が整理される感じです。エピソードを知るのも楽しい。ここから歴史に興味が持てるならいいと思います。
 文学史分野も多くて、話のネタになりますよ。
 ただ、ちょっとビロウな話題も……。男子は好きかもしれませんが、わたしは好きじゃないなあ。