くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「誰にもさがせない」大崎梢

2016-06-27 22:51:56 | ミステリ・サスペンス・ホラー
 大学生の晶良は、幼なじみの伯斗から急に山歩きに誘われます。かつて夢中になった六川村を探しに行こうと。
 ふたりの祖母はやはり幼なじみで、昔友人から隠れ里の地図を書いてもらった。穴山梅雪の隠した財宝を守るためにひっそりと存在するその村は、誰にも知られないままに廃村になってしまったらしいのです。
 小学生のときに見つけた別の村跡に向かったところ、誰かが入り込んだ形跡があって……。

 大崎さんのサバイバルものです!
 幻の村に眠る埋蔵金を求める人々と、振り込め詐欺のグループとが、山梨県を舞台に交錯するサスペンス。ほとんどが山中でのやり取りなので、映画になってもいいかもしれません。
 「誰にもさがせない」(幻冬舎)。
 タイトルからいっても、この埋蔵金は見つからないのではないかと思います。「一度は見つかる、二度めはない」というようなジンクスも書いてありましたよね。
 見つからないからこそ、ロマンなんじゃないかな、と思ってしまいます。
 わたしは、ちょっとお調子者だけと意外としっかりしている吉井くんが好きですねぇ。(晶良の友達で、山についてくるのです)
 最初に登場したカノコ先輩のお友達(来年度の湖衣姫役)は、もっと重要な役回りかと予想したのですが……。
 わたしも山梨に行ってみたいなあ。